電話応対の基本(3) クッション言葉の活用
前回は「電話応対の基本」を書きましたが、今回は実践編といったところでしょうか。さて、皆さんは「クッション言葉」というものをご存知ですか。そのものズバリ、コミュニケーションを取る上で、クッションの役目をしてくれる言葉のことです。これを上手く使うと、コミュニケーション上手になれます。
同じ「お願い」でも受け止め方に大きな違いが・・・
忙しいときに「これ、お願い!」と言われるのと、「ごめん、忙しいところ悪いけど、これお願い!」と言われるのでは、受け止め方に大きな違いが出ます。クッション言葉とはこのような相手への思いやりを表現するものです。頼まれた側も「ごめん、…」があれば、普通は「まァ~しょうがないか」となります。
お客様に「お願い」をする場合には・・・
「ごめん、忙しいところ悪いけど…」を接遇用語に置き換えると、「お忙しいところ恐れ入ります、こちらをお願いできますでしょうか。」となります。対面ばかりでなく、電話口でも、お客様にこちらより「お願い事」をするケースは多々あります。その場合はあわてず、クッション言葉の要領でこなしてください。
場面に合わせて遣いわける
代表的なクッション言葉としては、「恐れ入りますが」「失礼ですが」「お手数ですが」「よろしければ」「差し支えなければ」「ご足労ですが」「恐縮ですが」「勝手を申しますが」「申し訳ございませんが」などがあります。場面に合わせて遣いわければ、和やかにコミュニケーションを図ることができるようになります。
最上級の「お願い」の仕方はクッション言葉+依頼形
何かを依頼するときには、「~してください」ではなく、「~していただけますでしょうか」の依頼形が有効です。「~してください」は、~しろ、してくれ、してくださいに変化した命令形なのです。依頼形を使うと丁寧ですね。そして文章の頭にクッション言葉。これでスマートに優しくお願い上手になれます。
個人情報に敏感で、「名前は?」と聞かれると腹が立つという人も、「失礼ですが、お名前を?」と問われると、うっかり答えてしまうことがあるそうです。クッション言葉は、遣い慣れないとスムーズには出てきません。日頃から心がけるようにして下さい。さて、次回は「お礼や謝罪」について書きます。
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