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2009年8月 8日 (土)

言葉遣い⑥気になる言葉について

ファーストフードなどで、店員の方から「ご注文のほうは以上でよろしかったでしょうか?」と聞かれることがあります。この方面でアルバイトを経験、もしくは友達の経験者から影響を受けてか、「~のほう」のような言葉遣いがどのセンターでも電話応対時に散見されます。果たしてこれは正しい言葉遣いなのでしょうか?

ファーストフード文化の「申し子」的な表現
皆さん「~のほう」という言葉を遣っていませんか?あるいは、周囲で耳にすることは?たぶん頻繁にあることでしょう。それだけ、ファーストフードが繁盛しているともいえますね。「お名前のほうを教えていただけますか」「ご住所のほうは・・・」と、これだけ聞き慣れてくると耳障りでもなくなってきてしまいます。

大学・職場にもまん延、研修の必須項目に
最近では、この言葉遣いの認識違いがあまりにも多いので、私が担当する「マナー研修」では大学・職場を問わず、必ず解説するようにしています。まず、文法的な観点からいってこれはNGなのです。「~のほう」を遣えるのは、基本的には二者択一のときか、方向、方角を確認するときなどです。

果物に関する!?「文法」お勉強コーナー
例:「りんごとバナナがあります。どちらのほうが好きですか」との質問に
  「りんごのほうです」の答え。いずれの「ほう」もOKです。
また、「桃とぶどうがあります。どちらのほうが好きですか」との質問に
   「両ほう好きです」の答え。二者択一形式への回答ですからいずれもOK。

並んだ二人は、あっちのほう、こっちのほう!?
並んだ二人の方に「お名前のほうは~」と伺うのはどうでしょうか?二人いるので良さそうな気もしますが、これはNGです。同姓同名の人はたくさんいるでしょうが、本人はこの世に2人はいません。なお、この場面で「○○さんはどちらのほうですか」は、失礼ないい方ながら二者択一につき間違いではありません。

正しくは「ご注文は以上でよろしいでしょうか?」
冒頭の「ご注文のほうはよろしかったでしょうか?」は、尾形圭子著『ビジネス敬語の基本とコツ』の中に、注文を確認するのは「過去」ではなく「今」なので、「・・・よろしいでしょうか?」といえばよく、全体としては「ご注文は以上でよろしいでしょうか?」というのが正しい表現とありますので、ご参考までに付記します。

今回の「~のほう」などの意味を持たない言葉が会話に織り込まれると、話の内容がくもり、分かりにくくなります。特に顔の見えない電話応対では要注意です。これを多用すると、自信がないように感じられ、説得力のない会話になってしまいます。これを機に、自分が無意識に“~ほう”を遣っていないかチェックしてみてください。

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