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2009年10月 3日 (土)

クレーム関連近刊より抜粋編(4)

前回では、食中毒の“クレーム”を電話で受けることの難しさ、確認すべきことがどれほどたくさんあるかを、ご覧いただきました。今回は一歩進めて、店側の立場も考慮した【従業員対応例2】と【責任者対応例】を紹介いたします。前回と読み比べながら、立場の違いによる、あるべき対応を学んでいただければと思います。

【従業員対応例2】
店員「お客様、恐れ入りますが至急お調べ致しますので、お客様のお電話番号、ご住所、お名前、当店のレシート番号をお願いします」
お客「あんな、こんなときにレシートだ、電話だって…謝るのが先でしょ!」
店員「はい、そうですが、もし万一のことなら、急いで事実を調べなければなりません」

最初の対応例は、お客の気持ちをくみ取りながらの丁寧な対応でしたが、非常に時間がかかります。通常の業務に支障をきたす恐れもあります。また、もし仮に店が原因の下痢なら、至急調べて対応しなければなりません。食中毒が疑われるクレームの対応は、お客の安全=店の安全を、より早くキープすることが最大の目的になるはずです。

この対応例は、最低限の情報を聞き、後ほど連絡するという最短ルートを選択しています。もちろんいい方はあるでしょうが、誠意をもって、真剣に対応するには、お客からの情報を求めるのは当然です。もしお客が本当に心配していて、店側の「安全」への真剣さが伝われば、このスピード対応にも応じてくれるでしょう。

【責任者対応例】
店長「○○様のお電話でしょうか。わたくし店長の△△と申します。ご挨拶が遅れまして申し訳ございません。いま、お話をしてもよろしいでしょうか」
お客「ほんとうに遅いわ」
店長「すみません。先ほどまで確認をしておりました。早速ですがお子様が体調不良だと」
お客「なによ、今頃聞かれても」
店長「病院には行かれたのでしょうか?」
お客「いえ、今はかなり落ち着いたから、行かなくて済みそうだけど」
店長「それは何よりです。ご心配はごもっともでございます」

事実確認をした後、折り返しでクレーム客への電話連絡をした際の対応です。ハンバーグを食べたほかのお客から体調不良の訴えがなかった点、クレーム客が気持ちの高ぶりが冷めて冷静になってくれた点、子供の下痢の症状が回復している点から、店による食中毒の心配はないと判断できました。
ただ、クレームが解決したからといって、そこで終わらせてはもったいない。子供を労わる共感の気持ちを伝えることで、お客の不信感の回復に努めましょう。

■以上は大事に至らなかった事例ですので、保健所が絡みませんが、最悪のことを考えれば、前回の【従業員事例1】にある通り届け出に必要な事項の詳細取材、そして今回例では架電者が嫌がる事実確認は避けて通れません。そのような場合、電話応対者にもっとも大切にして欲しいのが、本文の最後にもあった“共感の気持ち”です。

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