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2010年11月 6日 (土)

「面接担当官・就活研修から」③面接を左右する相互の第一印象

最近出版されたマルコム・グラッドウェル氏の『採用は2秒で決まる! 直感はどこまでアテになるか?』という衝撃的なタイトルの本があります。同氏の近著は何作か勝間和代さんが翻訳されていて、ご存知の方も多いと思います。「採用担当者研修」の講師を務める立場からしますと、ちょっとタイトルが過激すぎて、面接担当官の第一印象への偏りをさらにあおりかねないかと心配ですが、前回書いたノンバーバルコミュニケーションと第一印象を考える上では、貴重な資料と思います。今回はその内容と、応募者からの会社に対する第一印象が反映されたと思われる「面接の印象に関するキーワード」を取り上げます。

『採用は2秒で決まる! 直感はどこまでアテになるか?』から
「いまから数年前、ハーバード大学の二人の研究者が、非言語的な側面〟についての調査を実施した。その内容は、音声を消した教育実習中の助手のビデオの表情やジェスチャーのみから、教育者としての彼らの有能性を評価してもらう、というもの。このビデオは授業風景など背景をカット(学生が映っていると偏った判断をしかねないとの配慮)したため、助手が映っているのはわずかに10秒になってしまい、これでは短すぎるとの懸念が持たれたが・・・。

ところが、予想に反して実験はうまくいった。音声なし・わずか10秒のビデオを見た調査協力者たちは、パーソナリティ特性に関する15項目のチェックリストについて、何の問題もなく助手を評価した。ビデオを5秒に短縮しても評価は変わらず、さらに2秒にしたときでさえ、同じ評価が得られた。

次のステップでは、さらに驚くべき結果が得られた。〝面識のない教育助手〟の〝音声のない授業風景〟を〝わずか2秒間だけ〟見た者が、その助手の有能性について下した評価と、1学期間、同じ助手の授業を受け続けた学生たちの評価がほとんど同じだったのである。」

●ノンバーバル(非言語)コミュニケーションが重要な情報を発信していることがよくわかる事例ですね。それが、わずか〝2秒〟でも十分評価対象となるというのですから、この調査結果には本当に驚かされます。あわせて、第一印象の持つ重さにも気づかされました。
さて、面接の場でこの第一印象は応募者の課題のように思われがちですが、これまで取り上げてきた「印象の悪いキーワード」を深掘りすると、応募者からの会社に対する第一印象も同じように重要であることが見えてきます。次は、応募者の企業に対する視覚によってもたらされたと思われる「印象の悪いキーワード」の例です(前回と同じく⇔右が印象の悪いキーワード)。

面接の場以外でも、応募者の視線は鋭く会社を観察しチェックしている
面接の部屋が奇麗            ⇔机が汚れていた
                        ⇔机の上に書類が積み重ねられていた
受付が素敵だった            ⇔受付の対応が悪かった
出会った社員が明るく挨拶       ⇔笑顔がない
※比較をわかりやすくするためキーワードのいくつかは前回紹介分と重複しております。

特に面接会場についての応募者のチェックは厳しい
上記では、面接会場について良いキーワードと悪いキーワード対比の関係で、唯一のよい例に対し悪い例を2つしか取り上げていませんが、キーワード全体(良い印象36例、悪い印象43例)には悪い例が5つありました。参考までに記しますと、「面接官だけ机があった」「面接官との距離が遠い」「人がたくさん通るような場所で面接された」がありました。この良い悪いの【1対5】の割合は、採用活動がうまくいっていな会社には、思い当たる節があるかもしれませんね。

●面接官に対して『就活のバカヤロー』では、「第一印象で評価してしまう(外観評価)」、「判断基準が不明確なまま選考を行う(面接官格差)」、「自分が理解できないこと、苦手なことを評価しない(主観評価)」、「一つのポイントで全体を判断してしまう(ハロー効果)」、「悪い点にのみ目がいく(減点評価)」、自分と類似している点を高く評価する(類似評価)」、「前に会った者と比較してしまう(対比効果)」、「一つの面での特徴を全体のものと思い込む(一般化)」、「事前の特定の情報に過度に左右される(先入観)」、「大雑把な面接官は甘くなりがち(寛大化傾向)」、「神経質な面接官は辛くなりがち(厳格化傾向)」、「差をつけることができず、同じような平均的評価が多くなる(中心化傾向)」、「ちょっとした差を極端に評価してしまう(極端化傾向)」を戒められています。

今回は、ノンバーバル(非言語)コミュニケーションに重点を置いて書いておりますので、面接官としての最初の戒めである「第一印象で評価してしまう(外観評価)」を、読み方によっては是認しているようにとられるところもあろうかと思いますが、賢明な読者には、ご理解いただけるものと考え、あえて今回は、その点に言及しておりませんことを申し添えさせていただきます。

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