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2011年5月 7日 (土)

色彩②「奥深いモノトーンの世界(ⅱ)」

数年前、ある有名なデザイナーがこんな内容の文章を新聞に書いたそうです。「何かものをつくるにあたって、形としてのデザインも重要だが、色も重要な要素だ。色というものを自分の中でさまざまにとらえ、さまざまに表現してきたが、ここ数年は、『モノトーン』、つまり『白と黒』に強く関心がいっていた。
それが、最近、白は単なる白ではなく、黒は単なる黒ではないと思うようになった。白より白い白があり、黒より黒い黒がある、ということに気がついた。」(※1)

白ワインにも、こんなに豊かな(美味しそうな)色の表現があるのでした
「白ワインの黄色みを表現する場合:イエロー(黄色)」、ゴールド(黄金色)、ペールイエローグリーン(淡黄緑色)、イエローゴールド(黄色味を帯びた金色)、イエローブラウン(黄褐色)、オールドゴールド(赤味を帯びた黄金色)のさまざまな表現がある。」

以下は味覚についてですので、非言語メディアとは異なりますが、切り離してしまうのはワイン党に失礼なので続けます。
「味の独特な表現方法:ブリード(氏育ちの良い)、フォキシー(狐くさい)、グレースフル(気品のある)、シルキー(絹のような)、ベルベッティー(ビロードのような)。また、このワインはグリップ(しっかり)しているというような言い方もします。」(※2)

白ワインに驚いていたら、エスキモー人とは付き合えそうもありません
「日本人にとって、白という色は、アイボリーホワイトやスノーホワイトなど、数種類しかありません、しかしエスキモーの人々には、何と百数十種類の「白」があるといいます。見渡す限り白ばかりの世界に生きていると、白に対する感覚が鋭くなり、多様な白い色を見分けることができるようになるのです。
南極に行った日本人は、最初は周囲は一面の白にしか見えません。はじめのうちは、白はただの白です。しかし数カ月過ごすうちに、20種類、30種類の白い色を感じることができるようになってくるといいます。」(※3)

太宰治は「津軽の七つ雪」と書いたがエスキモーには数十種類の「雪」が
●青森県出身の太宰治は小説『津軽』の冒頭に「津軽の雪 こな雪 つぶ雪 わた雪 みづ雪 かた雪 ざらめ雪 こほり雪(東奥年鑑より)」と書いています。実際に、冬場雪に閉ざされる津軽地方に住んだ人の実感なのでしょう。でも、エスキモー語はもっとすごくて、「雪」をそのさまざまな状態に応じて別々に表現する単語が数十種類もあるそうです(※4)。恐れ入りました。さて、白が2つ続いたところで、今度は黒の出番です。どちらも、ちょっと怖いお話ですが、これも「黒」という色の特徴なのかも。

その昔、イギリスに「自殺の名所」といわれた橋があったそうです
「その昔、ブラックフライヤーズ橋という自殺の名所といわれた、文字通り黒い橋がありました。何とか自殺を減らしたいと考えた市の行政官は、橋の色を黒から明るい緑色に塗り替えました。すると、色を変えただけなのに、自殺者が3分の1に減ったのです。
緑色はアセチルコリンを分泌させます。アセチルコリンは、安心感の醸成、ストレス解消という効果があります。」(※5)

黒いユニフォームは強そうに見えるが、実はペナルティーも多いとか
「1970~80年代にかけてのアメリカのフットボールリーグ、ホッケーリーグとも、黒いユニフォームのチームは平均よりかなりペナルティーが多かった。
この研究期間にユニフォームを黒に変えたチームが2つあった(ピッツバーグ・ペンギンズとヴァンクーヴァー・カナックス)が、この2チームは、やはりペナルティー時間が増えた1979-80年のシーズン当初、青のユニフォームを着ていたペンギンズの44試合の平均ペナルティー時間は8分だが、黒に変えた残りの35試合では平均12分に跳ね上がった。」(※6)

●今回は、白の奥深さと、黒の怖さを知ることになりました。しかし、黒のユニフォームには、既成概念という敵もいるようなのです。白と黒のチームが対戦すると、審判は同じラフプレーでも、黒のユニフォームのチームにペナルティーを与えがちになる、との別の研究もあるそうです。私もスポーツは偏見を持たずに観戦したいと思いますが、でも、黒いユニフォームは怖そう・・・。
さて、次回は、「頭にパッと浮かぶ色を聞くと、ほとんどの人がその色を挙げる」といわれる「赤」の登場です。

※1:『「そ・わ・か」の法則』小林正観著/サンマーク出版)
※2:『プレゼテーションの進め方』(山口弘明著/日経文庫)
※3:『エンパワーメントコミュニケーション』(岸英光著/あさ出版)
※4:『非言語コミュニケーション』(マジョリー・F・ヴァーガス著/新潮社)
※5:『感性がビジネスを支配する』(小暮桂子&青木かおり著/ファーストプレス)
※6:『しまった!』(ジョセフ・T・ハリナン著/講談社)

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