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2011年9月17日 (土)

『なでしこジャパン』に学ぶ、6通りのコーチングスタイル②

「ハラハラ、ドキドキ、そして最後はしっかりとハッピーエンド」
「なでしこジャパンの監督は、スピルバーグがやっているのか?」との海外メディアの報道があったそうです。たしかに、女子サッカーを見るたび感動が蘇ってきます。
今回のオリンピック予選も毎試合、同じように手に汗握りましたが、結果はお見事、予選突破でした。
佐々木監督には、本番のオリンピックではスピルバーグではなく、もっと安心して見ていられる監督になっていただきたいと思ったりしますが、それでは面白くないのかも・・・。さて、前置きはこのくらいにして、本題のコーチングシーンにまいります。

「コーチングVSアドバイジング」この両方に共通点のあるシーンから
【共通点】相手に客観的な助言を与える
【相違点】アドバイジングは「~すべき」コーチングは「いっしょに」
監督が前キャプテンから「だめです!」と注文を付けられた!? (※5)
朝日新聞で佐々木則夫監督がサッカー前男子日本代表監督の岡田武史さんと対談。こんなエピソードを紹介しています
「女子は協調性がすごく強くて、選手がけがをして合宿から離れるときに全員で見送る。ある時、私はすでに1対1で話したから見送らないでいたら、当時の主将が来て『だめです。見送りの場にいないとみんなが冷たい人だと思うから』と」。

前キャプテンが失意の後輩を思い、あわせチームの求心力を高めるために、上位者に対して行ったアドバイジング的コーチングのように私には映ります。
このエピソードはたしか、佐々木監督を「監督というより、親戚のオジサンをみたい」と語ったことのある前キャプテンの池田浩美(旧姓磯崎浩美)さんが書いた『荒地に花が咲く ~サッカーへたくそ少女、なでしこジャパンの飛躍を支える』(※6)にも出てきたと記憶します。

堂々と語りかける前キャプテンも立派なら、「どうして?」と質問し、その回答に納得して見送りの列に連なった佐々木監督。チームスタッフに言わせれば、「相手がだれであっても対等な関係を築いてくれる」といいます。(※7)上から目線ではない、常に横からの目線がすばらしいチームワークを醸し出すのでしょね。やっぱり素敵です。

「コーチングVSティーチング」この両方に共通点のあるシーンから
【共通点】指導によって能力を高める
【相違点】ティーチングは「画一的教育」コーチングは「個別指導」
7年前の北京五輪予選、12年間勝利なしの相手に澤選手が見せた強烈タックル!
「2004年4月、アテネ五輪出場権を賭けたアジア予選で、日本は、過去12年間勝ち星なしの北朝鮮と対戦した。開始1分だった。澤は相手選手との競り合いで、いきなり強烈なショルダータックルを見舞った。相手はたまらず吹っ飛ばされた。そのワンプレーで、チームメイトは勇気を得た。
『あのタックルで、私たちが勝つことを確信した』
ベンチで戦況を見守っていた安藤梢(W杯の全試合先発出場:山本注)はそう話している。多くの選手が今なお、あの澤のワンプレーを忘れていない。北朝鮮に完勝したこの一戦の後、チームは『なでしこジャパン』の愛称を与えられた。」(※7)

苦手意識を払拭して勝利を手にするには、言葉ではなく態度で示すことが必要だと澤選手は感じていたのでしょうね。私の記憶が違っていたら申し訳ありませんが、この試合前、澤選手は膝を痛めており、出場が危ぶまれていたと思います。そのような状況で選手生命を捧げるかのごとき強烈なショルダータックルを見せ付けられ、対戦相手はひるみ、逆に味方は大いに鼓舞され、12年ぶりの勝利を手にした。今日のなでしこジャパンの原点ともいえる感動的なシーンは、澤選手のティーチング的コーチングによってもたらされたように思います。

W杯決勝、ロスタイムの攻防中、またもや見せた〝後輩を叱咤する〟必死プレー
アメリカとの決勝戦タイムアップ寸前、フリーキックを得た米国のボールは米国選手に当り、左サイドに流れた。120分闘った選手たちは疲労困憊。ボールの流れを眼で追うだけだったが、だだ一人、日本が作った壁の右側にいた澤が、もっとも遠い位置にいたにもかかわらず、そのルーズボールを追いかけクリアしたのである。(※4)

このプレーについて感想を求められた澤選手の回答は
「(にやりとして)32歳の私がああいうプレーをすれば、若手もやらなきゃならないと考えるはずでしょ」と、いたってあっさりとしたものだったとか。(※8)
まさに「私の背中を見なさい」そのもののプレーだったと思います。

●なでしこがピッチで喜びを爆発させていたとき。満面の喜びを浮かべる澤に米国のエース、ワンバックが近づき、そっと抱きしめささやいた。「Ⅰam Proud of you.」。
これに対する澤選手の述懐は「一度も負けたことながなかった私たちに敗れ、悔しさは沸点に達していたと思います。でも、私はあなたを誇りに思うと言ってくれた。試合は勝ったけど、私はワンバックに人として負けた。だから米国との本当の勝負は、来年のロンドン五輪と考えています。」だそうです。(※8)そのロンドン五輪出場が決まり楽しみが増えました。33歳になった澤選手、ますます頑張ってください。

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