アウトバウンドへの取り組み④ 電話をかけるタイミング BtoC編
BtoBとBtoCを語る場合、対象の違いとは別に、もうひとつ忘れてはならないのが、ターゲットに対して電話をかけるタイミングです。コールセンターの場合、個人の意志で時間帯を調整することは難しいケースの方が多いでしょうが、それぞれのゴールデンタイムを知っておくことは、(その時間帯に有力層に集中するなど)マイナスにはならないでしょう。
まずは、BtoCからはじめますが、中小企業経営者や、医師・弁護士などは、その業務特性からBtoCのターゲットとして取り上げることにいたします。
主婦に電話をかけるタイミング 電話による消耗品の注文総数比率(※1)
8時30分~ 9時30分 9%
9時30分~10時30分 21%
10時30分~11時30分 21%
11時30分~12時30分 10%
12時30分~13時30分 10%
13時30分~14時30分 8%
14時30分~15時30分 8%
15時30分~16時30分 8%
16時30分~17時30分 5%
●上記例では、9時30分~11時30分までが主婦のゴールデンタイムということになります。この見解に対し、少しでも早い方がつながりやすいとする次の意見もあります。「主婦は家事がひと段落つく午前9時半くらいが狙い目。それを過ぎると外出する人も増えるので要注意。夕方4時以降は在宅率は高いが、夕飯の準備などに追われ、きちんと話を聞いてもらえないケースが増えてくる。この場合、夜8時過ぎにかけ直すほうがいい場合もある。」(※2)
ダイエット食品会社が20~40代地方在住女性をターゲットにした際の接続率
9~11時台 12~14時台 15~17時台 18~20時台
20代 15.1% 19.1% ②20.1% ①40.2%
30代 ②33.8% 20.5% 22.4% ①41.5%
40代 30.4% 29.1% ②35.1% ①39.8%
(注)太字は最も高い数値①を示し、②は4つの時間帯で2番目を示す。
このデータから読み取れるのは、各年代とも18~20時台が一番接続率が高いが、30代では子育ての関係からか午前中の接続率も高く、40代になるとほぼ全時間帯とも接続率があまり変わらない。)
なお、主婦以外のターゲットを自宅で呼び出すタイミングは以下の通り。(※3)
9~16時:高齢者層
16~18時:学生
18~20時:OL、サラリーマン
各種消費者用物資の曜日別(日曜日は有力だがここでは除く)注文率(※1)
日曜日と夕方の時間(特に午後6時から9時まで)は、各種の消費者用物資の販売促進に向いている。特に、低収入層や中流階級への売り込みに効果的。工場労働者、小売商店の従業員、サラリーマンや役人や、教師などが、こういったグループに属する。
日曜日を除く6日間の電話による注文件数比率は以下の通り。
月曜日 25%、火曜日 20%、水曜日 15%、
木曜日 18%、金曜日 15%、土曜日 7%
職業別効果的時間帯(アメリカのデータから、経営者は中小企業が対象:※4)
医師 9~11時・13~15時
歯科医 9時30分以前 弁護士 15~17時
看護師 19~21時 薬剤師 13~15時
経営者 10時30分以前 官吏 14~17時
食料雑貨商13~15時 小売商 10時30分以前
新聞記者 14~17時 出版業者 15時以降
学校の先生7~9時(自宅) 株式仲買人10時以前
●主婦の時間帯はわかりやすいですが、ダイエット食品会社が20~40代地方在住女性をターゲットにした際の接続率を見ると、地方でもかなり女性の就業率が高いことがわかります。主婦と比較すると、やはり職場内個人は、職種、業種、地位によって在席時間帯がかなり違いますので、アプローチにはかなり神経を使わなければならないでしょう。データを細かく分析し、知恵を絞っても結果につながらないのでは、やる気を失ってしまいますが、正しい努力には、それなりの成果が伴うようです。そのような具体例が次回登場しますので、お楽しみに・・・。
※1:『電話販売術』(メリル・デボー著/河出書房新社)
※2:『テレアポの鉄則!』(北原千園実著/アスペクト)
※3:『アウトバウンドの本』(トランスコスモス編/リックテレコム)
※4:『一本の電話で売り上げを伸ばす法』(石井孝尚著/中経出版)
ホームページ https://www.leafwrapping.com/
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