〝まちづくり〟と生き物たちの関係②
酸欠状態の金魚は、刺激を与えると一瞬元気になるが、それは死を早めるだけ
金魚鉢の理論(これは著者命名の独自理論)【1】金魚鉢の水が酸素不足になって中の金魚が元気をなくしたとき、「頑張れ!」といって金魚蜂を叩くと金魚は一瞬は元気よく動くように見えるが、やがて急速に元気を失い、かえって寿命を縮めてしまう。大切なことは金魚鉢を叩くことではなく、金魚鉢に酸素を送り、餌をやることであるというすごく当たり前の道理。
【2】いうまでもなく金魚鉢とはまちであり、金魚とは商業者のことである。
可愛いい小鳥でないと、保護してもらえないという残酷
小鳥 【2】昭和63年に通商産業省が大規模小売店舗法の見直しにとりかかったおり、その一つの委員会で、商業者委員が「小鳥でも絶滅の危機に瀕すると保護されるのに、われわれ中小小売商は保護されないのか?」と発言したという。それに対して、座長が「小鳥は可愛いからなあ」と応じたと伝えられている。この返答に激怒した商業者委員が詰め寄り、最終的にはこの一連のやりとりを議事録から削除することで収拾したという。
ドックイヤーの反対はタートルイヤー、街づくりは亀の歩みで・・・
タートルイヤー(亀の1年) 【1】長寿の生き物とされる亀の1年はゆっくりと流れていくはずである。世の中全体がスピードアップし、あたふた、あくせくする割に充実感が味わえない。そこから、もう少しゆったりと時間をすごそうという意味で、ドッグイヤーに対する反対語として用いられる。
【2】街づくりはタートルイヤーで取り組まなければならない。
ぬるま湯に浸かり、なかなか出られない人には危険が迫っています!
ゆでカエル 【1】ぬるま湯の入った鍋にカエルを入れると、カエルはいい気分になってのんびりする。それをゆっくり加熱すると、カエルはだんだんと熱せられ、やがて茹であがって死んでしまう。ところが、その熱い湯の中に新たにカエルを入れると、熱湯に驚いたカエルは飛び跳ねて生き延びる。ぬるま湯につかった状態では危機から脱出するきっかけがつかめないとして、危機意識を持つことの重要性を強調する比喩として用いられる。
【2】ただし、こんな比喩を用いる人が自らの環境に十分な危機意識を持つことは稀である。
「夜中に蝉が鳴いてうるさい、何とかしろ!」と役所にクレームが・・・
夜鳴き蝉 【1】蝉が鳴くのは午前中と相場が決まっていた。しかし、2000年頃から、大都会では夜中に蝉が鳴くことがあるという。
【2】ヒートアイランド現象で蝉が夜中を早朝と間違えるからである。(中略)この状況に対し、役所に「うるさいから何とかしろ」と電話をかけるのだ という。住民の行政依存体質ここに極まれるであるが、この住民を叱りつける役所はない。
●この他に、「蛸壺人間」「猫に鈴」「ドックイヤー」がありましたが、他辞書と解釈が大きく変わりませんので割愛しました。生き物とは関係ありませんが、山本がいつもお世話になっている図書館の項目がありましたので、これを締めくくりとします。
図書館 【1】全国に3000を超える公共図書館が存在するが、その頂点である国会図書館には国内で発行されるすべての図書が収集され、蔵書点数は3600万件を超えている。その他に、大学図書館が1700強存在するが、こちらは学術研究目的に限定されており、一般公開されているところは少ない
【2】近年では、ビジネス支援、創業支援を理念に掲げた図書館が現れ、まちづくりとの接点を強めている。
※『口辞苑(こうじえん)』(石原武政著/碩学舎)
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