« スポーツの祭典を支えたギリシャ人のホスピタリティ精神 | トップページ | スポーツのコーチングに学ぶ① 本来個人競技の水泳選手が、なぜ「チーム」について語ったのか »

2012年8月11日 (土)

4年前、女子ソフトボールは“ひまわり” サッカーは〝月見草〟だった

楽天球団の監督だった野村克也さんが、ミスターこと長島茂雄さんを“ひまわり”に、自らを〝月見草〟に喩えました。五輪開幕直前の7月25日に『朝日新聞』の「天声人語」が、北京五輪で“ひまわり”だった女子ソフトボールのことを書いていました。その前日、日本が42年ぶりにカナダで行われた世界選手権で優勝していたのです。

女子ソフトボール世界選手権の結団、壮行会にテレビカメラは1台もなかった
「天声人語」によると、4年前、ソフト女子の「金」は1面トップで、その紙面の端っこに、小さく「なでしこは銅を逃す」とあったそうです。4年前とはその立場が全く逆転していますね。五輪競技としての存続運動に敗れた代償は大きく、女子ソフトボール世界選手権の結団、壮行会にはテレビカメラは1台もなかったそうです。

●今回の男子サッカーは、4年前の“なでしこ”と全く同じパターンでした。この世代のチームは、ことごとく世界の舞台を踏めず、谷間の世代と言われてきたとか。しかし、見事な健闘でした。いずれ日本代表で活躍してくれることでしょう。さて、勝負につきものの勝者と敗者。難しい両者への接し方を達人から学びたいと思います。

東京オリンピックの対アルゼンチン戦で川渕キャプテンはゴールを決めていた!
日本サッカー協会元会長でキャプテンの愛称で親しまれた川渕三郎氏の東京オリンピックの回想で語られたエピソードからです。サッカー日本代表チーム強化のためにドイツ人のコーチが招へいされました。彼の指導のおかげで、日本代表は強豪のアルゼンチン(今回の初戦のスペインくらいの難敵)に勝利することができたのです。

日本サッカーの恩人が、強豪を倒した日にロッカールームで語ったこと(※)
コーチのデッドマール・クラマー氏は「ジェントルマン、今日はホントウニよくやった。これから君たちが会ったことのない新しい友達がいっぱい来るだろう。しかし、今一番友達が欲しいのは、負けたアルゼンチンのチームなんだ。私はこれからアルゼンチンのロッカーに行くが、君たちはここで、友達と喜びを分かち合いたまえ」。

予選敗退が決まった日に、敗者を訪ねてくる人たちについて語ったこと
「ジェントルマン、今日まで君たちがどれだけ努力したかは私が一番知っている。その努力に対して本当に感謝したい。今日はサッカーのことはすべて忘れて、今から来る本当の友達と今までやってきたことを語り合いたまえ。今日来る友達こそが、数は少ないけれど、君たちの本当の友達だ」と。本物の指導者の言葉は心に響きますね。

●氏の予想通り、マスコミを含めロッカーを訪れる人はほとんどいなかったそうです。今回の女子ソフトの壮行会と同じですね。このお話で山本が特に感心するのは、勝利に歓喜する選手たちの労をねぎらいながら、いずれ訪れるであろう敗者の立場の受容姿勢を、自らの言動でさりげなく説いているところです。クラマーさん格好いい。

※『スポーツマンシップを考える』(広瀬一郎著/ベースボール・マガジン社)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■本ブログ内容とは別に、お問い合わせ・ご質問等ございましたら、【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。

|

« スポーツの祭典を支えたギリシャ人のホスピタリティ精神 | トップページ | スポーツのコーチングに学ぶ① 本来個人競技の水泳選手が、なぜ「チーム」について語ったのか »

マーケティング・その他」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 4年前、女子ソフトボールは“ひまわり” サッカーは〝月見草〟だった:

« スポーツの祭典を支えたギリシャ人のホスピタリティ精神 | トップページ | スポーツのコーチングに学ぶ① 本来個人競技の水泳選手が、なぜ「チーム」について語ったのか »