レディは靴とバッグのバランスにご用心!【服装⑥】
サスペンス映画で初めてアカデミー賞を獲得したのは『羊たちの沈黙』でしたが、服装に関して大変興味深いシーンがありました。それは、監獄に収容されているアンソニー・ホプキンス扮するレクター博士の元をジョディ・フォスター扮するFBI研修生のクラリスが面会に行ったときのシーンです。思い出しただけで怖いですね。
ハンニバルの主人公でもあるレクター博士が女性検察官に言い放った!(※1)
レクター博士はクラリスに向かって「高いブランド物のバックに安物の靴とは、田舎娘丸出しだな」と、履いている靴でクラリスを分析して見せました。女性ならドキッとするところですね。このバックと靴について、ソフトバンクの孫正義社長に影響を与えたという日本マクドナルド創業者の藤田田氏にこんなエピソードがあります。
日本マクドナルド創業者(藤田田氏)が凝視した女性の服装とは(※2)
藤田氏は新店舗の開設計画があると、その街に出かけてじっと女性たちを眺めていたそうです。その視線は顔ではなく、服やハンドバックから靴へと移動しました。地元のご婦人がいい服を着て、いいバックを持っているに越したことはなのですが、出店の一番の決め手は、彼女たちの靴が上等でよく光っていることだったそうです。
見栄を張って装えるのはバックまでで、靴のところまではいかない
氏によると、「生活に余裕が出てくると女性たちは服やアクセサリーやハンドバックも高いものを身につけるようになる。だが、人々の視線よりもずっと低い地面にあって目立たない靴となると、後回しになることが多い。もし食費を切り詰めて実際の生活レベルよりも相当ムリをして見栄を張って装った場合には、靴までいかない」のだと。
●日本マクドナルドの成功の秘訣を垣間見た気がいたしますね。そういえば、日本の一号店は銀座三越の中央通り沿い(現在はありません)でしたが、今日でも銀座を歩く人たちを見ていると、足元まで決まっている人たちが多いように思います。知名度を上げるために歩行者天国で無料でハンバーガーを配ったのは40年以上前のことでした。
●研修講師の仕事柄、山本は実用性重視で、いつも大きめのバックにPCと教材を詰め込んでおり、ファッション感覚からほど遠いところにおります。それでも、靴にはかなり神経を使っています。とはいえ、これも長時間の研修に耐えるには、どの靴がよいかが判断基準ですから、先のお二人からは「少しは恥を知れ!」でしょうね。
●もうひとつ余談ながら、山本が感心するのは、ソフトバンクの孫正義社長が、高校卒業後の進路に悩んでいた折、アポイントもなく九州から上京し、当時の藤田田社長に面会を求めたことです。その無謀さもさることながら、見知らぬ若者の心意気に感じ入り、じっくり相談に乗ってあげた藤田田さんは、本当に凄い人だったのですね。
※1:『感性がビジネスを支配する』小暮桂子&青木かおり著/ファーストプレス)
※2:『経営パフォーマンス時代』佐藤綾子著/東洋経済新報社)
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