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2012年10月 7日 (日)

スーツの起源 ズボンの折り返しから胸のポケットまで【服装⑫】

イヴ・サンローランが「クラシックという言葉は、古いファッション用語のように思えるかもしれませんが、私にとっては反対です。服というものは、変化させずに何年も着つづけられるべきものだと私は思います。」と語ったそうですが、スーツはまさに、この言葉に裏づけされたファッションではないでしょうか。

スーツ姿が素敵なのは、英国貴族の雰囲気が漂うから!?(※1)
スーツは、もとは英国貴族の軍服でした。それが男性のフォーマルウェアになって日本にも入ってきました。ロンドンには「サビルロウ通り」というテーラーが並んだ道があり、これが「セビルロウ」→「セビロ」→「背広」になったようです。迷彩服も第一次大戦中につくられた軍服がルーツですが、ファッションへの影響は大ですね。

左胸のポケットは、心臓を守るため鉄板を入れた軍服の名残
はだけて着られることが多くなった過程で右にボタンがつけられることが少なくなり、左のボタン穴の一番上だけがパーティーのときに花を挿す「フラワーホール」として残りました。今日の日本では、そこが社員章をつける場所になっているのですね。
左胸のポケットは軍服だったころ、鉄板を入れて心臓を守っていたことの名残です。

ズボンの折り返しは雨のアスコット競馬場から(※2)
19世紀末、ロンドン社交界の中心だったプリンス・オブ・ウェールズ(ビクトリア女王の皇太子)が、雨のアスコット競馬場でズボンのすそをまくり上げたところ、翌日アスコット競馬場に現れた紳士がみんなズボンの裾をまくり上げていて、背広のズボンの裾の折り返しはこのときに始まったとの伝説があるそうです。

●きちんとしたスーツ姿が、周囲に威厳を与える理由がよくわかった気がします。以前本ブログで紹介したことがありますが、中の上程度の背広を着て人通りの多い歩道を歩くと、歩行者の多くはよけてくれるそうです(ただし着こなしが悪いと突き飛ばされます)。さて、格調高く始めた今回の最後は、やはり文豪の言葉で締めくくります。

お洒落は服そのものよりむしろその着こなし方にある(バルザック)
「服装はまさに人間そのものであって、政治的信条を表し、生き方を表し、いわば人間の象形文字である。そうでなければ、人を表す形式が多々ある中で、常に服装がもっとも雄弁に人に語りかけるわけはなかろう。近頃は誰もみな似たりよったりの服装をしているけれど、それでも見る人が見れば分かるのである。(※3)」

※1:『ニッポン「もの物語」』(夏目幸明著/講談社)
※2:『サービスの本質』(田辺 英蔵著/ダイヤモンド社)
※3:『男の服装術』(落合正勝著/はまの出版)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

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