« 2012年12月 | トップページ | 2013年2月 »

2013年1月

2013年1月31日 (木)

〈香り・におい〉に関する男女比較&国際比較【香り・におい②】

イギリスでは心にゆとりを持って身の回りの美しさを観賞することを、立ち止まってバラの香りを嗅ぐというそうです。庭を愛するイギリス人の生活ぶりが彷彿とされるお話ですね。さて〈香り・におい〉に対する感覚は男女で、あるいはお国によってどのように違うのでしょうか。まずは、ユニークなにおいのテストからです。

『ナショナルジオフラフィ』のにおいテスト お鼻は女性の方が敏感!(※1)
全世界に愛読者の多い同誌が1986年9月号の付録に、においテストをつけました。6種類のマイクロカプセルに入った「におい物質」を当てるというもので、150万人が回答しました(20万人は外国人で残りは米国在住者)。その結果、概して、女性のほうが、男性よりも多くの点において正解率が高かったそうです。

嗅覚の能力は、男女ともに20歳が最高で年齢とともに衰える
年齢効果は他の効果よりも高く、嗅覚の能力は、男女ともに20歳で最高に達し、それ以降は衰えます。女性は80歳ぐらいで、下降傾向は弱まりますが、男性は80歳を過ぎると急速に低下します。メルカプタン(都市ガスに添加して警告臭として着香)は若い人ほど不快と感じますが、80歳の人ではわずか4分の1しか不快と感じません。

「香水あり」「香水なし」のサクラの男女に採用試験を受けさせると(※2)
この人たちを面接官が「知性」「親しみやすさ」について7点満点で評価しました。すると、男性は香水なしが、女性は香水ありの方が高いポイントを得ました。
知性:(男性)香水あり5.10 なし5.44 女性)香水あり5.64 なし4.08 
親しみやすさ:(男性)香水あり6.10 なし6.68 女性)香水あり5.85 なし5.30

欧米の香り事情(●印)と日本の香り事情(○印)(※3)
●近世の都市部では下水の整備等が不十分だったため、悪臭を防ぐ芳香を必要とした。
●欧米人は一般的に体臭が強いので、香料・香水の使用が好まれた。
●「自分をアピールする」ために、好みの香りを身につける習慣がある。
●個性的で、はっきりとした香りが好まれる。

○近世の都市部では公共衛生システムが発達して、悪臭を除去する習慣がなかった。
○黄色人種は一般的に体臭がないので、香料・香水の必要に迫られなかった。
○他人と異なる香りを身につけることはあまり好まれない。
○淡い、自然な香りが好まれる。

※1:『においを操る遺伝子』(山崎邦郎著/工業調査会)
※2:『 意のままに人を引き寄せる心理戦術』(内藤誼人著/KKベストセラーズ)
※3:『「香り」で売る!』(多田崇哲著/繊研新聞社)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「非言語コミュニケーション研修」の話題から。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年1月27日 (日)

《9つの非言語メディア+α》 人類はどのように〈香り・におい〉と接してきたのか【香り・におい①】

今回から、「非言語コミュニケーション9つのメディア」のプラスαとして【服装】に続き【香り・におい】シリーズに入ります。香りや匂いは、最近ではよく知られるアロマセラピー以外にも活用されています。その代表的な例は、医療やマーケティングといえるでしょう。その奥行きの深さを、歴史から順に紐解いてまいります。

多くの宗教で、香は欠かせないものになっています(※1)
たとえば、仏教の聖地であるインドでは香木の産地であったことから、香を焚(た)くことで不浄を払うとされて、宗教的儀式で頻繁に用いられてきました。日本で仏壇に手を合わせるときに線香を焚くのも、こうした歴史的背景があるからです。カトリックやギリシャ正教では振り香炉などを用いて、聖堂内に香りを漂わせます。

歴史を飾った女性たちも香りを愛していました
クレオパトラは香料の貿易で地位を築き、また、寝室に厚くバラの花を敷き詰め、その香りでローマの皇帝2人(カエサルとアントニウス)を誘惑しました。そして、マリー・アントワネットのバラ好きも有名で、ベルサイユ宮殿内の離宮(プチトリアノン)に香りのいいバラをたくさん育て、それらを浮かべたアロマバスを楽しみました。

日本における香りの歴史は聖徳太子と鑑真和上から
日本における香りの歴史では、次のようなことが知られています。西暦595年、淡路島に漂着した香木(*沈香:じんこう)が、聖徳太子に献上されたと史実にあります。754年には鑑真和上が32種類の香りの材料を日本に伝え、さらに数種類の香木を練り合わせて焚く「薫物(たきもの)」の調合法を日本にもたらしました。

(*)東南アジア産の沈香木という樹木は、樹脂が沈着すると比重が増し水に沈みます。沈香の中で最高級とされるのが、ベトナムを原産の伽羅で、徳川家康が愛好しました。

正倉院に所蔵される国宝、『蘭奢待(らんじゃたい)』(※2)
東大寺正倉院の宝物の中に長さ156センチメートル、大径43センチ、重さ11.6キログラムという巨大な香木「蘭麝待(らんじゃたい)」があり、9世紀に中国から伝えられたとされます。この名香木が日本史に再び登場したのは戦国時代のこと。神をも恐れぬといわれた織田信長は、今では国宝のこの香木を大胆にも切り取らせました。

●有機化合物200万種類のうち、5分の1の40万種類ほどが何らかの香りを持つといわれています。それらはすべて異なるので、香りの数は約40万種類ということになります。そして人間には、二度と嗅ぎたくない腐った肉のにおいから、いつでもかいでいたい恋人の香水まで、1万種類ほどの香りをかぎわける能力があるそうです。(※3)

※Ⅰ:『〈香り〉はなぜ脳に効くのか』(塩田潤二著/NHK出版)
※2:『興奮する匂い 食欲をそそる匂い』(新村芳人著/技術評論社)
※3:『感性で拓くマーケティグ』(恩蔵直人編著/丸善プラネット)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「非言語コミュニケーション研修」の話題から。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年1月23日 (水)

専門家の意見か、人気で選ぶか、各種チョコレートランキング

バレンタインデーが近づいてきました。本命チョコに頭を悩ましている女性が多いことと思います。そこで、今回はチョコレート各種ランキングを特集しました。最初は、その道の専門家の投票によるもの、次は、スイーツガイドHP上での読書アンケート、そして最後は、テレビ朝日の「1万人」が選ぶチョコレート菓子からです。

贈って喜ばれ、自分でも楽しめる専門店チョコレートを、専門家が試食して選んだ
「心はずむ専門店チョコ 何でもランキング」(Pはポイント)※1
1位 900P ジャン=ポール・エヴァン 商品名「コスタリカ」

2位 840P ピエール・エルメ・パリ「ヌガティーヌ イスパハン」
3位 540P ラ・メゾン・ドゥ・ショコラ「シルビア」
4位 440P リジンーヌ・カカオ「ドローム」
5位 370P ファブリス・ジロット「カプリス」
6位360P フレデリック・カッセル「カサブランカ」
7位 330P パレ ド オール「パレ ド オール」
8位 240P ジョエルデュラン「アールグレイ」
9位230P フランソワ・プラリュ「マダガスカル」
9位230P ピエール・マルコリーニ「アニモ・キャラメル」

「バレンタインに贈りたいチョコランキング」(下井美奈子スイーツガイド)※2
1位 ジャン=ポール・エヴァン
2位 ピエール マルコリーニ
3位 ゴディバ
4位 ラ・メゾン・デュ・ショコラ
5位 ロイズ
6位 ショコラティエ・エリカ
7位 デカダンス ドュ ショコラ
7位 ピエールルドン
9位 メリーチョコレート
10位 コンパーテス ショコラティエ

●ランキング中の太字は、両方のランキングに登場するものです。下段の「贈りたいチョコレートランキング」の上位に太字が集中しているのは、女性たちが真剣に本命チョコを選んでいることをうかがわせ、ほほ笑ましい感じがいたします。なお、上段の専門家によるランキングでは、やはり仏など欧州勢が高評価されているようです。

「1万人が選んだお菓子NO.1 (チョコレート部門)」※3                                    1位 キット カット ミニ(ネスレ)   2位 アーモンド チョコレート(明治)
3位 ポッキー チョコレート(グリコ)  4位 明治ミルク チョコレート(明治)
5位 たけのこの里(明治)      6位 ルック アラモード(不二家)
7位 きのこの山(明治)       8位 ブラック サンデー(有楽製菓)
9位 メルティ― キッス(明治)    10位 スニッカーズ(マースジャパン)

●ネスレのキットカットミニは、ご当地版や裏面のコメントスペースがコミュニケーション促進効果を持ち、人気があるようですね。また、持ち易いように棒の一端からチョコレートを外し、爆発的売上を記録したポッキーは、現在欧米やアジアなど世界30カ国以上で年間約5億個販売している(2012年12月18日日経朝刊)とのこと。

※1:Web『日経新聞版』(2012/2/4 3:30)より
※2:Web『ALL ABOUT』(2012/2/4)より
※3:テレビ朝日放送 「1万人」が選ぶチョコレート菓子 より

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「マーケティング・その他」の話題からです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年1月20日 (日)

「プランタン」のバレンタインデーに関するアンケート調査から

プランタン銀座がメールマガジン女性会員対象(回答者:女性421人、年齢は21歳~65歳で、平均年齢は36.5歳。独身は56%、既婚は44%。子どもを持つ女性は20%=調査期間2012年12月18~20日)に行った「バレンタインデーに関する女性の意識調査(毎年実施)」があります。今年のプレゼント選択の参考になさってください。

Q.チョコレートにかける予算はおいくらですか? カッコは(←前年←前々年)
本命チョコについて 平均3,497円(←3081円←3010円)
義理チョコについて 平均1,282円(←1130円←1081円)
平均10.4個 (←7.6個←7.5個)
自分チョコについて 平均2,894円(←2875円←2951円)

Q.“本命チョコ”に添えるプレゼントの予算はおいくらですか?
平均8,264円(←7416円←8323円)

本命チョコをいつ渡しますか? の質問に、「2人の都合がつく日」「バレンタイン当日前」の回答が35%もあったそうです。同店では「バレンタイン直前の2月9日(土)~11日(月・祝)の3連休は一緒にプレゼントを探しに行き、その後自宅で手料理を用意して過ごすカップルが多く見られるかもしれない」と推察されているそうです。

〝義理チョコ〟が予算、個数ともに伸びているのが今回調査の特徴
チョコレートにかける予算は前年よりアップしています。特に、本命・義理チョコは15%近くもアップしているのが目立ちます。ここにもアベノミクス効果が出ているのでしょうか。今回の意識調査で昨年と違ったのは「義理チョコ」への関心度で、「一番大切なチョコは義理チョコ」と答えた方が昨年より7%も増加したそうです。

“自分チョコ”を用意する人が60%(前年54%←前々年53%)と増えている
「ハッピーチョコ」「ファイトチョコ」と捉え、「甘いチョコでモチベーションを上げ、『また明日から頑張る』力に変え、英気を養おうと考える女性の思いが透けて見える」との考察がありました。でも、本命や義理チョコを15%も増額しているのに、“自分チョコ”の予算を前年並みに抑えているのは、大和撫子のお淑やかさの所以でしょうか。

●洋菓子メーカーのメリーチョコレートカムパニーさんが募集した、「第16回バレンタイン今どき川柳傑作選」がWeb上で発表されていました。100作品が選ばれたそうですが、その中に、「手ぶらでは とても帰れず 自分買い」というのがありました。〝義理チョコ〟対象の男性陣にとっては、緊張する1日が徐々に迫って参ります。

参考資料: みんなの経済新聞ネットワーク1月15日(火)13時0分配信

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「マーケティング・その他」の話題からです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年1月17日 (木)

バレンタインデーの起源から、日本の独自形式の誕生まで

バレンタインデーあるいはセントバレンタインズデー(英語: St. Valentine's day)は、2月14日に祝われ、世界各地で男女の愛の誓いの日とされています。もともと、269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した聖ウァレンティヌス(テルニのバレンタイン)に由来する記念日だと、主に西方教会の広がる地域において伝えられていました。

EUなどでは、男性も女性も、恋人や親しい人にプレゼントを贈る日です
贈り物の種類はさまざまですが、チョコレートも贈る習慣は19世紀後半のイギリスではじまりました。キャドバリー社の2代目社長リチャード・キャドバリーが1868年に美しい絵のついた贈答用のチョコレートボックスを発売したのです。これに前後して、キャドバリーはハート型のバレンタインキャンディボックス(*)も発売しました。

*英語では固形チョコレートはキャンディの一種として扱われることがあります。これらのチョコレートボックス等がバレンタインデーの恋人などへの贈り物に多く使われるようになり、後に他の地域にこの風習が伝わっていきました。

女性から男性へ、贈る物の多くがチョコレートは、日本式バレンタインの特徴
日本では、戦前に来日した外国人によって一部行われ、戦後まもなく流通業界や製菓業界が積極的に販売促進を行い、普及が試みられましたが、日本社会に定着したのは、1970年代後半でした。「主として女性が男性に親愛の情を込めてチョコレートを贈与する」という「日本型バレンタインデー」の様式が成立したのもこの頃でした。

日本のバレンタインデーの起源は、説がたくさんあってよくわからない
日本でのバレンタインデーとチョコレートとの歴史の起源については判然としていません。説としては、「神戸モロゾフ製菓(現在のモロゾフ)説」、「森永製菓説、伊勢丹説」、「ソニープラザ説 」などさまざまあるようですが、どれも説得力に欠けるとのこと。その理由は、チョコレートの売り上げがほとんど伸びなかったからです。

商業主義に踊らされたのではなく、小学校高学年~高校生の間で広がった
また、各デパートもバレンタインデー普及に務めましたが、なかなか定着せず、1968年をピークとして客足は減少し、「日本での定着は難しい」との見方もあったとのこと。しかし、1970年代前半にチョコレートの売上が急増しました。小学校高学年から高校生までの学生層から広まり、1980年代後半には主婦層にも普及したそうです。

“友チョコ(女性から女性へ)”はチョコレート業界の危機感が生み出した
日本のチョコレート年間消費量の12%がバレンタインデーシーズンに消費されます。その売上に貢献しているのが女性一人当たり6~7個買うといわれる“義理チョコ”と、このシーズンにおけるチョコ売上停滞(義理チョコに陰り)に危機感を抱いた関連業界が、消費活性化戦略としてキャンペーンを展開した“友チョコ”の存在なのです。

※本稿はWikipediaの「バレンタインデー」を参考にさせていただきました。

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「マーケティング・その他」の話題からです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年1月14日 (月)

ダイエットの副作用は身体的悪影響と、浮気をする確率が高くなる

前回、ベストセラー本の『スタンフォードの自分を変える教室』に触れました。この本のことは2012年12月6日のブログで「感情労働者がデスクでもできるストレス発散法(かつストレス耐性強化法)」取り上げていますが、今回は、食べ過ぎ飲み過ぎがいかにその後の身体および精神の正常化を妨げるかを紹介することにいたします。

ダイエットには減量効果や健康上のメリットがなく、恐ろしい副作用が(※)
数々の長期にわたる実験の結果、体重の増減を繰り返すようなダイエットは、血圧やコレステロール値の上昇や、免疫システムの低下をもたらすとともに、心臓発作、脳卒中、糖尿病などの原因による脂肪リスクが高まることがわかりました。そして、驚くべきことに、ダイエット中は浮気をする確率も高くなるのだそうです。

太りそうな食べ物を禁じると、それをますます食べたくなってしまう
研究者たちが突きとめた原因は、みんなが効果的だと信じて行っていること――つまり、「太りそうな食べ物を禁じること」です。〝禁断の果実〟からはじまって、何かを禁じれば思いもよらぬ結果を招くものですが、ある食べ物を制限されると、それがますます食べたくなってしまうことが、実験でも明らかになってきました。

ヒトは食べものに関する決断を1日に227回もしている
ある研究では、参加者に、「食べ物に関する決断を1日に何回くらい行っていると思いますか」と尋ねました。すると回答は、平均14回でした。しかし、こんどは同じ人たちに実際に記録を取ってもらったところ、結果は平均で227回にもなったのです。つまり、この人たちは200回以上もの決断を無意識で行っていたことになります。

長時間の禁煙にも、アイスクリームをドカ食いするリアクションが
24時間禁煙した喫煙者は、アイスクリームをドカ食いする確率が高くなるそうです。また、大好きなカクテルを我慢した人は、持久力のテストで体力が落ちます。ダイエットをしている人が浮気をしやすくなるのは、意志力を使い果たしてしまうので、誘惑に対して無抵抗な状態か、もしくはかなり弱い状態になっているからなのでしょう。

●アメリカの国民は長いことダイエットに励んでいますが、体重を減らす方法としては、ダイエットはまったく役に立たないそうです。2007年の食事制限及びカロリー制限に関する研究結果のまとめでは、ダイエットによる減量効果や健康上のメリットはほとんど認められず、むしろ害になっていると発表されました。

※:『スタンフォードの自分を変える教室』(ケリー・カクゴニカル著/大和書房)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「マーケティング・その他」の話題からです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年1月10日 (木)

カリフォルニア大学に語り継がれる「みすぼらしい服装」についての教訓

~聴くStory~音声版はこちら
昨年11月以降、山本の「木の葉ブログ」のキーワード検索に「みすぼらしい 服装」が登場し始め、12月に入ると毎日検索されるようになり、狐に鼻をつままれたような気分でした。ところが、年末JRの電車の中で見た書籍広告で、「アッ! これだ!」と、鈍感な山本にも、どうやらその原因がわかったのです(多分ですが…)。

電車の壁面「書籍広告」は『スタンフォードの自分を変える教室』でした
だいぶ昔の話(1860年代)になりますが、現在のカリフォルニア大学にみすぼらしい身なりの老人がやってきて、学長との面会を申し出たのだそうです。貧相な身なりを不審に思った職員は、この老人の願いを受け入れずに追い返したのでした。でも、しばらくしてから、それが大きな誤りであったことに大学全体が気付かされます。

名門スタンフォード大学は、みすぼらしい服装の老人の寄付で誕生した(※1)
その老人の名はリーラン・スタンフォード。大陸横断鉄道の一つセントラルパシフィック鉄道の創立者で、カリフォルニア州知事も務めた人でした。彼は、夫人とも相談し、早逝した一人息子の名前を後世に残す目的で、自らが築いた巨万の富を大学に寄付するつもりでカリフォルニア大学にやってきたのでした。

スタンフォード大学はスティーブ・ジョブズ有名な講演の舞台でもありました
しかし、カリフォルニア大学で門前払いを食ったくらいで初志は変わりません。その後、ハーバート大学の学長の助力も得て、名門スタンフォード大学(Yahoo!やGoogleの創始者のような起業家を多数輩出)が1891年に誕生しました。カリフォルニア大学のOBによると、この逸話は戒めとして今日も同大学で語り継がれているそうです。

初対面の人を判断するのに6段階を踏めば間違いは少なくなる(※2)
D・J・シュナイダーらの研究によると、初めて会う人を見るとき「注意」「連写判断」「帰属」「特性推論」「印象形成」「将来の行動予測」の6段階を踏むのだそうです。
カリフォルニア大学の職員に限らず、私たちも同じ過ちをしていることがあると思います。そうならないためには、せめて6段階を経てから判断するようにしたいですね。

注意:存在に注意を向ける段階→連写判断:注意段階でカテゴリー化された外見や行動から判断→帰属:その人の行動を推測する段階→特性推論:ある特性から、その人の特性を推測→印象形成:認知されたいくつかの性格特性から判断→将来行動の予測:得られた情報を統合し、その人がある特定の状況のとき、どう行動するか予測。

※1:『小さな会社の大きな仕事』(坂本光司著/同友館)
※2:『あなたは人にどう見られているか』(松本聡子著/文藝春秋社)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「非言語コミュニケーション研修」からです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年1月 6日 (日)

お正月にまつわる〝日本人のしきたり〟(その2)

宮中の元旦の行事が、やがて民間に広がった例として前回「おとそ」を取り上げましたが、宮中行事がルーツのお正月にかかわるしきたりはまだまだあるのです。「七草粥」も、門松や正月飾りを焼く「左義長」も、どうやらそのようなのです。毎年、歳の初めに、私たち日本人は知らぬ間に、伝統と向かい合ってきたといえそうですね。

七草粥をいただくことは、『枕草子』にも出てくる伝統行事なのです(※)
1月7日は人日(じんじつ)の節句とも呼ばれます。この日に七草粥を食べる習慣が広く定着したのは江戸時代のことですが、平安時代に書かれた『枕草子』に、すでに記述がみられます。「正月1日は」で始まる章に、「七日、雪間の若菜摘み、青やかにて・・・」とあり、宮中では古くから七種の野草を摘んで羹(あつもの)にして食べていました。

小鬼田平子(コオニタビラコ)って何? 春の七草「ほとけのざ」の現代名でした
春の七草は短歌調の「せり(芹)なずな(薺)ごぎょう(御形)はこべら(繁縷)ほとけのざ(仏の座)すずな(菘)すずしろ(蘿蔔)これぞ七草」で知られていますが、大半は現代名と異なります。「なずな」はペンペン草、「ごぎょう」は母子草、「ほとけのざ」は小鬼田平子、「すずな」は蕪(かぶ)、「すずしろ」は大根のことです。

●七草粥は、冬でも芽を出す野草の強い生命力にあやかって、邪気や万病を祓おうとしたというのが一般的ですが、神にこれを捧げて、五穀豊穣を祈るという意味もありました。最近では、お正月中、おせちをつまみ代りにお酒をたらふく召し上がった人たちが、内臓を労わるための格好の食事療法ともてはやされることもあるようです。

鏡餅はなぜ切らずに「鏡開き」といって手や小槌で割るのか?
鏡開きは、「具足開き(室町時代に武士が床の間に飾っていた鎧などの具足に備えられたお供えの具足餅を割って食べた)」に由来します。「切る」という表現は切腹を連想させるため武家社会では避けられ、「開く」という言葉が使われました。当初は1月20日でしたが、徳川三代将軍家光の忌日(月命日)と重なったため11日になりました。

1月15日は「小正月(こしょうがつ)」、地方によっては「女正月」とも
1月1日を「大正月(おおしょうがつ)」というのに対し、旧暦の1月15日を「小正月(こしょうがつ)」といいます。本来は小正月までを松の内と呼び、この期間は玄関などに門松を飾っていました。地方によっては、松の内の間に忙しく働いた女性を休ませ、男性が料理をつくって労をねぎらうという習慣もあり、「女正月」とも呼ばれます。

小正月には、「左義長」といって門松やしめ縄などの正月飾りを焼きます
この左儀長の習慣は、地方によっては「どんど焼き」「さいと焼き」などとも呼ばれています。この祭礼の由来は、平安時代の宮中で行われた火祭りだとされています。民間では豊作を祈願して、正月飾りを焼きました。別名の「さいど焼き」を「道祖土焼き」と書くように、宮中の行事が道祖神信仰と結びついたと考えられています。

※:『年中行事としきたり』(市田ひろみ著/東京書籍)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「マナー研修」の話題から。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年1月 1日 (火)

お正月にまつわる〝日本人のしきたり〟(その1)

明けましておめでとうございます。さて、いきなりですが、大正月の1月1日は「元日」、それとも「元旦」でしょうか。「元」は「はじめ」を意味するので、元日は1年の初めの日(1月1日)のことをさし、元旦の「旦」は「日の出」を表しているので、正確には元日の朝を意味します。新年第1回は「日本人のしきたり お正月編」です。

なぜ、初日の出を「ご来光」というのでしょうか?(※1)
初日の出を拝む場所は眺めのよい山、海岸などさまざまですが、特に高い山頂で迎える太陽を「ご来光」といいました。ご来光と呼ぶのは、山頂近くの雲に映った自分の影が、まるで光の輪を背にした仏の像のように見えたためで、仏の「ご来迎(らいごう)」との語呂合わせで「ご来光」と呼ばれるようになったといわれます。

縁起の良い初夢が「一富士、二鷹、三茄子」といわれるのは?(※2)
初夢は、元旦の夜の夢とする見方と、2日の夜の夢とする見方があり、後者は書き初めなど事始めを2日とするならわしに沿った見方のようです縁起の良い初夢としておなじみな「一富士、二鷹、三茄子」は、徳川家康が「富士山を見て、鷹狩りをして、茄子を食べるのが幸せ」と言ったいい伝えによるものとの説がよく知られています。

●しかし「無事に(富士に)、高く(鷹)、事を成す(茄子)」という縁起の良い言葉の語呂合わせ説もあるそうです。さて、お正月といえば初詣。神社参りのおさらいをしておきましょう。①手水舎で両手を清めてから、口をすすぐ。 ②お賽銭を入れ、鐘を鳴らす。 ③2回おじぎをする。 ④2回柏手を打って願い事をして、一礼する。

新年の寺社参りでも「恵方詣(えほうもうで)」は趣が違います(※3)
一年の無事と平安を祈願する寺社参りですが、特に信心深い方は「恵方詣」をなさいます。「恵方(えほう)」とは歳神(としがみ)のいる方角なので、毎年その方角は変わります。その年の恵方にある寺社に詣でるのが「恵方詣」です。ちなみに節分のとき食べると縁起が良いとされる「恵方巻」の起源は全く別ですので誤解のないように。

「おとそ」とは薬酒のことで日本酒のことではありません!(※1)
おとそは、お神酒(みき)と同じで日本酒と思われがちですが、もともとは中国の唐代から飲まれるようになった薬酒の一種で、「お屠蘇」と書きます。「邪気を払い、不老長寿になれる」薬酒として、新年になると年少者から順番に飲んだとのこと。日本には平安時代に伝わって、宮中の元旦の儀式がやがて庶民の間にも広がりました。

※1:日本人のしきたり(飯倉晴武編著/青春出版)
※2:常識として知っておきたい 日本人のしきたり(武光誠著/廣済堂出版)
※3:年中行事としきたり(市田ひろみ著/東京書籍)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「マナー研修」の話題から。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2012年12月 | トップページ | 2013年2月 »