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2013年2月 8日 (金)

医療とのかかわりが深いアロマセラピー【香り・におい③】

メディカルアロマセラピーの定義は「精油を薬剤として用いた医療」です。精油とは、植物の花、葉、根、種子、全草などから蒸留ないし圧搾法で得られる液体ですから油脂性ではありません。植物の芳香化合物を含む、脂溶性かつ揮発性で水と混和しない100%天然植物成分の液体です。アロマセラピーでは合成された香りは使いません。

紀元前から医療に使われてきたアロマセラピー
ヒトが「香り」の身体的・精神的作用に気づいたのは、木を火にくべたときに良いにおいが漂い、気持ちが落ち着いたり、神聖さを感じたりしたことからだといわれています。ですから、香りの歴史は旧人類から始まっていたのかもしれません。香料として歴史に登場するのは紀元前3000年頃のメソポタミアです。

「医学の父」ピポクラテスが使った香油、そして幕末来日したあの人も
ギリシャ医学を急速に発展させ「医学の父」と呼ばれるピポクラテス(BC406?~375?)は香油の作用について著わしており、時には鎮痛作用のある香油のトリートメントで外傷を治療していたようです。そういえば、長崎の出島にやってきたシーボルト(1796~1866) も、フェンネル、ペパーミント、カユプテの精油を治療に用いたとか。

重要な精油の多くをつくる水蒸気蒸留法を発見したイブン・シーナ
ペルシャを代表する大学者イブン・シーナ(AC980~1037)は科学・医学・哲学などあらゆる学問を修めました。その彼が、バラの花と金属を用いた実験で、偶然、バラの精油の抽出に成功します。彼は、このバラ精油を医療で用い、外科的手術の傷跡に塗布すると治りが早いことを発見します。その後も多数の精油を抽出に成功しました。

花粉症の症状緩和など日本の医療現場での活用例増える
香りの作用は日本の医療や介護の現場でもようやく活用され始めています。よく知られているのは、花粉症の症状の緩和で、鼻づまりが苦しいときにユーカリやティートリーの精油をハンカチに一滴たらし、鼻と口を覆ってそのにおいを嗅ぐと、多くの患者さんで症状の緩和が見られ、抗アレルギー剤と併用されることが増えてきました。

におい刺激が脳の神経細胞の活性化、さらには神経再生に結びつく可能性
最近の研究では認知症患者が精油のにおいで、認知機能を改善できることがわかってきました。認知症患者の多くは、早期から嗅覚の衰えが見られます。脳の神経細胞(ニューロン)で数少ない再生されるものの一つが嗅神経です。どうやら、外部からのにおい刺激を与えると、脳の衰えた部分、あるいはその周辺に働きかけるようなのです。

参考文献:『〈香り〉はなぜ脳に効くのか』(塩田潤二著/NHK出版)

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