シャネルの伝説と香水に関する話題【香り・におい⑦】
女性対象の調査で、もっとも魅力的な香水の第1位はシャネルN°5。このニュースは、2012年6月27日「90年前、ココ・シャネルが成功させた口コミマーケティング」で書きましたが、今回は香水に関するお話なので、再度登場していただきました。シャネルN°5の誕生秘話には、香りのもつ神秘性がよく表れていると思います。
「ジャスミンだけが際立つ香水ではダメだ」とシャネルは言った
伝説によれば、1920年の夏、1人のロシア亡命貴族(ディミトリ パヴロヴィッチ)、調香師(エネルスト ボー)、ファッションデザイナー(シャネル)の出会いが、その後1世紀にわたる香水の歴史――そしてラグジュアリー品の歴史を塗り変えたと。こ偶然は、世界中の女性にとって、またとない幸運となりました。
世界で最初に合成芳香分子アルデハイドが調合され、傑作は誕生した
シャネルN°5には、ローズ ドメとジャスミンをベースに、アルデハイド(1903年に合成法が発見された芳香分子、シャネルN°5に最初に使われた)が大胆に使われています。伝説によれば、ひとつの小瓶にエルネストの不注意な助手が、アルデハイドの10%の希釈液を入れるところを間違って、純粋な原液を入れてしまったのだと…。
香水をつくるときに利用する「香調別分類(マコーミックの7分類)」
単一花香調(ひとつの花の香り)
フローラルブーケ調(何種類かの花束の香り)
モダンブーケ調(新規なにおいの花束の香り)
オリエンタル調(オリエント地方でとれる香料原料を基本につくられたエキゾチックな雰囲気のある香り)
ウッディ調(木を連想させる香り)
スパイス調(スパイス系中心の香り)
フルーティ調(フルーティー調の香り)
これに加えて、グリーン(葉をすりつぶした香り)、シトラス(柑橘油中心のさっぱりした香り)、モッシィ(コケのような香り)、ア二マリック(動物様のセクシーで濃厚な香り)、マリン(海や海岸を連想する香り)・・・・・などを分類する方法もあります。これら基本的な香調を組み合わせて香水はつくられるのです。
香水には、実は「動物のフンのにおい」がつけ加えられている
意外にも、香水には「いやなにおい(動物のフンのにおい)」がつけ加えられています。フンの匂いの主成分である「インドール」をごく少量加えると、香水の香りにコクを与えることができるからです。インドールは100%だと不快なフン臭ですが、0・001%アルコール溶液に希釈するとジャスミン、クチナシなどの花香調に変わります。
※1:『シャネルN°5の秘密』(ティラー・マッツエオ著/原書房)
※2:『感性で拓くマーケティグ』(恩蔵直人編著/丸善プラネット)
ホームページ https://www.leafwrapping.com/
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