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2013年3月 6日 (水)

〈香り・におい〉を言葉で表現すると【香り・におい⑧】

色に「暖色」や「寒色」があり、音楽に「重厚」や「軽快」があるように、〈香り・におい〉にもその領域ごとに豊かな表現があります。私たちが日常使いまわしているものもあれば、香料用語では「様」づけで呼ぶなど多彩です。最後に、日本の「いろは歌」の事例を添えて、今回は〈香り・におい〉を言葉で感じてみることにします。

感覚的用語では、「甘い」におい、「苦い」におい、「酸っぱい」においなど味覚に当てはめるのは想像がつくでしょう。それ以外に、香りの研究で使う専門用語では、「暖かい」「冷たい」「柔らかい」「粉っぽい」など感覚に当てはめたり、「赤っぽい」「明るい」「紫っぽい」など視覚に当てはめたりすることもあります。(※1)

具体的なものにたとえるのは、「脂くさい」「薬くさい」「石鹸らしい」「焦げくさい」「花のような」「ヨーグルトのような」といった例。最近では「親父くさい」などというものもあるようです。

香料用語では、「すずらん様の」「ストロベリー様の」「ムスク(じゃこう)様の」「ハッカ様の」「オリエンタル様の」「シトラス系の」といった例が挙げられます。

香りの物理的性質を表す「定性的」な表現も専門用語として使われています。「強い」(strong)「弱い」(weak)「力強い」(powerful)「持続性のある」(tenacious)「拡散性のある」(diffusive)「保留性のある」(long-lasting)といった表現です。

感情を表す言葉で香りの微妙なニュアンスを表現することもあります。「優雅な」(elegant)「繊細な」(delicate)「魅惑的な」(sexy)「軽快な」(sporty)「新鮮な」(fresh)「現代的な」(modern)「おだやかな」(mild)「力強い」(powerful)「女性的な」(feminine)「心地よい」(pleasant)「清潔な」(clean)「あかぬけした」(chic)といった表現です。

色が「におう」とは、桜の花が赤みを帯びることでした(※2)
色は匂へど/散りぬるを/我が世誰れぞ/常ならん/有為の奥山/今日越えて/浅き夢みし/酔ひもせず――これは歌い続けられてきた有名な「いろは歌」です。
色が「匂う」とは、桜の花が赤みを帯びること。「匂う」は、元来は嗅覚に関する言葉ではありませんでした。色が美しく映えるという意味だったのです。

「ニホフ」の「ニ」は、「丹」であり、赤い色のこと。「ホ」は「秀」で、際立つということでした。つまり、赤く、輝くように色づくことが「匂う」だったのです。それが転じて、におい香りが際立つという意味になりました。「ニホフ」は「カオル」(香る)はよい香りに限られていたものが、やがて、悪臭も含むようになりました。

※1:『感性で拓くマーケティグ』(恩蔵直人編著/丸善プラネット)
※2:『興奮する匂い 食欲をそそる匂い』(新村芳人著/技術評論社)

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