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2013年4月 6日 (土)

商業施設で展開されている鼻の誘惑作戦【香り・におい⑬】

高級シャツメーカーのトーマスピンクは洗いたてのリンネルのにおいを漂わせ、タイムズスクウェアにあるハーシーの直販店は、店内におおげさなチョコレートの香りを充満させています。もっと独創的なのは、マサチューセッツにある家具店の、子ども用家具の売り場を風船ガムの香りで満たしている例でしょうか。

世界的な企業もブランドイメージの向上を香りに託している(※1)
製品に固有の香りを持たないブランドさえ、この流れに便乗しているそうです。家電大手のサムスンはコロンバスサークルの旗艦店のロビーにロゴ・セント(香り)を使用しています。また、ウェスティン・ホテルのロビーには〝ホワイトティー(白茶)〟を調合したオリジナル・アロマが使用されているそうです。

良い香りが漂っている地域では、ヒトは優しくなる!?
社会心理学者のロバート・バロンはNY州アルバニー近郊のショッピングモールで調査を行いました。無臭の区域と独特の心地よい香りが漂う区域とに分け、買い物客に近づいて、〝うっかり〟ペンを落としたり、1ドル札の両替を頼んだりしたのです。その結果、手助けに応じる人の割合は、よい香りの区域が著しく高かったのでした。

日本では、四季ごとに香りを変える繊細な演出も(※2)
帝国ホテル大阪では、「花、緑、水そして光と影」をコンセプトに、シンプルで上品なフローラル系の香りを開発しました。そして、この香りをエントランススペースなどに流して、ほのかに香らせる演出を行っています。利用客がロビーに足を踏み入れた途端、四季のイメージに合わせた、ほんのりと上品な香りが出迎える趣向です。

日本でのポン酢の香りを流した店舗調査事例(※3)
スーパーマーケット・チェーン4店舗の売り場を使って、ポン酢の香りを流し、非計画購買への影響について調査。ポン酢購入者200名にアンケート調査を行った結果を見てみると、香りを流していた3店舗ではアンケート回答者の8割が非計画購買であったのに対し、香りを流さなかった1店舗の非購買計画者は4割弱に止まりました。

●オレンジの味がするからオレンジジュース。リンゴの味がするからりんごジュース。誰しもがそう思っています。ところが、真っ暗闇のなかで鼻をつまんで、2つを飲み比べると、6~7割の確率で、どちらがどちらか、わかりません。「味」だと思い込んでいるものの多くは、実は「香り」の方が大きな役割を果たしているのですね。

※1:『匂いの人類学』(エイヴリー・ギルバート著/ランダムハウス講談社)
※2:『「香り」で売る!』 ビジネスを成功に導く香りのブランディング
※3:『感性で拓くマーケティグ』(恩蔵直人編著/丸善プラネット)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

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