東大合格者32年連続第一位、名門・開成学園生徒の“脅しに屈しない勇気”
開成学園は中高一貫教育の私学です。東京大学合格ランキングでは開成高校として登場し、32年連続第一位という超名門です。その開成学園に「運動会を中止しなさい さもなくば生徒の肉を召し上がっていただく」との脅迫状が届きました。しかし、リスク承知で生徒たちは開催を望んだのです。その勇気に山本は感動しました。
“かけがえのないもの”のために、自らの意思でリクスを取りに行った生徒たち
リスク(risk)という言葉は、イタリア語のrisicareという言葉に由来します。この言葉は、「勇気を持って試みる」という意味があります(※1)。開成の体育祭は生徒の自主運営に任され、1年かけて準備することから生徒の思い入れは強いとのこと。その“かけがいのないもの”のために、開成生は、まさに勇気を持ってトライしました。
開成学園 柳沢幸雄校長が語る「自主性」尊重の教育方針(※2)
「自主性」の育成で大切な役割を担っているのが先輩とのコミュニケーションでしょう。教員が指導するよりも先輩の背中を見て学ぶ方が手っ取り早い。先輩は最も身近なロールモデルになります。そこで重要視しているのが部活動や文化祭実行委員などの課外活動です。
開成生にとって一大イベントは、5月の体育祭です。
体育祭は8組に分かれた対抗戦なのですが、中学1年生から高校3年生までの1学年8組による縦割りです。すべてが生徒の手によって運営され、各々の役割分担が明確に割り振られています。
受験を控えた高3生には「大人」への通過儀礼の意味合いも
体育祭では高3生が陣頭指揮、高2生が裏方を担う。初めて参加する中1生も中2生の振る舞いをみて学ぶ。先輩の背中から学ぶ「自主性」が6年間を通して身につく。特に高3生にとっては「大人」への通過儀礼ともいえ、体育祭を「元服式」と呼んで重要視しています。
敬遠されがちな“騎馬戦”“棒倒し”が名物という正真正銘の文武両道
学力エリート(中・高いずれも偏差値70上レベル)集団ですが、文武両道の精神は半端なものではないようです。偏差値教育の弊害を指摘する声もありますが、なかなかどうして、その頂点にいる開成学園の生徒さん達の今回の壮挙(入場者を家族に限定し1日遅れで実施)に触れると、この国の将来もまんざらではないと思えてきました。
●前回で新入社員研修・実務編を終えた山本は、フォローアップ研修シリーズで「勇気」を取り上げる予定ですが、若人に心を打たれ、今回はその先取りをいたしました。
※1:『リスク』(ピーター・バーンスタイン著/日本経済新聞社)
※2:『東洋経済オンライン 2012年11月19日)』(注目の中高一貫校 校長が語る我が校のDNA「開成の学生は世界一、ハーバードよりも優秀」より)
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