『子育て四カ条』 「日本人の忘れもの」②
前回の「いただきます。ごちそうさま」いかがでしたか。確かに、核家族化が進んだ今日の日本では、食前食後のしきたりそのものが忘れ物になってしまっているのかもしれません。さて、今回は「子育て四カ条」です。最後に筆者ご自身が指摘されているように、そのままビジネスマナーに通用する内容だと思います。
「子育て四カ条」 田中田鶴子(学校法人大和学園 名誉学園長)
(一) あいさつは明るく笑顔で
(二) 返事は大きくはっきりと
(三) 人の嫌がることはしない
(四) 神仏(ご先祖)を大切に
これは、私の子育て四カ条です。
と申しましても、私が子育てをしていたのは
半世紀以上前のことですから、
時代がかったことと笑われるかもしれませんね。
近ごろは、ウェブや多機能携帯端末によって、
時や場所を選ばずコミュニケーションが可能で、便利な時代になりました。
半面、胸襟を開いて、言葉やしぐさで礼節を交わす
温もりのあるあいさつが忘れられているようで、寂しい気がいたします。
学園では、古くからあらゆる年齢層に好印象をもって受け入れられる
身だしなみや、立ち居振る舞い、あいさつなど、
礼儀や規範教育に力を注いできました。
人心の荒廃が危惧される現代社会だからこそ、専門知識や技能とともに、
正しい態度、姿勢など横断的能力の醸成が大切と感じます。
ホスピタリティー精神と人間的な魅力を
兼ね備えた人の存在が社会を豊かに明るくします。
気持ちのこもった「あいさつ」こそが、
おもてなしの原点ではないでしょうか。
昔は子育て四カ条でしたが、現代社会では
「大人に必要な四カ条」と言えるかもしれません。
●(一)(二)はマナー研修で、(三)は新入社員研修で山本が取り上げる内容そのものです。そして(四)も、岡山県の会社が新入社員に毎年させている「両親の足を洗う」に通じるところがり、これも研修でお話することがありますから、この四カ条は結局全部が重要な研修テーマでもあるのでした。
『日本人の忘れもの 京都 こころ ここに』(京都新聞社編)
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