百貨店マネージャーの失敗と成功が教えてくれること 『人を動かす』④
原書の『人を動かす』には、世界一のセールスマンといわれたフランク・ベドガーをはじめ営業に関するエピソードがふんだんに出てきますが、『2』の方には少ないようです。限られた事例から、山本が研修で使えそうなものを紹介して、4回にわたったこのシリーズを締めくくることにいたします。
百貨店マネージャーの売り上げ倍増計画とは・・・
ある百貨店の管理職が婦人靴の売上2倍作戦を立てました。作戦内容は「この期間は傾聴姿勢を棚上げし、値段の高いものをすすめる。そして、半額になっているからもう一足どうですか! と必ず申し添える」というものです。その結果は、見事に大外れで、売り上げは8%下落しました。
正反対の作戦(ホスピタリティ精神新に徹する)に転換すると・・・
反省した管理職は2ヵ月後スタッフに「何かお客様の役立つことがないか常に注意していなさい。トイレがどこかと聞かれたら、その場所まで案内しなさい。その時赤ちゃんは抱いて差し上げなさい。お客様が時間を気にしてないか、予算に制限がないかに気を配りなさい」と言いました。すると売上は前月比40%増となりました。
●幸福な友人が一人増えると、その人が幸福になる率が約9%上昇することが発見されたそうです。ちなみに5000ドルの臨時収入(1984年の時点で)があった場合、幸福になる率は2%の上昇だそうですから、幸福の波及力は大きいですね。上記百貨店のケースでは、CSの向上(=幸福感)が明確に売上に直結しました。
●あくまでも一般論ですが、サービスレベルを切り上げても、ましてやホスピタリティレベルのおもてなしを実践しても、売上げに直結するケースは少ないといわれています。なぜなら、ブランドは時間をかけて築き上げていくものだからです。でも、こんなにストレートに結果に反映することもあるので、頑張りがいがあります。
ヒトの中に残る野生の感覚は動くものに敏感に反応する
現代は演出の時代であり、単に事実だけを述べるだけでは十分ではないようです。事実に動きを与え、興味を添えて演出しなければならなりません。新しい殺鼠剤の製造元が、小売店のショー・ウィンドーに、生きたネズミを二匹使って飾りつけをしたところ、ネズミを入れた週の売れ行きは普通の週の5倍に伸びました。
●以前、売れ行き不振の洋装店の再建策の一つに、通行人から見えるように熱帯魚の水槽を置いたところ、5%の売り上げ増につながった事例を紹介(2012年12月26日)しましたが、まったく同じですね。目をデザインしたポスターを張ると万引きが大幅に減る事実と合わせ、店舗経営者の成功者は野生感覚が豊かなのかも・・・。
※2:『人を動かす2』(デール・カーネギー協会編集/創元社)
ホームページ https://www.leafwrapping.com/
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なお、『人を動かす』①②は「コーチング・リーダー研修」、③は「クレーム対応研修」のカテゴリーに入っています。
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