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2013年9月 7日 (土)

イノベーションのために捨てる勇気(P・F・ドラッカー) 新入社員フォローアップ研修⑤

マネジメント(management)の発明者として知られる経営学者のP・F・ドラッカー(ベストセラー『もしドラ(略称)』のドラは、このドラッカー先生のことでしたね)は、「イノベーション(技術革新)戦略では、既存の物はすべて陳腐化すると仮定しています。このため、イノベーションについての戦略策定の指針は、より新しくより違ったものでなければならない」のだと。

ドラッカーのイノベーションについての戦略的指針は“捨てること”(※1)
イノベーション戦略の一歩は、古いもの、死につつあるもの、陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てることである。
イノベーションを行う組織は、昨日を守るために時間と資源を使わない。昨日を捨てることこそ、資源、特に人材と言う貴重な資源を新しいもののために解放できる。

●情報で大切なのは、集めることより捨てることだといわれます。野口悠紀夫著『超「超」整理法』には、統計学では5%以下の確率の事象は、ひとまず無視してもよいのでその対象の情報は捨てようとありました。しかも、その5%が情報量全体の80%位を占めていると書いてあったように記憶します。この考え方が、果たしてビジネスの現場でも通用するのでしょうか。

シックスマグマの「改善の4原則」の第一プロセスも“捨てる”(※2)
品質管理手法、または経営手法の一つであるシックスマグマの生産等のプロセスの改善を行う際の考え方に、「改善(ECRS)の原則」と呼ばれるものがあります。そのプロセスをECRS(イクルス)の頭文字順に4ステップで行う手法です。そして最初のEとは「Eliminate:削除する」なのです。4ステップは以下の通り。

(Eliminate)=やめる、捨てる=不採算な支店を撤退する/不良債権を放棄する
(Combine)=統合する=2つの支店を統合して1つにする/組織を統合する
(Rearrange)=置き換える=業務をアウトソーシングする/社員をパートに置き換える
(Simplify)=簡素化する=改善して時間を短縮する/ワンタッチでできるようにする

プロセスその1  まずは、もっとも手間のかからない「やめる」「捨てる」を考える
それがだめなら、2つ以上のものを「統合する」を考える。そして、「置き換え」「簡素化」できないかを考える。私たちは、今まであるものを存続することを前提に、Sばかりを考えます。しかしSの改善実施は、意外と時間と労力がかかります。E→C→R→Sの順番で考えることが、短期間で高い効果を得るための解決策になるとの考え方です。

●最後に実例をひとつ。ホリディ・インやインターコンチネンタル・ホテルといった有名ホテルを所有しているバス・ホテルズ&リゾートは、過去の販促活動を分析して、これまでDMに反応しなかった顧客には宿泊割引のDMを送らないことにしました(要するに切り捨てた)。その結果は、DM郵送料金を50%も削減でき、予約率は20%も向上したそうです。(※3)

※1:『マネジメント』(P・F・ドラッカー著/ダイヤモンド社)
※2:『問題解決力が身につく! 論理的な考え方』(西村克己著/PHP研究所)
※3:『アイデアをいただいてしまえ!』(S・リプキン&F・サイテル著/ダイヤモンド社)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

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