月刊『コンピューターテレフォニー』連載第6回目ご紹介
長い間、コミュニケーションは言語情報がすべてとされてきましたが、第二次世界大戦後心理学者による非言語情報の研究結果が示され、徐々に解釈が変わります。その端緒となったのがコミュニケーション研修などで使われることの多い「メラビアンの法則」。今回は、この法則を絡めて面接での非言語情報の重要性です。
人材管理のはじめの一歩 できる面接官の心得:第6回
「非言語情報」で“本音”を探る(前文から)
今春、公立高校の教職員対象に「コミュニケーション研修」を担当した。当初の学校側の要望は「教師と生徒の非言語的関係性の構築」であったが、打ち合わせ途上でその真因が「面接重視の選考でミスマッチが多発」にあることが判明した。確信を持って合格とした生徒が、入学すると別人のような言動をするというのだ。今回はミスマッチを防ぐための「非言語コミュニケーション」を知るである。
非言語コミュニケーションの代名詞? 「メラビアンの法則」とは
最近、続編の『やっぱり見た目が9割』を出した竹内一郎氏の『人は見た目が9割』(いずれも新潮新書)に紹介された内容は以下の通り。
アメリカの心理学者アルバート・マレービアン博士は人が他人から受けとる情報の割合について次のような研究結果を発表している。
○見た目・身だしなみ、仕草・表情 55%
○声の質(高低)、大きさ、テンポ 38%
○話す言葉の内容 7%
この「メラビアンの法則」が一部に都市伝説(*1)といわれるゆえん
メラビアン博士の実験は、話し手が「内容のはっきりしないこと」を伝えたときが前提ですが、多くの「メラビアンの法則」からはこれが抜け落ちています。加えて、今日では信じられないようなシンプルな実験法が一部の識者から疑問を投げかけられるのでしょう。この辺りは以前に詳述(*2)していますので本稿では省略します。
(*1):都市伝説とは口コミで広まったり、原典が不明確なお話のこと。
(*2):メラビアンの法則①~⑳( 2010年11月27日~2011年4月 9日)
人間は、ことば以外の信号をおよそ70万も使ってコミュニケートしている
これはカリフォルニア大学精神病理学教授ジャーゲン・ルイシュの説。また別の専門家も「言葉以外のジェスチャーは60万種類もあるが、英語で普段使われる言葉はわずか20万語だという」と。言語表現の3倍以上ある非言語表現を的確に読めなければ、短時間の緊張状態で行われる面接で成果を上げるのは難しいのです。
※:月刊『コンピューターテレフォニー』(リックテレコム社)
http://ct.callcenter-japan.com/computer_telephony/777.html
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