変化の痛みに耐える勇気(アナトール・フランス) 新入社員フォローアップ研修④
変化には痛みが伴います。このため、できるだけ現状維持で無難に過ごしたいと思うのも無理からぬことでしょう。しかし、その一方で、現状維持は停滞を意味するともいわれますので、これから進化を遂げなければならない新入社員の皆さんには、この痛みに耐える精神力を培っていただかなければなりません。そうでないと、「目標を実現できない人」になってしまうからです。
「目標を実現できない人」の3つの特徴とは? 意外にも・・・(※1)
広い人脈を持っている人
人脈こそが宝だと教えられたはずですが、その人脈はその人が作ったものであり、周囲はその人がその人であることを期待します。そうなると、新しい自分に生まれ変わることが難しくなります。自身の豊かな人脈が、変化を元に戻す作用として働くことがあります。
知識や経験を豊富に持っている人
こういう人は、話を聞いても、すぐに自分の中にある知識に置き換えようとしますので、相手の話や現実を、そして新しい流れを本当に理解しようとはしないことが多いようです。
自分のこれまでの実績に自信のある人
実績というのは、過去に築かれたもの。したがって「いまの自分の力」に自信があるというより、「過去の実績」に自信があるのです。このため経験で物事を判断しようとします。
●評価のバロメーターとされる要素が、目標達成を妨げるというのですから用心しなければいけなせんね。期待されて登用されたにもかかわらず、思うような成果を上げられない人が多いようですが、このあたりが影響しているかもしれません。期待に応え続けるためには、常に自己変革が必要なのですが、これを躊躇させる理由が私たちの心の奥に潜んでいるのです。
変化とは、我々自身の一部を後に残すこと。だから物悲しさを伴う
フランスのノーベル賞作家アナトール・フランスは、「変化はすべて、たとえ最も熱望したものであっても物悲しさを伴うのである。というのは、後に残していくものが我々自身の一部であるからなのだ。我々が新たな生活に入るには、前の生活に対して死ななければならないのである。」と言っています。
●アナトール・フランスは芥川龍之介が傾倒した作家とのことですが、今日ではあまり取り上げられることがありません。しかし、「変化には物悲しさが伴う」とのこの一節は、自己変革には勇気が必要であることを端的に物語っていると思います。山本は前回のニーバーの言葉と一緒に、新入社員の皆さんに紹介するようにしています。
『人生を変える「心のブレーキ」の外し方』(石井裕之著/フォレスト出版)
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