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2013年10月30日 (水)

2020年東京オリンピックのプレゼンから学ぶ プレゼンテーションの技術③

今回のプレゼンでは、トップバッターの佐藤真海さん(パラリピアン・陸上走り幅跳び)のスピーチが、海外メディアを含め高い評価を受けました。最大の功労者との称賛もあるようです。ではなぜ、佐藤さんのスピーチが聴衆の心を打ったのでしょうか。そこには、ストーリーがあったからだとの識者の指摘があります。

それぞれのスピーチにストーリーがあったのも良かった(※)
『驚異のプレゼン』という著書のある森平茂生氏は、「それぞれのスピーチにストーリーがあったのも良かった。滝川クリステルさんが、東京の治安の良さをアピールするのに『お金を落としても警察に届けられる』という例を挙げたのも、1つのストーリーです。しかもバラバラにならず、一貫性があったのが素晴らしかった。」

佐藤さんのプレゼンには、ストーリー・テリングに必要な要素が揃っていた
まず、大学在学中に骨肉腫で右脚膝下を切断し、東日本大震災で故郷が被災したという、自身の体験を語ったこと(個人的な話を如何かとの指摘もある中で)。自分自身や身近な人の話を切り口にするというのは、ストーリー・テリングでは欠かせません。どんなに有名な人や偉い人の話をするよりも説得力があるのです。

ストーリーに欠かせない悪役の登場と、数秒間の沈黙も良かった
また、‶悪役〟が登場することも重要です。佐藤選手のプレゼンでは、彼女自身の境遇や大震災が‶悪役〟としての役割を果たしています。そして、彼女は「困難の先に未来がある」「困難を乗り越える力がスポーツにある」と、状況を前向きに捉えました。ポジティブであることも、ストーリー・テリングに必要な要素です。

●森平氏は、佐藤さんが「足を切断した話をしたときに、数秒間の間を取ったのもよかった。これが意図したものだったのか、自然とそうなったのかはわかりませんが、この間に感情が表れ、聴衆が一気に引き込まれたと思います。と指摘されています。
今回の最後は、前回登場の斎藤孝氏にストーリーについて語ってもらいます。

佐藤さんの物語は、「起承転結」ならぬ「結転転結」というサンドイッチ型(※)
佐藤真海選手は、自分がこの場にいる理由を、最初に短い言葉で伝えました。それは、「東京に投票してもらうため」ではなく「スポーツによって救われたから」です。自分の役割を明確にしてから、それに沿った個人的な話をして、最後に五輪の価値という、一般論に結びつけました。

ストーリーとしては、「起承転結」ならぬ「結転転結」というサンドイッチ型になっていました。真ん中の2つの転は、脚の切断と東日本大震災です。そこからの‶回復〟が印象的に語られました。安倍首相も、首相としての話だけではなく、自分自身と五輪との関わりについて話しました(大学で始めたアーチュリーについて)。

※:「THE21」(2013年11月号)

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