« 失敗を恐れぬ勇気(T・エジソン) 新入社員フォローアップ研修⑦ | トップページ | 公の席で批判する勇気(村上春樹氏) 新入社員フォローアップ研修⑨ »

2013年10月 9日 (水)

原点に戻る勇気(ノーベル賞の益川教授) 新入社員フォローアップ研修⑧

さすが20世紀を代表する科学者だけあって、アインシュタインには多くの名言がありますが、その中に「学んだことを忘れてしまったあとに残るものこそが教育である」があります。実際には、学んだことを忘れることはないので、“悩んだときは原点に戻る”との教えと山本は受け止めています。この教えをまさに実践したかのようなノーベル賞学者がいらっしゃいます。

益川教授は、これまでの研究を白紙に戻す(証明できないとの論文を書く)決意をした
ノーベル物理学賞を受賞した益川教授は、当時考えていた4元モデルでは「CP対称性の破れ」という現象をうまく説明することができず、小林誠博士とともに試行錯誤を繰り返す日々が続きました。そんなある夜、たまたまお風呂に入っていて、「4元クォークモデルではCP対称性の破れの実験は説明できない」という論文を書こう、と決心して立ち上がりました。

その瞬間、「あ、何も4元に固執する必要はない。じゃあ6元にしたら」
うまくいかないという論文を書こうと思った瞬間に吹っ切れたのでした。そう気づくと、もう何も計算するとか、調べる必要はありませんでした。4元クォークモデルの段階でいろんなことを調べてあり、6元クォークにしたらどうなるかということはわかっていたのです。論文は5ページくらいでしたが、この着想がノーベル賞の「小林・益川理論」につながりました。

現代のアルキメデス(益川教授)は天才ではなく努力家だとする見識も
このエピソードで注目していただきたいのは、画期的なアイデアを思いついた天才性ではなく、風呂に入っているときまでこの問題を考え続けていた執念とも呼ぶべき粘り強さです。そして、それまで考え続けていた「4元モデル」を捨て、原点に戻って考えようとした勇気です。
『「考える力」の鍛え方』の著者・上田正仁氏は、このように書かれています。

ラマ教の高僧・カリアッパ師と中村天風氏のコップの理論にも共通する!?
2013年4月13日ブログに、中村天風氏が「君の心の器は既成概念で一杯であり、新しい知識を受け入れる余地はない。本当に学ぶつもりがあるのなら、そこに満ち満ちている古今東西の文献から学んだものを一度捨ててからにしなさい」と、カリアッパ師に諭されたことを書きましたが、共通するものがあるように思われます。

大学受験でも苦手な教科(英語)を捨てる勇気を発揮した益川教授
ノーベル賞授賞時話題になったのが、同教授の英語嫌いでした。このため高名な研究者でありなが渡航経験が一度もありませんでした。益川教授は大学受験の時、思い切った対策を打ちました。苦手な英語を捨てたのです。とはいっても受験科目にはあるので、英語を勉強する時間を得意な数学や理系科目に振り向け、得意科目で満点近い点を取り、英語の不足点をカバーしました。

※『僕がノーベル賞を取った本当の理由』(益川敏英著/フォーラム・A)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「新入社員フォローアップ研修」の話題から。

|

« 失敗を恐れぬ勇気(T・エジソン) 新入社員フォローアップ研修⑦ | トップページ | 公の席で批判する勇気(村上春樹氏) 新入社員フォローアップ研修⑨ »

新入社員研修」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 原点に戻る勇気(ノーベル賞の益川教授) 新入社員フォローアップ研修⑧:

« 失敗を恐れぬ勇気(T・エジソン) 新入社員フォローアップ研修⑦ | トップページ | 公の席で批判する勇気(村上春樹氏) 新入社員フォローアップ研修⑨ »