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2013年11月

2013年11月27日 (水)

「もし3日後に死ぬとしたら…何をしたいか3つだけ考えて」

図書館のリサイクルコーナーである作品(※)に出会いました。韓国で制作・放映している「TV童話 幸せな世界」を本にしたものを、2001年に韓国へ渡り「ユミン」の芸名で活動している笛木優子さんが翻訳したものです。素敵なお話がぎっしりですが、山本は最後に書かれた物語がとても心に残りましたので、全文を紹介します。

「今すぐやりなさい」
アメリカの大学に留学したばかりのころ、教養科目の心理学を受講しました。
英語に慣れていないせいで、講義を聞くだけで精一杯でしたが、
金髪をなびかせた美しいジェニー先生に一目惚れした私は
予習、復習を欠かすことなく、講義に毎回出席しました。

夏休みを前にした天気のいい日のことでした。ジェニー先生が黒板に講義のテーマを書きました。「もし3日後に死ぬとしたら」
私たちが、もし3日後に死ぬことになったら、何をしたいのかを考えてみようと言うのです。「3つだけ言ってみて。さあ、誰から答えてくれるかしら」

質問が終わるとすぐに、いつもおしゃべりな友人のマイクが手を挙げました。
「えーと、まず親に電話をかけて、ガールフレンドと旅行に行って・・・・・、それから、去年喧嘩してから連絡してない友だちに手紙を出して・・・・・。うーん、3日じゃ足りないな」。ほかの学生たちも、それぞれしたいことを話しました。

3日後に死ぬなんて普段考えたこともなかったので、私は悩んでしまいました。
「私なら・・・・・、まず両親と最後の旅行をしよう。その後は・・・・・、その後は・・・・・。そいうだ、いつか行きたいと思っていた高級レストランで食事をしよう。それから・・・・・、いままでの人生を振り返りながら最後の日記を書こう」

20分ほど経ったとき、先生が何人かの答えを黒板に書きはじめました。
親しい人と旅行をする、おいしいものを食べる、喧嘩した友達と仲直りをする、
故郷の両親に電話をかける・・・・・。
死を3日後に迎えたときの3つの願いは、意外にもみんな普通のことばかりでした。

先生は私たちの顔をじっと見つめた後、黒板に向かって、たった一言の言葉を書きました。「今すぐやりなさい!」
ざわざわしてうるさかった教室は、水を打ったように静かになりました。「やりたいことは、死ぬ間際まで後回しになんかしないで、今すぐ取りかかりましょう!」
その一言は、私が留学中に学んだ、どの講義や知識よりも価値がある教えでした。

※:『世界でいちばん大切な思い②』パク・インシク企画/笛木優子訳/東洋経済新報社

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2013年11月23日 (土)

効果的なプレゼンをするテクニック プレゼンテーションの技術⑩

今回のシリーズは①~③は東京オリンピック招致プレゼン、④~⑨ではプレゼンに不可欠な非言語コミュニケーションを、9つの非言語メディアに山本流にアレンジして紹介させていただきました。そして、参考文献『プレゼン心理術(※)』の締めくくりは、これまで紹介してきスキル以外のエキスを抽出したものです。

へたくそプレゼンでも成功できる「アンダードック効果」
若者が、声を震わせ、言葉を詰まらせながらも、汗だくになって必死に何かを訴えようとしている姿をみると、私たちは心を動かされます。たとえ説明の中身が支離滅裂であっても、意地悪な質問などする気になりません。むしろ、「少し助けてやるか」という気分になります。これを心理学では「アンダードック効果」と呼んでいます。

質問を復唱すると〝打てば響く〟印象を与え、考える時間を稼げる
相手に質問されたとき、一番いいのは、質問を繰り返す(オウム返しする)ことです。「はい、値引きに関するご質問で…?」「なるほど、他社さんの例を知りたい…?」このように復唱します。なぜオウム返しがいいかというと、「ええと、それは…」などとまごついた姿勢を見せずに済むことと、打てば響くイメージを与えるからです。

ユーモアがあると講義もプレゼンも記憶に残りやすくなる
サンディエゴ州立大学のロバート・カブランは、508名の大学生を2つに分けて、半分の学生には、ユーモアを交えたビデオ講義を見せ、残りの学生には、ユーモアを含まない、同じ内容のビデオ講義を見せました。それから6週間後に調べてみると、ユーモアを交えた講義を受けた学生の方が、その内容をきちんと記憶していました。

本番で力を発揮するために、なるべく本番に近い状況で練習する
ショーや舞台の人たちが、仕上げの段階で、本番と同じ衣装を着て練習するのを「ドレス・リハーサル」といいます。これは、体の動きに衣装が合うかどうかをテストするだけでなく、心理的にリラックスするための効果もあるからです。どうせリハーサルするのなら、きちんとスーツとネクタイをつけて練習することがおススメです。

1日で2キロくらいは体重が落ちるプレゼンは体力勝負! 
ある調査によると、失敗者の部類に属する27人のうち、24人は明らかにエレルギー不足が原因であったそうです。「仕事ができる人」は、エネルギーに満ち溢れていて、12時間ぶっ続けで仕事した後でさえ、スポーツを楽しんだり、絵画や読書などの趣味に没頭できます。こうしたエネルギーを日々蓄えておく必要があるのです。

※:『プレゼン心理術』(内藤誼人著/日経BP社)

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2013年11月20日 (水)

プレゼンのポイントとなる非言語情報(4) プレゼンテーションの技術⑨

今回の9つの非言語メディアとプレゼンの関係は以下の3つです。
7 対人的空間(コミュニケーションのために人間が利用する空間)
8 時間(文化的形態と生理学の2つの次元での時間)
9 色彩

【対人的空間①】物理的距離は心理的距離と同じ
セントラル・フロリダ大学のトーマス・ブーアは、女性の話し手に3分半のスピーチをしてもらう実験をしました。その際、話し手の女性にあらかじめ依頼して、最初の35名を相手に話すときには、時々壇上から降りて聴衆に近づく動作をしてもらい、次に別の36名を相手に話をするときには、壇上から動かないようにしてもらいました。

【対人的空間②】プレゼンでは、聴衆に近づいて話すのが効果的なテクニック
スピーチ自体は、同じ内容を、同じような調子で話してもらいました。さて、2回目のスピーチが終わったところで、話し手に対する「好感」や「魅力」「信頼性」などの項目について得点をつけてもらうと、最初のスピーチ(聴衆に近づく動作をした場合)のほうが、すべての項目で高得点を得ました。聴衆に近づくことも大事なのです。

【時間】 「進み具合が遅い」よりも、「早すぎる」という批判を受けなさい
『最高のプレゼンテーション』(PHP研究所)の著者であるダグ・マルーフによると、ヒトの集中力は、せいぜい7分間。ものすごく短い時間しか、人は集中していられないとのことです。では、どうやって相手の集中力を維持させるかというと、7分おきに違う話題を取り上げたりして、聴衆の視点を変えさせればよいのだそうです。

【色彩】軽く日焼けしておくと〝貧相なイメージ〟を払拭できる
プレゼンで大切なのは、聞いている人の心にグイグイと迫ってくる〝勢い〟を感じさせることですから、青白い顔はマイナスになります。生まれつき顔が白い人は、軽く日焼けしておくとよいでしょう。軽く日焼けしておくと、だれでも精悍そうに見え、身体が細くとも、それなりにがっしり見えるからです。

オーストラリアにあるメルボルン大学のマリタ・ブロードストックらは、191名の学生に男女2人のモデルの写真を見せ、それぞれの印象を尋ねてみました。(色彩)
       日焼けなし 軽く日焼けしている  中程度    真っ黒
健康的だと思う 38.1%     56.8%     60.6%    44.5%
魅力的だと思う 38.0%     56.5%     60.6%    45.6%
※数値は「はい」と答えた人の割合をあらわします。
結果は表の通りで、同一人物であっても、ほどほどに日焼けしている写真の方が「健康的」で「魅力的」だと思ってもらえることを示しています。

※:『プレゼン心理術』(内藤誼人著/日経BP社)

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2013年11月17日 (日)

プレゼンのポイントとなる非言語情報(3) プレゼンテーションの技術⑧

今回の非言語メディアとプレゼンの関係は以下の3つです。
4 周辺言語(話しことばに付随する音声上の性状と特徴)
5 沈黙
6 身体接触(相手の身体に接触すること、またはその代替行為による表現)

【周辺言語①】 〝楽しそうな声〟で話すとどうなるか? (※1)
ドイツ南部のバイエルン州にあるビュルツブルク大学ロランド・ノイマンは、同一人物が哲学書を①楽しそうな声、②ニュートラルな声、③悲しそうな声で朗読したテープを3種類用意しました。このテープを30名の学生に聞かせ話し手の印象を尋ねると①の評価が7、②が6、③が2.7でした(評価は高ければ高いほど、好印象)。

【周辺言語②】幼児が正直でない人や反社会的な人を見分けられるのは(※2)
子どもは信頼しない人から言葉を学ばないことを2013年8月17日に書きましたが、同じような事例をハーバード大学で教鞭をとる心理学者マーサ・スタウトが指摘しています。幼児は、言語力がまだ完全に発達していないので、大人よりもはるかに仕草や口調など、言葉以外の手がかりに判断を頼るため、人を見分けられるのだと。

【沈黙】 『最高のプレゼンテーション』(※2)に示された沈黙の価値
著名な講演者たちは、どんな参加者に話しかけるときも、以下のことは守るべきであると言っています。
☆よく見えるように立つ。☆よく聞こえるように話す。そして最後に
★価値を認めてもらうには黙る。

【表情①】印象の形成が一瞬(10分の1秒)で行われてしまう顔写真の実験
プリンストン大学のジャニン・ウィリスは、117名の大学生に70名の顔写真を100ミリセカンド(10分の1秒)だけ見せました。10分の1秒とは、ほんの一瞬に過ぎません。しかし、そのたった一瞬で、写真を見せられた人は、その写真の人物の魅力や、積極性、信頼できるかどうかなどを判断してしまうことが明らかにされました。

【表情②】相手が唇をすぼめたら、いったん立ち止まれ
商談やプレゼンの最中に、相手に唇をすぼめるような表情をされたら、残念ながらプレゼンは失敗なので、その場は大人しく引き下がるのが賢明です。唇をすぼめるのは、赤ちゃんや小さな子どもが食べたくないものを突きつけられると、固く口を閉じて抵抗するように、大人になっても消えることのない「飲めない」のサインなのです。

※1:『プレゼン心理術』(内藤誼人著/日経BP社)
※2:『最高のプレゼンテーション』(リンダ・セイラー&ロビン・コヴァル著/幻冬舎)

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2013年11月13日 (水)

プレゼンのポイントとなる非言語情報(2) プレゼンテーションの技術⑦

前回9つの非言語メディアの「人体」がプレゼンで果たす役割を紹介しました。
動作(人体の姿勢や動きで表現されるもの)
(「視線の交差(アイ・コンタクト)」と目つき)
今回は、この2つのメディアとプレゼンの関係を具体的に紹介します。

【動作①】夏でもアイスコーヒーでなくホットを注文した方が良い!?(※)
喫茶店でアイスコーヒーを注文すると、必ずストローがついてきます。ストローを使って、チューチューと音を立ててコーヒーを飲む姿は、どこか子供っぽく見えてしまいます。相手の心を動かすには、強さとか、権威を感じさせることが必要なのですが、ストローで飲むと〝大人の権威〟がどこかに吹き飛んでしまいます。

【動作②】時計を見ると「もう帰りたい」「居心地が悪い」とみなされる
1992年の大統領選挙のテレビ討論番組でのことです。当時のブッシュ大統領と、民主党の候補者ビル・クリントンが出演していました。カメラは、ブッシュ大統領がソワソワしながら腕時計を見る場面を映しました。ほんの一瞬の出来事でしたが、この瞬間にブッシュの敗北が決まったと指摘する政治評論家は少なくないのです。

動作③】プレゼンターは「プレゼン前」や「プレゼン後」にも気を張り詰める
もしプレゼンターが、猫背でうつむきながらトボトボと歩いているところを見られたら、「あんな先生の話など、聞きたくないなあ」と思われかねません。また、プレゼン会場に早く着いた際、待機場所で股を広げたり、足を組んでいたり、くつろいだ姿勢でいると、相手がいきなり部屋に入ってきてイメージを損なうことがあり得ます。

【目①】ある調査によると、一番緊張するのは「人に見つめられること」
プレゼンで緊張するのはこのためでもあるのですが、これを乗り切る方策は、落ち着くまで〝特定の人〟に向けてプレゼンすることだそうです。プレゼン開始から気分が落ち着くまで、決めた人だけにほほ笑みかけて話をするのです。そうすれば、「1対10」ではなく「1対1」に持ち込むことができ、それほど緊張しなくてすむからです。

【目②】相手の目をじっと見つめ続ければパワーを感じさせられる
ニューヨークにあるコルゲート大学のジョン・ドヴィディオによれば、パワーを感じさせる人は、「話しを聞いているときに相手を見つめる時間」の比率が高いそうです。プレゼンのときに、キーマンがわかっている場合は、話しながらその相手の目を見つめ続ければ、言葉にパワーが乗り移って説得力が増すかもしれません。

※:『プレゼン心理術』(内藤誼人著/日経BP社)

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2013年11月 9日 (土)

プレゼンのポイントとなる非言語情報(1) プレゼンテーションの技術⑥

非言語メディアは「人体」「動作」「目」「周辺言語」「沈黙」「身体接触」「対人的空間」「時間」「色彩」の9つに、近年では「服装」「香り」も付け加えられるとマジョリー・ヴァーガスの著書(※1)に記されています(当ブログ2011年4月16日以降の9つの非言語シリーズに詳述)。この中から、今回はプレゼンにおける人体の役割を紹介します。

人体(コミュニケーション当事者の遺伝因子にかかわるもろもろの身体的特徴の中で、なんらかのメッセージを表すもの。たとえば性別、年齢、体格、肌の色など) 

自分の「体型」が人に与えるイメージを知る(※2)
米国ニュージャージー州ラトガース大学の心理学者ウィリアム・ウェルズが行った調査結果には、それぞれの体型が与える印象を次のように紹介しています。
1.肥満型:古臭い、外見がよくない、おしゃべり、温かい、共感的、人柄がよい、甘えん坊
2.骨太でがっしり型:強い、男性的、外見がよい、冒険心、若い、自信がある
3.痩身型:若い、野心家、疑り症、神経質、頑固、悲観的

このリストを見て、「僕は、痩せているけど、決して頑固な性格じゃないんだよなあ」と思った読者がいるかもしれません。しかし、実際の性格にあてはまるかどうかではなく、見る人に「そういうイメージを持たれやすい」ということが重要なのです。見る人には、頑固に見えてしまいやすい、ということなのですから。

もし、みなさんがぼっちゃり体型の肥満型であれば、「まいう~」で知られるタレントの石塚英彦さんのように、ニコニコして愛想を振りまくるプレゼンターを目指すとよいでしょう。なぜなら、肥満型は「温かい」「共感的」「人柄がよい」などのイメージを持たれやすいので、そのイメージを強化できるからです。

筋肉質でがっしりした体型の人は、胸を張って、ハキハキした話し方をするようにしましょう。その方が、体型の持つイメージとピッタリ合うからです。
痩身型の人は、データや統計を駆使した、理詰めのプレゼンが向いています。知的なイメージを与えるので、そういうプレゼンのほうが受け入れられやすいからです。

●体型が与えるイメージと一致しないプレゼンをすると、見る人をとまどわせ、ちぐはぐな印象を与えてしまいます。例えば、肥満型なのに、理詰めのプレゼンをすると、どこかおかしな感じがします。自分の好きなプレゼンのやり方があっても、自分の体型イメージと一致するプレゼンの方が、成功する可能性が高いからですね。

※1:『非言語コミュニケーション』(マジョリー・F・ヴァーガス/新潮社)
※2:『プレゼン心理術』(内藤誼人著/日経BP社)

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2013年11月 6日 (水)

パワーポイントに頼らないプレゼン プレゼンテーションの技術⑤

スタンフォード大学のジェーン・アーリンの実験では、説得の内容で心が動かされる人はわずか20%、説得者の人柄によって心が動かされるのが43%だそうです。パワーポイントは便利なツールですが頼り過ぎるのはよくありません。「スライドや資料がなくても、自分の口でいつでも説明できる!」というくらいの気概が必要なのでしょう。

パワポを勧めない理由は臨機応変なプレゼンができないから(※1)
今回の参考書籍の著者である内藤氏はパワポを余り用いないそうです。その理由のひとつに「臨機応変なプレゼン」ができないことをあげています。スライドを作っておくと、そのスライドに縛られ、それ以外の話はできなくなります。その点、用意がなければ、相手に合わせ、全然違う話を持ち出すことができるというのです。

アップルに復帰し再建を始めたジョブズ氏は、社内ブレゼンを行った(※2)
製品の絞り込みと同時に、複雑化、過剰化していた組織の統廃合に取り組みましたが、その手続きは短兵急なものではなく、一つひとつの部署や製品チームからじっくり意見聴取することでした。各部署は、自分たちの立場を訴えようと、時間をかけてつくり上げたパワーポイントを見せ、懸命にプレゼンテーションを試みました。

自分の仕事をちゃんとわかっている人にはパワーポイントなんかいらないよ!
ジョブズ氏が社員に期待したのは、自分たちの立場を資料で説明することではなく、問題を発見し、解決策を示してくれることでした。社員が説明し、ジョブズ氏が話を聞くのではなく、互いに解決策を考える場がヒアリングと考えていたのです。ですから、パワーポイントなど不要だと考え、ジョブズ氏はその使用を禁止しました。

プレゼンテーションする人が「主」で、スライドは「従」(孫正義氏)(※3)
もし、会場の人々によりプレゼンテーションを理解してもらいたいのなら、プレゼンテーションは「話し言葉」に近づかなければなりません。そして、その場合は、あくまでもプレゼンテーションする人が「主」で、スライドは「従」でなければならない。つまり、スライドは「話し言葉」の補助でなければならないというのが孫氏の考え方です。

重要なのは「口頭での言葉」「ジェスチャー」「アイコンタクト」
こうした考えに沿えば、スライドをPowerPointの標準的なフォーマットで書くことは、プレゼンテーションを混乱させるだけであることが分かるはずです。プレゼンテーションとは、プレゼンテーションする人が会場の人々の集中度や理解度、反応を見ながら、会場の人々と「対話」するものであるべきだ、と孫氏はアドバイスしています。

※1:『プレゼン心理術』(内藤誼人著/日経BP社)
※2:『スティーブ・ジョブズ驚異の伝説』
※3:『孫正義、奇跡のプレゼン』(三木雄信著/ディスカバー・ツェンティワン)

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2013年11月 3日 (日)

内藤誼人著『プレゼン心理術』(日経BP社)より プレゼンテーションの技術④

今回から山本が高く評価する上記文献から、実践で役立つプレゼンテーションの技術を紹介します。著者自身が まえがき に、「この本が参考になるから、ぜひ読むように」と学生たちに自信を持って推薦できるテキストがないので、「プレゼンの基本の基本」を教えたいので執筆したと書いています。そして、内容はまさにその通りの素晴らしいものです。

次のような思い込みがすべて大間違いであることを、みなさんはご存知だろうか
× 「相手が、その提案を採用するかどうかを決めるのは〝あなたのプレゼンを聞いた後〟である」
○ 「あなたが〝プレゼンする前〟に相手はすでに採用するかどうかを決めている」

× 「上手な話し方ができなければ、プレゼンはうまくいかない」
○ 「うまく話せなくても大丈夫。重要なのは、言葉より情熱である」

× 「伝えたいことを、正しく、論理的に伝えることがプレゼンである」
○ 「プレゼンにロジックなどいらない。どのようなやり方だろうが、最終的に人心を動かせれば、そのプレゼンは大成功である」

×「大勢の人の前で話せるようにならなければいけない」
○ 「よほどのことがなければ、ごく普通の人が行うプレゼントは、せいぜい2、3人を前にしたプレゼンである。だから、大勢の人の前で話せるようになる必要はなどないし、そのような訓練をする必要もない」

× 「パワーポイントやタブレットを駆使するのがプレゼンである」
○ 「どちらも必要ない。重要なツールには違いないが、一番の武器は〝自分自身〟である」

●最初の○「あなたが〝プレゼンする前〟に相手はすでに採用するかどうかを決めている」については、面白い具体例が示されています。クライアントにとって大きな利益をもたらすことを約束する立派なプレゼンをしたコンサルティング会社が失敗したのは、顧客が駅に到着した折、手荷物を運ぶのを手伝わなかったからなのだと。

●最後の×「パワーポイントやタブレットを駆使するのがプレゼンである」については、著者のコメント「べつに読者の皆さんは、スティーブ・ジョブズや孫正義さんのような〝プレゼンの名手〟になろうなどと、大それた考えを持っているわけではないだろう」。と書かれているそのプロ中のプロお2人に、次回語っていただきます。

参考文献:『プレゼン心理術』(内藤誼人著/日経BP社)

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