プレゼンのポイントとなる非言語情報(3) プレゼンテーションの技術⑧
今回の非言語メディアとプレゼンの関係は以下の3つです。
4 周辺言語(話しことばに付随する音声上の性状と特徴)
5 沈黙
6 身体接触(相手の身体に接触すること、またはその代替行為による表現)
【周辺言語①】 〝楽しそうな声〟で話すとどうなるか? (※1)
ドイツ南部のバイエルン州にあるビュルツブルク大学ロランド・ノイマンは、同一人物が哲学書を①楽しそうな声、②ニュートラルな声、③悲しそうな声で朗読したテープを3種類用意しました。このテープを30名の学生に聞かせ話し手の印象を尋ねると①の評価が7、②が6、③が2.7でした(評価は高ければ高いほど、好印象)。
【周辺言語②】幼児が正直でない人や反社会的な人を見分けられるのは(※2)
子どもは信頼しない人から言葉を学ばないことを2013年8月17日に書きましたが、同じような事例をハーバード大学で教鞭をとる心理学者マーサ・スタウトが指摘しています。幼児は、言語力がまだ完全に発達していないので、大人よりもはるかに仕草や口調など、言葉以外の手がかりに判断を頼るため、人を見分けられるのだと。
【沈黙】 『最高のプレゼンテーション』(※2)に示された沈黙の価値
著名な講演者たちは、どんな参加者に話しかけるときも、以下のことは守るべきであると言っています。
☆よく見えるように立つ。☆よく聞こえるように話す。そして最後に
★価値を認めてもらうには黙る。
【表情①】印象の形成が一瞬(10分の1秒)で行われてしまう顔写真の実験
プリンストン大学のジャニン・ウィリスは、117名の大学生に70名の顔写真を100ミリセカンド(10分の1秒)だけ見せました。10分の1秒とは、ほんの一瞬に過ぎません。しかし、そのたった一瞬で、写真を見せられた人は、その写真の人物の魅力や、積極性、信頼できるかどうかなどを判断してしまうことが明らかにされました。
【表情②】相手が唇をすぼめたら、いったん立ち止まれ
商談やプレゼンの最中に、相手に唇をすぼめるような表情をされたら、残念ながらプレゼンは失敗なので、その場は大人しく引き下がるのが賢明です。唇をすぼめるのは、赤ちゃんや小さな子どもが食べたくないものを突きつけられると、固く口を閉じて抵抗するように、大人になっても消えることのない「飲めない」のサインなのです。
※1:『プレゼン心理術』(内藤誼人著/日経BP社)
※2:『最高のプレゼンテーション』(リンダ・セイラー&ロビン・コヴァル著/幻冬舎)
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