「あ、風が変わったみたい」 コピー表現の変化を実例から読み解く②
広告コピーを眺めていると、その企業のポリシーが見えてくる気がいたします。思わずうなってしまうほど表現が巧みな会社、センスの良い会社、そしてユーモアのある会社とさまざまです。こうした中から3例以上ある会社をクイズ形式で、その後に、思わず笑ってしまうある会社さんの自虐ネタに近いお詫び広告が続きます。
これらの広告コピーはどの会社のものでしょうか?(※)
A 「なぜ年齢をきくの」(1976年)
「あ、風が変わったみたい」(1978年)
「怖いもの着たさ。」(1986年)
B 「樹氷にしてねと、あの娘は言った。」(1979年)
「少し愛して。ながーく愛して。」(1981年)
「恋は、遠い日の花火ではない。」(1994年)
C 「私って、いいね。」(1997年)
「美しい50歳がふえると、日本は変わると思う。」(1997年)
「一瞬も 一生も 美しく」(2006年)
D 「ナイフで切ったように夏が終わる。」(1982年)
「少年の入口、夏。少年の出口、夏。」(1983年)
「少女は無口になった。夏の終わりだった。」(1984年)
E 「家族の短冊を見た。願い事がみんな地名だった。」(2007年)
「失恋するたび、わたしは日本を知ってゆく。」(2008年)
「『混浴』と聞いて、すぐ部長はコンタクトレンズをつくりに行った。」(2008年)
答えはA:伊勢丹、B:サントリー、C:資生堂、D:パルコ、E:楽天トラベル
「チン謝」とは誤植でしょうか、まともなタイトルでしょうか?
これは1999年、相模ゴム工業の広告です。ことのはじまりは1998年、この会社から発売された製品の一部に微細な穴が見つかって、商品の回収騒ぎが起きました。その後、入念なチェックを約束し再発売に踏み切りましたが、その入念過ぎるチェックの結果、店頭で品薄状態となり、その謝罪広告のタイトルが「チン謝」となりました。
※:『「売り言葉」と「買い言葉」』(岡本欣也著/NHK出版)
ホームページ https://www.leafwrapping.com/
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なお、「 」でくくった広告コピー文末の「。」の有無は、出典を尊重しています。
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