外国人とのコミュニケーション【日独の決定的な違い】 目指せ国際人(10)
出会いの最初が電話ということがビジネスではよくあり、日本では応対時、意識して明るい声を出して好印象を心掛けます。これに対しドイツ人は、電話口に出るとき普通の声でつっけんどんです(日本人にはそう感じられる)。コミュニケーションギャップが生じないように、日独の決定的な違いを数例紹介します。
ドイツに行ったら、朝食は遠慮せずにパクパクいただきましょう(※1)
ドイツ人は朝食をしっかり取り、昼食には温かい料理を食べ、夕食は簡単に済ませるのが一般的です。その朝食はパン(トーストは不人気)にチーズ、ハム、ジャム、ハチミツなどを添えて食べ、生野菜などサラダ類はあまり食べません。飲み物は深煎りのコーヒー(年間1人当たり1350杯飲む世界有数の消費国)が主流です。
ドイツでは、女性の気配りはほどほどにしないと誤解される(※2)
日本では女性が男性にコートを着せかけてあげたり、落ちたものを拾ってあげたり、お酒を注いであげたりしますが、ドイツでは、男性がよほどの高齢者でない限りしてはいけません。日本風はサービス過剰で下女扱いされるので、逆に鷹揚に構え、着せてもらい、拾ってもらい、お酌してもらうのがよろしいそうです。
「住」にこだわり強く、家具も食器もコーディネートしてまとめ買い
「食」に興味のある日本人がまめにお料理するように、「住」に興味のあるドイツ人は、お掃除に執念を燃やします。そして、インテリアに関するこだわり(元々職人の国だったことも影響)が強く、ちゃんとした家具屋さんに注文するのが一般的です。納期は短くても8週間かかり、大量生産ではないのでお値段も破格とか。
サービスが皆無のドイツ鉄道、長距離列車が定刻につくことは稀(※3)
しかも、遅れても乗客に対する乗り継ぎに関するアナウンスも、連結対策も皆無とのこと。事故時は、夜中であってもレールの上に強制的に降ろされ、あとは自分たちで問題解決するよう迫られるとか。車内の温度が60度を超えたり、指定席を買って待っていたら、その車両が無かったりすることもあるそうです。
数学も文章で答え、小学生のときからペンで書かせるドイツ
国語・外国語の試験だけではなく、ドイツでは数学や物理でさえも、文章で説明させる問が必ずあります。当然、それを採点する教師にもかなりの能力が要求されるでしょう。また、小学生のときから文章をペンで書かせます。消しゴムを使えないので、頭の中であらかじめ文章がまとまっていなければ書き始められません。
※1:『ドイツ人の価値観』(岩村偉史著/三修社)
※2:『サービスできないドイツ人、主張できない日本人』(川口マーン惠美著/草思社)
※3:『住んでみたドイツ、8勝2敗で日本の勝ち』(川口マーン惠美著/講談社)
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