「日本とそっくりだが確実に違う」のが韓国 目指せ国際人(7)
文化的にも日本と韓国はそっくりな部分が多い半面、少しずつ違います。「そっくりだが確実に違う」というのが韓国で、これに対して中国は「同じだが違う」という感じと、『日本語と韓国語※』という本に著者の大野敏明氏が書いています。同書には食堂と飲み屋さんで実感する日韓に共通する言葉が紹介されていました。
ちょっと食堂(シクタン)に寄ってみましょう。「 」は韓国語の発音です
座敷に上がるとそこにはたいていオンドル(温突=床暖房)の部屋です。座布団がありますが、これが韓国語で「ザブトン」。テーブルの上には割り箸「ワリバシ」が。
次に目に入ったのは楊枝「ヨウジ」。座るとおしぼりが出ますが、これが日本語の「お」が取れて「シボリ」です。刺身「サシミ」、山葵「ワサビ」も同じです。
「ホタテのヤキトリ」と「ざるそば」を注文するときはご注意を!
テーブルに載っている魔法瓶には大体、麦茶(ポリチャ)が入っていますが、これが瓶だけ韓国語になって「マホービョン」。「ヤキトリ」「ホタテ」「オデン」「モリソバ」「タマネギ」「ミカン」「ウドン」などもほぼそのままです。ただし「ホタテのヤキトリ」はホタテの串焼きで、「ざるそば」を「モリソバ」と言うことも。
今度は飲み屋さんにいってみましょう。そこにいる「カオマダム」とは
バーやスナックなどの雇われママのことです。顔の良さで雇われていることを強調しています。「ミズワリ」を飲み、「カラオケ」で歌い、バーを出る時は「カンジョウ」(勘定)でも通じますが、「ケーサン」(計算)の方が一般的だそうです。レジの前で「ケーサン、ハセヨ」(してください)と言えばいいわけです。
韓国で、年長者が「割り勘」と言ったら大変なことになる!?
韓国には割り勘という考えはありません。年長者や上司が払います。もし、年長者が割り勘を主張したら、その瞬間から人間として扱われなくなるでしょう。もちろん、誰もその年長者や上司のいうことは聞きません。儒教とは年長者を立てるだけではなく、年長者に峻厳な義務を要求することでもあるのです。
韓国語から逆輸入の代表例は自転車の俗称「チャリンコ」かも
韓国では「自転車」を「チャリンゴ」と読みます。これが「チャリンコ」の語源らしいのです。日本に逆輸入されて、「チャリンコ」となりました。「リン」は「輪」からきたものでしょう。自転車のベルがチャリンチャリンとなることからも連想されたのかもしれないと、著者の大野氏は指摘されています。
※:『日本語と韓国語』(大野敏明著/文藝春秋)
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