44歳で保険のセールスに転身、5年後に4000人のトップになった秘訣とは?
『奇跡の営業(※)』という、シンプルなタイトルの本があります。建設会社ハザマの技術者からまったく畑違いのソニー生命の営業に転じ、話下手もあって4年間ダメ社員を続けた著者が、80%のお客様から平均2.5人の紹介をいただくノウハウを身に付けたことでトップセールスへと上り詰めます。単なる自慢話ではなく、そのノウハウを公開する姿勢に共感を覚えました。
いつも内ポケットに1万円前後の高級ペンを2、3本さしているのはなぜ?
契約書やアンケートに記入していただく際、お客様は高級なペンを渡されたほうが気分がいいし、「この営業マンはちゃんとした人だな」という印象を持つようになるからだそうです。そして、女性のお客様には細身のペンを、男性のお客様には重厚感のあるペンをお渡しするのだと。皆がみな気付くわけではありませんが、中にはその配慮を喜ぶ方もいらっしゃるそうです。
署名のため、お客様にお渡ししたそのペンに物語があると・・・
そして、より望ましいのは、ただ高級なだけではなく、なにか「由来」のあるペンを使うことが大切と著者は指摘します。もし、お客様から「いいペンね」と言われたとき、「実はこのペンは、妻からプレゼントされたものでして・・・」「社長賞としていただいたものでして・・・」などと、相手に合わせて話を膨らませることができ、紹介につながる可能性が高いのだと。
スーツの胸のポケットに木綿のハンカチを指すのはなぜ?
同僚から「清潔感があるし、なんとなく頭がよく見える」と教えられたことから、この習慣を始めたそうです。女性のお客様と会う前にアロマのフレグランスをスプレーするようになったのも、同僚との情報交換やセミナーで聞きかじったことの実践でした。これらアドバイスに素直に耳を傾ける姿勢が本書には貫抜かれています。しかし、その最大の成果は二つの山のお話でしょう。
あなたの中に、二つの「山」があるとイメージしてみてください(先輩から教えられた話)
片方は、“知っていること”の山で、もう一方は“やっていること”の山です。本来であれば、私たちは“知っていること”の山の石をせっせと“やっていること”の山に運び、こちらの山を高くしなければなりません。この作業を怠っていると、“知っていること”の山にばかりうず高く石が積もって不安定になり、最後は山崩れを起こしてしまいます。
“やっていること”の山には、石を捨てるという選択肢がある
1回やって役に立たないと思った石は、ポイッと捨ててしまうことができます。だから「いいな」と思ったことはなんでもマネしても、やることが増えすぎて困ることはありません。自分にふさわしくないと思ったらさっさとやめて、次のアイデアを試してみる。そうやって取捨選択した石の山がノウハウとなるのです。お客様に紹介をいただくノウハウについては次回をお楽しみに。
※:『奇跡の営業』(山本正明著/サンマーク出版)
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