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2014年5月25日 (日)

ブレーンストーミング(ブレスト)の誕生秘話  相乗(シナジー)効果を考える(7)

前回、高い信頼に基づいて相乗効果が発揮されれば、それは各当事者の最初の提案よりも優れた案を生み出し、すべての当事者が創造的な活動に参加することを、心から楽しむことになると、〝相乗効果的コミュニケーション〟の価値を書きましたが、山本はその典型が〝ブレーンストーミング〟だと考えています。

ブレーンストーミング(以下ブレスト*1)は、米国の広告代理店BBDO社(*2)のA・F・オズボーンが考案したアイデア発想法の最も基本的な技法です。おそらく、ブレストによるアイデアを創出したことのない人でも名称は聞いたことがあるのではないでしょうか。今回は一層の理解を深めるために、オズボーンがブレストを思いつくに至った興味深い逸話から入ります。

*1:ブレーンストーミングとは、集団でアイデアを出し合うことによって相互交錯の連鎖反応や発想の誘発を期待する技法。人数は5 ~10名程度が好ましく、議題は予め周知しておき、後述する「4原則」を守ることで効果が出るとされている。
*2:日本では「I&S BBDO」の名称で、東京都中央区晴海に本社がある。

オズボーンがブレーンストーミングを思いついたきっかけ(※)
オズボーンに名声をもたらしたこの鋭い直感は、1788年にフリードリッヒ・シラー*3が友達に宛てた手紙からヒントを得たものでした。その友達はつねづね、新しいアイデアが思い浮かばなくてとシラーにこぼしていたのです。
*3:F・シラー(1759~1805):ドイツの詩人、歴史学者、劇作家、思想家。

シラーから友人に宛てた「手紙」の内容
「君の悩みは、理性が創造力を押さえつけていることに原因がある…。つまり、自分の中から湧き起こってきたせっかくのアイデアをすぐに拒絶しすぎるし、あまりにも厳しく判断しすぎているんだ。門から入ってきたアイデアを理性で判断すると、心の創造活動を邪魔してしまう」

「もしあなたが、自分の独創的な洞察が本当に現実的で理論的なものであるかというような疑問を感じたとしたら、もうすでにそれにフタをしていることになるのです。というのもほとんどの場合、素晴らしいアイデアというものは一見狂ったように見えるものだからです。ですからどんな意見でも、私たちの中に眠る天才にお伺いを立てるまでは、判断は待つべきでしょう」

●シラーのこの考え方を、オズボーンは〝判断の据え置き〟と捉えました。そして、多くの人が語り合う場でこの〝判断の据え置き〟を実現する手立てとして、「批判厳禁」「自由奔放」「質より量」を思いつきます。これに、集まった多くの意見を新しいアイデアに昇華させるプロセス「便乗歓迎(結合と改良)」を加えた「4原則」を定め、ブレストを確立しました。

※:『頭脳の果て アインシュタイン・ファクター』(W・リチャード・ポー著/騎虎書房)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

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