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2014年6月29日 (日)

「知る」「自分」「心」に関する8章 『幸福になるための作法45』(1)

以前、図書館のリサイクル本に、‶掘り出し物〟がよくあることを書きました。最近の最大の収穫は中野孝次著『幸福になるための作法45』です。筆者レベルでは、中野孝次さんの著書は少し重たいのですが、この作品はとても読みやすく一気にのめり込んでしまいました。その中から冒頭部分のみですが、8つの章を紹介します。

1 すべては他人を知ることから
世の中は自分と違う他者で成り立っている。
違っているからこそ、その違いを通じて会話が成立する。(作者不詳)

3 自分らしく生きる
才能とは、自分自身が自分の力を信ずることである。 ゴーリキー『私の大学』

6 自分を知る
人はどうやって自分を知ることができるか。観察によってでは決して知れない、ただ行動することによってだ。君の義務を果たそうと努めよ、そうすれば自分が何であるかがわかろう。 ゲーテ『ヴェルヘルム・マイスターの遍歴時代』

9 多忙は己を失う
彼らはますますよい生活ができるようにと、ますます多忙をきわめている。生活を築こうとするのに、生活を失っているのだ。 セネカ『幸福なる生活について』

12 自分になりきる
絵でも文字でもうまくかこうなんて、とんでもないことだ。
熊谷守一『へたも絵のうち』

36 心を表現する
だれでもみんな、商売のため、職業のためだったら、大いに努力する。
ところが、普通自分の家に帰って幸せであるためには何もしないものだ。
アラン『幸福論』

39 静かな心で
沈黙を守っていて初めて、多弁がいかに騒がしく、無駄であるかがわかる。
『菜根譚』(中野孝次訳)

41 仕事を果たす
仕事の圧迫は心にとって大変ありがたいものだ。その重荷から解放されると、心は一段と自由に遊び、生活を楽しむ。  ゲーテ『日記』

※:『幸福になるための作法45』中野孝次著/ポプラ社)

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