ルソーとサムエル・ウルマン『青春』 『幸福になるための作法45』(3)
『幸福になるための作法45』の24は「今日一日をよく生きる」です。その文中にルソーの『エミール』からの抜粋(下記)があり、考えさせられました。この小文を読みながら、筆者にはある文章の記憶が蘇りました。それは、昭和天皇がマッカーサー元帥を訪ねたとき、彼の部屋に掛けられていたことで一躍有名になったものです。
生きること、それは呼吸することではない。活動することだ。『エミール』より
わたしたちの器官、感官、能力を、わたしたちに存在感をあたえる体のあらゆる部分を、用いることだ。最も長生きした人とは、最も多くの歳月を生きた人ではなく、最もよく人生を体験した人だ。百歳で葬られた人が、生まれてすぐ死んだのと同じようなこともある。そんな人は、若いうちに墓場にいったほうがましだったのだ。
青春(サムエル・ウルマン=作山宗久訳)
青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方をいう。
薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな肢体ではなく、
たくましい意志、ゆたかな想像力、炎える情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の清新さをいう。
青春とは怯懦をさける勇気、安易を振り捨てる冒険心を意味する。
時には、二十歳の青年よりも六十歳の人に青春がある。
年を重ねただけで人は老いない。
理想を失うとき初めて老いる。
歳月は皮膚にしわを増すが、情熱を失えば心はしぼむ。
苦悩、恐怖、失望により気力は地に這い、精神は芥になる。
六十歳であろうと十六歳であろうと、人の胸には、驚異に魅かれる心、
おさな児のような未知への探求心、人生への興味の歓喜がある。
君にも吾にも見えざる駅逓がある。
人から神から美・希望・喜悦・勇気・力の霊感を受ける限り君は若い。
霊感が絶え、精神が皮膚の雪におおわれ、
悲嘆の氷にとざされるとき、二十歳であろうと人は老いる。
頭を高く上げて希望の波をとらえる限り、
八十歳であろうと人は青春にして已(や)む。
※:『幸福になるための作法45』中野孝次著/ポプラ社)
(注)サムウェル・ウルマン『青春』はかなり以前のメモで出典不明
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