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2014年8月 3日 (日)

「一滴の涙」・・・内閣総理大臣賞を受賞した中学生の作文より

前回タイトル「一滴の涙に潜むものを…」は、一粒か一滴かで悩みましたが、ビーカーの底にある涙を語っているので、「一滴の涙」にしました。でも、果たしてこの表現でよかったのかを検証するためWebで「一滴の涙」を検索したら、最初にそのものズバリの素晴しい作品に出会いました。今回、その一部を紹介いたします。

「一滴の涙」ある夏の出来事
岡山県赤磐市立桜が丘中学校3年 森永翔太(もりながしょうた)

家族旅行中の出来事。一軒の家が目に飛び込んできた。その家は窓が割れ、建物はボロボロ。そして一番の衝撃は、「人殺し、出て行け、化け物」などの卑劣な言葉。塀に沢山のビラ。その時下を向いたおばあさんと若い女性が周りを見渡しビラを外し、逃げる様に家に入って行った。

「何この家。何で?」と聞いた。「息子が人殺しをした。当たり前だ。家族も同様な罪を受けるべき」と運転手が答えた。疑問に思ったがそのまま旅館に行った。温泉に入り僕は、こんな幸せな時はあのおばあさん達無いだろうなと、ふとそんなことを思い、あの二人の悲しい顔が脳裏をかすめた。(中略)

次の日は雨が降っていた。そしてあの家の前をまた通った。濡れながら、また庭を見渡しているおばあさんがいた。その瞬間おばあさんが倒れた! 僕は「車止めて!」と叫んだ。そして祖父と一緒におばあさんまで走った。「大丈夫?」と言うと、おばあさんが細い声で答えた。「大丈夫です。」

「はい、どうぞ」と言い持っていたハンカチを渡した。そうすると、「ありがとうございます。ありがとうございます。」と言ってくれた。雨ではなくその顔には一滴の涙が流れていた。その時、運転手が来て「行きましょう。相手にしたら駄目です。」と言うので僕は濡れながら大声で叫んだ!

「関係ない! 大人なのに常識がない! おばあさんには関係ない。困っている人が居れば僕は助ける。あなたは間違っている。加害者の親だけど、今は被害者だ!」と言った。僕は年上の運転手さんに偉そうに言ってしまったので、恐る恐る祖父の顔を見た。そうすると祖父は僕の頭を大きな手で撫でてくれた。

そして祖父は「運転はもういい。金はこれで足りるだろ。非情な人間の運転は信用ならん。孫の言う通り。ここから自分で行ける。わしら大人が次の世代を担ってくれる子どもの手本にならんとあかん。あんたは駄目だ!」と言った。運転手さんは下を向いて黙ってそこから立ち去った。(後略)

出典:平成24年度第32回全国中学生人権作文コンテスト内閣総理大臣賞受賞作品「一滴の涙」ある夏の出来事 http://www.moj.go.jp/content/000104282.pdf

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