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2014年8月31日 (日)

ビジネス現場に見る「真の思い遣り」とは  ある商店主の値上げ対応策

ある薬局の店主のもとへ、売り上げの5分の1を占める主力商品のメーカーから値上げの通告が届きました。店主は売り上げ減を覚悟しましたが、結果、売れ行きは順調でした。それは、そのとき店主が取った行動が功を奏したからなのですが、何をしたのでしょうか?

いま必要なことは、お客様に一刻も早くこの情報をお伝えすることだ!
メーカーが突然の値上げを発表したとき、全国2千の販売店の仲間たちは「一方的過ぎる」と憤慨したり「お客さんにどう説明すればいいか」と困惑したり、思わぬ逆風を嘆いたりしたそうです。そんななか、この店主は「いち早く、お客様に情報を」と考えました。なぜなら最も影響を受けるのは他ならぬお客さん(顧客)だからです。

価格改定を知らせる手紙を徹夜で書き上げ、顧客全員に速達で送った
内容は「値上げ前の在庫があるのでお急ぎください」というもの。このメーカーの商品を扱う理由、商品の素晴らしさをこの機会に改めてつづり、諸物価高騰の便乗値上げではないことを訴えました。また、旧価格で提供できる現在の在庫と価格改定表も同封しました。顧客の立場に立てば、これが最も必要な情報だと考えたからです。

反響は予想以上に大きく、手紙を受け取った顧客が、値上げ前の商品を求めて次々に来店しました。在庫は多めに確保していたので、ほとんどの顧客に対して値上げ前の価格で提供できました。結局、顧客に情報を送ったこの月、店の売り上げは過去最高を記録したといいます。

駆け込み需要なら、翌月以降反動で売り上げが落ちるはずだが・・・
この売り上げ記録は、値上げ前のいわゆる「駆け込み需要」とも考えられます。しかし驚いたことにこの店では、値上げ後も前年並みに売れ続けました。店主も値上がり以降の売り上げ半減を覚悟していたのですが、落ちるどころか前年並みを維持しました。短期間に増えた売り上げが、前倒しではなく結果的に上乗せになったのです。

店主はそのときのことを振り返ってこう言います
「お客様にいち早く、正直に心のままを、平等にお知らせしたのが良かったと思います。来店したお客さまからはたくさんの〈ありがとう〉をいただきました。お客様の立場に立って懸命に考えれば、売り上げは保てると確信しました」

このとき、店主はお客のためを思ってお知らせしたのであって、売り上げ増を狙ったわけではありません。そんな真摯な思いにお客がさまざまな形で応えてくれたのです。これはいわば、売り手がお客のことを思いやった結果だといえるでしょう。

※:『思いやりはどこから来るの?』(日本心理学会監修/高木修&武村和久編/誠心書房)

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