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2014年8月14日 (木)

お寿司の〝松竹梅〟ではなぜ竹を選ぶのか  Webと「コントラスト効果」

コントラスト(contrast)とは、「対比」(すること)という意味です。何か別のものと対比することによって、その商品が安く見えたり、よりすぐれたものと感じたりする効果がコントラスト効果です。なお、本ブログでは2012年10月13日(*1)と12月20日(*2) に服装に関するコントラスト効果を取り上げています。

あなたはこれまで、こんな経験はないでしょうか?(※)
・レストランでコースメニューを見せられたとき、上から2番目のコースを選んだ。
・値下げ商品の値札を見て、低下と値下げ後の値段差額が大きい商品を選んだ。
・家電量販店で商品を選ぶとき、「オススメ」というシールが貼られた商品を選んだ。
いずれも、コントラスト効果を利用した手法です。

レストランのコースメニューは価格と掲載順で人気が変わる
同じ3000円のコースでも、1番上に来ているときは選ばれにくいのに、2番目に来たら選ばれやすくなったりするそうです。このように金額は同じでも、同時に提示される商品価格や順位に影響を受けます。単独だとあまり感じないのに、何かと対比させることによって、本来の価値とはズレた印象を受けてしまうのです。

対比の方法と商品アピールがマーケティングのポイント
コントラスト効果を利用したマーケティングには、レストランのコースメニューのほか、商品ページを作成する際、売れてほしい商品をページ中央の目立つ場所に配置して、その近くに極端な高額の商品を置く方法も考えられます。また、値引時は、定価も表示し、いかに値引き額が大きいかをアピールする方法もよく使われます。

Case Study コントラストと「おとり商品」
コントラスト効果は、米国の行動経済学者、ダン・アリエリ氏(『予想通りに不合理』の著者)が主張した相対性の法則も含まれます。アリエリ氏は、「相対性の法則」を用いて、「おとり」になる商品を選択肢の中に忍び込ませて、企業側が売りたい商品を選ばせる方法を説いています。

それは、顧客に商品を選ばせる際、Aという商品の「おとり(Aに似ているが、明らかに劣っているもの)」であるA’を入れておくというもの。すると、顧客は相対的比較から、Aを選択する確率が高くなります。またアリエリ氏は、商品を提示する場合、選択肢を3つにすると、真中の商品を選ぶ人が多い傾向にあることも指摘しています。

※:『Web&モバイルマーケティングのきょうか書』(景浦誠士著/秀和システム)
*1: http://leaf-wrapping-lw.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-4113.html
*2: http://leaf-wrapping-lw.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-8e65.html

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