チャレンジと賭けを間違えない 『名編集長の目線』(4)
2013年6月 5日に、なでしこジャパンをドイツW杯優勝、ロンドン五輪銀メダルに導いた佐々木則夫監督の言葉「成功の反対は失敗ではなく、チャレンジしないこと」を紹介しました※。松浦氏は、成功率が五分五分でも見込を持ってするのがチャレンジ、「よくわからないけど、運に任せてやってみよう!」が賭けだと・・・。
仕事の楽しみは、面倒くさいと思うところにあります
なぜなら、「仕事の楽しみ=結果」と定義してしまえば、常に良い結果だけを求めなければならず、そんなことは不可能です。
しかしプロセスを楽しむ姿勢があれば、その仕事がうまくいってもいかなくても、ゴールにたどり着くまでの過程で、必ず何かしらの学びと発見があります。
結果はもちろん大切ですが、基本はプロセスを丁寧にたどっていくこと。この繰り返しこそ成長であり、長い目で見て本物のキャリア構築となります。
スピードに走り、利便性だけを追求して小さな成功ばかりを求めていたら、十年たって振り返ったとき、手にしているものは案外わずかだったりします。
「短い時間で成果を出したい」
こういった焦りモードの仕事のなにより危うい点は、チャレンジできなくなることです。面倒なことをせず、手っ取り早く結果を出そうとしてばかりいると、自分にとってはごく簡単で、絶対にミスしないような仕事ばかり選ぶようになります。
そもそも仕事には安全なものとチャレンジの二種類があり、僕の考えでは、チャレンジがない仕事ほど面白くないものはありません。チャレンジとは思い切って高いところから飛び降りるような勇気のいる仕事。失敗するか成功するかは五分五分、下手をすれば失敗の確率のほうが高い仕事に、果敢に挑んでいくこと。
チャレンジと賭けとの違い
「自分の実力はこの程度で、目標の高さから言って、成功率は五分五分だ」という判断があったうえで、思い切って飛ぶのがチャレンジ。
「よくわからないけど、運に任せてやってみよう!」と何ら現実を把握していないのにジャンプしてしまうのが賭け。
チャレンジは、その成功の確率が「五分五分かな?」あるいは「失敗の確率は高いけれど、この点を勉強すれば何とかなるかな?」という見込みをもってすることです。
チャレンジして失敗するのはかまいませんが、賭けで大きな失敗をするほど大きなダメージはないと、覚えておきましょう。
参考文献:『松浦弥太郎の仕事術』(松浦弥太郎「暮しの手帳編集長」著/朝日新聞出版)
※http://leaf-wrapping-lw.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-129b.html
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