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2014年12月25日 (木)

思いがけない贈り物、記憶の贈り物  「贈り物の話」(2)

5回シリーズで前々回まで書いた松浦弥太郎氏の近著に『僕の好きな男のタイプ』(講談社)があります。その中に「記憶の贈り物をする男」と題して、素敵なお話が2つ書かれていますので紹介します。贈り物は「思いがけなさを含めて贈るもの」「嬉しい気持ちを誰かにもらったら、嬉しさを誰かに贈る」。心に響きます。

松浦氏が、仕事で京都に行ったときのこと
昼食をとろうと入った店で、草木染めのドレスを着た女性客に気づきました。おそらく作家のもので、服というより作品のような美しさ。大胆な色合いは個性が強いものですが、60代くらいの大人の女性だからこそ、しっくり着こなしています。

「すてきですね」と僕は思わず声をかけ、しばし彼女のグループと言葉を交わした。とはいえ昼食の席。女性たちはやがて席を立ち、僕は連れと仕事の話を続けました。「さすが京都だな、本当の女性がいるな」と、ふとした出会いに小さく感動しながら。

プレゼントは、思いがけなさも含めて贈るもの
おいしく食事をすませ、会計をしようとレジに立つと、お店の人が紙袋を差し出し「これ、先ほどのお客さまからです。京都のお土産ですと」
ごく普通の紙袋に入った、麩まんじゅうでした。(中略)

言葉を交わしただけの僕らのために、「東京から来ているのだから」と、わざわざ近くの店で麩まんじゅうを買い求め、レジにあずけてくれたのでしょう。
メモもカードも入っていませんでした。名前も聞いておらず、手がかりはあの美しい染色されたドレスだけ。

びっくりして、嬉しくて、贈り物とはこういうものだと、その粋なはからいに魅せられました。思いがけなさと、女性のやさしさが合さって、もっちりつやつやした麩まんじゅうは、なおさらおいしくいただけたのです。

あるとき食事に招待され、とても珍しい季節の逸品が出てきた
「すごいですねえ」とびっくりしていると、その人はにっこり笑って言ったのです。
「松浦さん、いつか食べてみたいと言っていたじゃない」。珍しいごちそうの話を聞いたとき、あまりにおいしそうにその人が話すので、確かにそう言ったかもしれません。

自分でも忘れていたのですが、ちゃんと覚えていてくださったことに、びっくりして、どきどきして、たまらなく嬉しかったのです。嬉しい気持ちを誰かにもらったら、誰かに嬉しい気持ちを贈る。贈り物の意味も教えていただいた気がしています。

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

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