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2015年3月

2015年3月29日 (日)

メモすべき重要情報の見分け方  ビジネスマンのためのメモ術(3)

プレゼンテーション研修では、相手にわかりやすい話し方として「複数の事柄を整理して説明する ホール・パート(whole・Part)法」と、下の例に出てくる「プレップ(PREP)法」を紹介することがあります。このプレップ法を応用して、メモすべき重要情報を見極めるとの考え方は、研修講師の山本にとっても新鮮な切り口でした。

4つの要素でメモすべきことを予測する
重要情報の見つけ方がわかると、「重要情報がくるぞ」と予測できるようになります。
人が言葉で説明しようとするとき、話の流れにはパターンがあります。このパターンをつかんでいると重要情報のありかが見えてきます。話には、「要点(Point)」「理由(Reason)」「具体例(Example)」「結論(Point)」4つの要素があります。

これらの要素を「要点→理由→具体例→結論」の順番で話し方をまとめると、聞き手にとってわかりやすい話になると言われています。この流れの話し方は英語の頭文字を取って「PREP(プレップ)法」と呼ばれています。相手を説得するプレゼンでは有効なテクニックとされ、人への説明はPREP法の流れになることが多いようです。

これがわかっていますと、次に来る重要情報が予測できるようになります。
具体的に落とし込んでみましょう
要点 「入学・入社・転勤商戦で売り上げを伸ばして第一四半期目標達成のメドを立てる」
理由 「4月は他の月の2倍以上の売り上げ実績がある」
具体例「キャンペーンを立ち上げてテレビでスポット広告を打つ」
結論 「目標達成の施策はスポット広告だ」

要点は会議の目的でもあるので、何の会議なのか意思の疎通を図るため、最初に説明されます。そして、共通認識ができあがると、単なる空論ではないことを理解させるため要点の根拠となる理由が説明されます。目標達成のための具体策が提示され、会議のまとめとして結論が確認されるのです。

この流れが予測できていると、要素ごとに重要情報を待ち構えることができて聞きもらさずにメモができるようになります。
PREP法を身につけることは、プレゼン力を強化するばかりではなく、大切な重要情報を見極め、「的確にメモを取る」スキル習得にもつながるのですね。

出典:『自衛隊に学ぶメモ術』(平野隆之監修・松尾隆著/マイナビ新書)

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2015年3月26日 (木)

メモすべき重要情報の見分け方  ビジネスマンのためのメモ術(2)

メモは要点だけを抜き出して書くものだとわかっていても、実際にメモを取って読み返してみると何をメモしたのかわからなくなっていることがあります。メモに集中してしまい、内容の記憶も薄れて思い出すことができません。こんなことになってしまうのは、そもそも何をメモするかがわかっていないからなのです。

メモに必要なのは、的確な言葉で書きとめるテクニック
会議のメモを取る場合、上司や発言者の話から重要だと思うことをメモしようとします。するとメモはどんどん増えていき、どれが重要かがわからなくなってしまいます。見返しても情報の整理ができていないので、メモとして使えません。メモを取る際に必要なのは重要な情報をもらさず、的確な言葉で書きとめるテクニックです。

会議で重要な情報をどうやって見つけるのか?
第1のポイントは文字の大きさです。配布資料の一番上には大きな文字で会議のテーマが書かれています。そのテーマがもっとも重要な情報になります。上司や発言者が板書しながら会議を進めると、自ずと重要な情報は大きく書き、またアピールのために声も大きくなります。その情報の中で強調された語句のみをメモするのです。

「目印キーワード」に要注意
第2の重要な情報のみつけかたのポイントは、目印を逃さないことです。
資料や板書には強調したい部分に目印がついています。アンダーラインや「*(アスタリスク)」「'」「〇」印など文字以外の目印は「目印キーワード」と言い、会議のテーマにとって重要な情報であることを示しています。

そして、言葉で聞き漏らしていけないのは「ようするに」
「ようするに」は文字通り、それまでに話した内容を繰り返して要約するときに使われるので、重要情報の前ふりの言葉です。「ようするに」が聞こえたら、次の語句をメモしましょう。重要情報の前ふりの言葉には、「つまり」「たとえば」「なぜなら」「だから」「結果として」などがあり、これらの言葉の次にくる語句は重要情報です。

緊急性と重要性
優先順位の高い情報は文字を大きく書いて目立たせるのが理想ですが、話を聞きながらこれを判断するのは至難で、仕事に戻る前に確認の意味も込めて読み返し「〇」「☆」などで仕分しておきます。なお、判断がつかない場合は、後回しにしても悪影響の出ない仕事や情報を順位付けする「劣後順位」の考え方が役に立つことがあります。

出典:『自衛隊に学ぶメモ術』(平野隆之監修・松尾隆著/マイナビ新書)

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2015年3月22日 (日)

メモは取るものではなく読むもの  ビジネスマンのためのメモ術(1)

「メモをするときに必要なことは何だろう。正しく書くこと、早く書くこと、読み返したときに『メモしてよかった』と安心できる内容であること、そして楽に書くことではないだろうか?」。参考文献の著者は、「はじめに」でメモのことをこのようにしたためています。なんと簡潔な、そしてわかりやすい解説でしょうか。

メモは正確に
一般的にメモは正式な文書ではないために、個人の備忘録という認識を持っている人が多いようです。もともと人に見せるものではないと思っていますし、人が書いたメモを見てもその内容を読み取るのは難しいものです。そこでどうしても「自分だけがわかればいい」と思ってメモをしがちになります。

「的確にメモをとる力」
しかし、自分だけのものにしてしまうと「的確にメモをとる力」はなかなか育ちません。「的確さ」とは、だれが見ても内容が推定できる客観性のある内容が含まれているかどうかによるからです。自分が忘れないようにするためではなく、そのメモが少しの言葉を添えれば他人にも理解できるような内容のメモでなければなりません。

メモは取って終わりではなく、そこからがスタート
メモは取るものではなく、読むものとの強い意識を持ちましょう。メモを取って終わりなら、会議に出席していたアリバイぐらいにしかなりません。読み返さない限りメモの存在意義はなく、メモを取ったときからがその仕事が始まるのです。そして書き出した情報を活用してこそメモに価値が生まれます。

これからやるべき仕事に関するものをメモする
会議に出席した場合は、議事録のように会議の内容をメモすることも必要ですが、メモすべき重要情報はこれからやるべき仕事に関係する情報です。自分が議事録作成の担当者でない場合は、結果報告や他人の仕事の情報などをメモする必要はありません。後で議事録が配布されますので、それを読めば済むからです。

書き取るべきは自分がやる仕事の今後にかかわる情報です。読み返して仕事のプラスになる注意点や進め方のアイデアなどを簡潔にメモして活用します。また、会議で報告された情報で疑問に思ったこともメモします。これを後で調べてみて、疑問が解消されれば新たな情報を得たことになります。

出典:『自衛隊に学ぶメモ術』(平野隆之監修・松尾隆著/マイナビ新書)

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2015年3月19日 (木)

江戸人が使った「死んだら御免」  “江戸しぐさ”番外編

東京大学医学部救急医学分野教授・矢作直樹氏著『おかげさまで生きる』に、思いがけず“江戸しぐさ(思草)”に関する記述がありましたので、番外編で取り上げます。氏によれば、「お互いさま」「おかげさま」の精神の発露ともいえる二つの相互扶助の仕組み(農村の「結:ゆい」と町の「講:こう」)が大きな役割を果たしたのだと・・・。

江戸の庶民から生まれた作法「江戸思草(しぐさ)」は、相手を思いやる気持ちを行動として表している代表例です。思草の思は思慮、草は行為を示します。
「肩引き」「傘かしげ」、混んでいる席をこぶしひとつ分詰め合う「こぶし腰浮かせ」など、公共の場での行動マナーには、お互いさまの精神があふれています。

この「江戸思草」は現代でも生きています。例えば電話をかける時には相手と対面している心で応対するので、感謝の気持ちを表現する場合、受話器を持ったまま見えない相手にお辞儀をしているのではないでしょうか。本人が無意識の内に発している感謝の念が、受話器の向こう側の相手にもきちんと伝わります。

江戸の文化は、脈々と現代にも受け継がれている
初対面の相手に年齢、職業、地位などを聞かない「三脱の教え」、命を頂戴して自分が生きることへの感謝を述べた「いただきます」、そもそも有ることが難(かた)い
という言葉から生まれた「ありがたい」(ありがとう)、相手の仏心(または希望)にしっかり対応できない時の「あい澄みません」など、挙げるときりがありません。

ちなみに江戸の人々は口約束を重視しました。そこで生まれた言葉が「死んだら御免」。とにかく約束したことは絶対に守る、でも自分が死んでしまった時はその約束を御免こうむるという意味です。御免は謝罪であり、相手の許可を求める言葉でもあります。

証拠がないとか紙に書かれていないからと、現代人はいとも簡単に口約束を反故にしますが、口からいったん出た言葉には大きな責任があるのです。それは下手な約束、失礼な言葉を決して口にすべきではないという意味であり、「言霊(ことだま)」を重視してきた先人たちの叡智です。言葉や行動には、その国の歴史がそのまま出ます。

自分が生まれ育った故郷を離れて違う土地で暮らす時でも、その土地の習慣や作法を学び(郷に入っては郷に従え)、節度ある行動を取るのが日本人だと著者は書いています。また、そうした精神構造を最も端的に具現化しているのが「あいさつ」であり、それらが習慣から文化のレベルに昇華したのが“江戸しぐさ(思草)なのだと。

参考文献:『おかげさまで生きる』(矢作直樹著/幻灯舎)

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2015年3月15日 (日)

“江戸しぐさ”女性編  また会いたい人になるための「江戸しぐさ」(5)

封建社会だった江戸時代は、女性には厳しい時代だったと思われがちですが、意外とそうでもなかったのではと、思われる記述が参考文献のあちこちに出てきます。このシリーズの最終回は、女性に関する「しきたり」だけを集めてみました。一断面かもしれませんが、女性への思い遣りに満ちた社会であったことが窺われます。

江戸は決して、男尊女卑の精神で凝り固まった封建社会ではなかった
寄り合いなどでは、男性は早く来ても、上がり框(かまち)から一尺(約30センチ)ほど離れたところに履物を脱いで座敷に上がったそうです。後から来た女性の裾が乱れないようにとの気遣いからでした。江戸の町では、「女は人のはじまりのこと」と言われ、女性は今のわたしたちが想像する以上に大切にされていたようです。

美しい女性の条件は「ゆかしさ」
江戸時代の美女の条件は、もって生まれた容姿プラス自分の努力で身につけた「おくゆかしい雰囲気」でした。たとえ美人だからといって、しゃしゃり出ず、目立つことは避け、自然に振る舞うことが求められました。そして、ちょっと一歩引いて、相手を尊重するしぐさが、ますますその女性を魅力的に見せることになったのです。

◎じだらくしぐさ
駅のホームで小間物屋を広げている若い女性を目にすることがよくあります。小間物屋を広げるとは食べたものを吐くという意味です。また、電車の中で、眉毛を描いたりまつ毛をカールさせたりなど、人目を気にせずお化粧するのも、さしずめ「じだらくしぐさ」と言えるのではないでしょうか。

◎横切りしぐさ
人の前を横切ることです。急いでいるとき、つい、人の前を横切ってしまうことがあります。急いでいても、さっと左右を見渡して、目の前の人が通り過ぎてからすっと通過すれば、迷惑をかけることはありません。ちなみに、江戸時代、大名行列の前を横切っていいのは、唯一、出産に駆けつけるお産婆さんだけだったそうです。

参考文献の「おわりに」より“江戸しぐさ”とは
お互いに気持ち良く暮らすための心構えを形にしたものだそうです。江戸人はこの心構えをマナーでなくセンスとして身につけました。“江戸しぐさ”の基本は、自立した人々が対等に誇りを持って生きていくということでした。江戸の共生は互角に向き合える、言い合える、付き合えるということだったようですね。

参考文献:『入門 江戸しぐさ』(越川禮子著/教育評論社)

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2015年3月12日 (木)

ビジネスしぐさ  また会いたい人になるための「江戸しぐさ」(4)

今回紹介する「ビジネスしぐさ」は、参考書籍に15のしぐさが書かれています。その中で非言語コミュニケーションと考えられるものが7つありました。本文ではそのうちの4しぐさ(上の4つ)を紹介していますが、江戸時代にこれらのコミュニケーション手段が“しぐさ”として定着していたことは新しい発見でした。

◎お愛想目つき、おあいにく目つき
江戸の商人は買い物に来たお客様をことばだけではく感謝の心をこめたお愛想目つきでお迎えしました。一方、おあいにく目つきとは、せっかく来て下さったのに目指していた商品がなくて帰るお客様に対し「ご用意していなくてすみません」というお詫びの心を目つきにこめてお見送りすることです。

◎「腕組みしぐさ」と「足組みしぐさ」
腕組みをしている人は、なんとなく人を寄せつけない気配が漂っています。口をへの字に結んでいると威張っているように見えます。江戸人たちは、商人が腕を組むのは衰退の印として戒めたそうです。よい店とは、すっと入ってすっと出てこられるお店のことを言いました。また、人と会っているとき、足を組むのも失礼と考えました。

◎あいづちしぐさ
“江戸しぐさ”は「あいづちしぐさ」とも言われました。話す人の目を見て、ほほえんだり、うなずいたり、今どきふうに言えば、ジャムセッションとでもいったような雰囲気で、打てば響くようにやり取りをしたそうです。“江戸しぐさ”が「商人しぐさ」「繁盛しぐさ」といわれる所以がここにあります。

◎六感しぐさ
見る、聴く、匂いを嗅ぐ、味わう、触れる の5つの感覚以外の、何かを直感的に感じる心の動きを六感と言います。江戸では、この六感が働かないと生きていけないといわれ、知識だけでなく感覚の働きを研ぎ澄ますことを心がけていました。ただし、六感は研ぎ澄まされた五感の働きが元になければ出てこないセンスなのです。

◎のんきしぐさ
「のんびり」と言うと、だらだらとルーズに時間を費やしていると受け取る方もいるでしょう。しかし、この「のんきしぐさ」はそうではありません。たとえ今はうまくいってなくても、そのうち必ず……と、ものごとを陽にとらえて焦らない考え方を表しています。このしぐさのおかげで江戸市民は魂の安静が保てたのかもしれません。

参考文献:『入門 江戸しぐさ』(越川禮子著/教育評論社)

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2015年3月 8日 (日)

往来しぐさ  また会いたい人になるための「江戸しぐさ」(3)

火事と喧嘩は江戸の華と言われますが、幕末から明治初頭に日本を訪れた外国人の日記や文献から窺い知るところでは、江戸は大変治安のよい町だったようです。今回紹介する「七三歩き」「片目出し」「韋駄天しぐさ」などは江戸人のモラルの高さを示し、それらが町の平安を保つ上で大きな役割を果たしていたのではないでしょうか。

◎肩ひき、傘かしげ
道路を歩いていて人とすれ違うとき、お互いに右肩を後ろに引いて、対面する形ですれ違うことを「肩ひき」と言います。「傘かしげ」とは、雨の日や雪の日に互いの体を濡らさないように、さした傘を外側に傾けてすれちがうことです。どちらも、譲り合いと思いやりの心が基本になっている代表的な江戸しぐさです。

◎七三歩き
江戸人たちは、道路の幅七分目は公道、三分目は自分が歩く道と考えていました。飛脚とか戸板で運ばれる急病人など、急ぎの用事のある人の邪魔をしないように気を配っていたのです。現代の道路は危険がいっぱいです。自転車と歩行者の事故が目立っています。七三歩きの心を忘れないようにしたいものです。

◎片目出し
屋外から道路へ出るときの用心のしぐさです。いきなり飛び出して、人様や大八車などとぶつからないようにと、まず半分だけ顔を突き出し、次に、右左と様子をうかがい、通りがかりの人がいたら「通りゃんせ」と通してから歩き出しました。車が多い現代こそ、もっと見直されていいしぐさではないでしょうか。

◎韋駄天しぐさ
江戸の町では、猛スピードで走ることは禁じられていました。人にぶつかったりすると事故になるからです。転ばぬ先の杖と言ったらいいでしょうか。用心のしぐさのひとつです。ちなみに韋駄天とは非常に足の速い神様のことで、韋駄天走りの語源でしたね。仏舎利を奪って逃げた鬼を追い掛け取り返したとう伝説もありました。

◎通せんぼしぐさ
後ろから来る人を気にせず、道路で数人が横になって道をふさいで歩くことを言います。友だち同士で楽しい話に熱中しているのはともかく、後ろの人に気がつかないのは野暮です。こんな歩き方をしていると、江戸時代ならば「背中にも目をつけろ!」と叱られたといいます。

参考文献:『入門 江戸しぐさ』(越川禮子著/教育評論社)

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2015年3月 5日 (木)

お付き合いしぐさ  また会いたい人になるための「江戸しぐさ」(2)

参考文献『入門 江戸しぐさ』の著者・越川禮子氏の師匠だった故・芝三光氏は“マナー”と“癖”の違いを、「マナーというのは知っているのにやらないときがあるけれど、癖はやらずにいられないこと、人が見ていようがいまいがそうしてしまうこと」と、語られたそうです。癖は、紳士淑女にとって曲者(クセモノ)なのですね。

◎おめみえしぐさ
人にはじめて会うとき、ありのままの自分を見てもらうように心がけることをいいます。交渉ごとはなにごともはじめが肝心です。ボタンのかけ違いが後々大きな失敗につながります。自分の実力が正確に伝わるように背伸びしない控えめな態度が好感をもたれます。

◎ムクドリしぐさとクラゲしぐさ
相手のいうことに耳を傾けようとせず自分の言いたいことをしゃべりまくるだけの人をムクドリといい、江戸人たちは、こんな人がいると雰囲気がとげとげしくなると嫌いました。一方、クラゲしぐさとは、ワット押し寄せてきて、海の水が引くようにすっといなくなってしまう人のことを言います。いずれの人も信用されませんでした。

◎喫煙しぐさ
江戸時代は、ことさらな「禁煙」という言葉は見当たりませんでした。相手が吸わなかったら吸わず、灰皿のない場所は禁煙場所との共通の認識がありました。ですから、食べ物屋などでタバコを吸っていると、「根付け(煙草入れを持ち歩くときの留め具)をいただいてよろしいでしょうか」と店の人が言いに来たそうです。

◎この際しぐさ
江戸人たちはバナナが好きでした。皮をむき包丁で切ったものを皿に並べ、箸でつまんで食べました。実をかじるのはサルやねずみのすることで人のすることではないと考えていたからです。しかし、水害や火災のときは、そうした丸かじりをする食べ方も、この際だからと許されたそうです。

◎あとひきしぐさ
落花生のことをあとひき豆といいます。おいしいのでもう一度食べたいという意味ですね。つまり、「あとひきしぐさ」とは、もう一度会ってみたいという気持ちを起こさせるしぐさのことです。分かれて数歩行ってから振り返る心残りのしぐさもイキなものです。これも「あとひきしぐさ」のひとつです。

参考文献:『入門 江戸しぐさ』(越川禮子著/教育評論社)

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2015年3月 1日 (日)

江戸しぐさ  また会いたい人になるための「江戸しぐさ」(1)

前回まで書いた『利他学』の「あとがき」に、ある種のおサルさんには多様な音声コミュニケーションがあるが、ヒトのそれとの決定的な違いは、「発し手と受け手が協力し合いながら相手の意図を推論していく能力だった」と書いてありました。これを読んでいて、ふと思い出したのは相手を思いやる“江戸しぐさ”でした。

江戸時代「まさかの町」といわれた幕府おひざ元で育まれた“江戸しぐさ”
“江戸しぐさ”とは、相手の言いたいことや考えていることに想像力を働かせ、相手を思いやることができるように目つき、表情、話し方、身のこなしを使って心を伝えることです。いつ何が起こるかわからないことへの心構えが、自然を見る目、人を見る目を養わせ、それらもろもろが“江戸しくさ”に結晶したといわれています。

足を踏まれたら「うかつあやまり」で応じる
うっかり人の足を踏んでしまったとき、「ごめんなさい」と謝るのはもちろんですが、江戸人たちは踏まれた方も、よけられなかった「私もうかつでした」と応じました。これを「うかつあやまり」といいます。いやいや、こちらこそ…という意味を込めたしぐさで、その場の雰囲気をとげとげしいものにしないように気を配ったのですね。

「どちらへ」とは聞かないのがセンスのいいふるまい
プライバシーを大切と考えれば、行き先は問わないのが常識。でも、挨拶は大切。そこで、顔見知りがどこかへ出かけるのを見かけたら知らん顔はせずに、「お出かけですか?」と声をかけましょう。言いたくなければこれに「ええ、ちょっとそこまで」とあいまいな返事をすればいいのです。

「見習う」という言葉は、しぐさを重んじた全人教育の名残
江戸の寺子屋では「読み、書き、そろばん」に加え「見る、聞く、話す、考える」に重点を置き、学ぶ内容は、実際に役立つ実学が中心でした。今のような知識にかたよった教え方ではなく、学びの9割は「しぐさ」、1割が文字を覚えるための教育で、いつ社会に出ても立派に独り立ちができるようにとの全人教育でした。

江戸の先人は犬から子どもの教育法を学んだ
犬は生まれてから三カ月くらいのうちにきちんとしつけをしないと、飼い主のいうことをなかなか素直に聞かなくなるので、幼いうちからのしつけが大切なのだそうです。これを人間に置き換え寺子屋教育にとり入れたのが、「三つ心、六つ躾(しつけ)、九つ言葉、文(ふみ)十二、理(ことわり)十五で末決まる」と言いわれます。

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