メモは取るものではなく読むもの ビジネスマンのためのメモ術(1)
「メモをするときに必要なことは何だろう。正しく書くこと、早く書くこと、読み返したときに『メモしてよかった』と安心できる内容であること、そして楽に書くことではないだろうか?」。参考文献の著者は、「はじめに」でメモのことをこのようにしたためています。なんと簡潔な、そしてわかりやすい解説でしょうか。
メモは正確に
一般的にメモは正式な文書ではないために、個人の備忘録という認識を持っている人が多いようです。もともと人に見せるものではないと思っていますし、人が書いたメモを見てもその内容を読み取るのは難しいものです。そこでどうしても「自分だけがわかればいい」と思ってメモをしがちになります。
「的確にメモをとる力」
しかし、自分だけのものにしてしまうと「的確にメモをとる力」はなかなか育ちません。「的確さ」とは、だれが見ても内容が推定できる客観性のある内容が含まれているかどうかによるからです。自分が忘れないようにするためではなく、そのメモが少しの言葉を添えれば他人にも理解できるような内容のメモでなければなりません。
メモは取って終わりではなく、そこからがスタート
メモは取るものではなく、読むものとの強い意識を持ちましょう。メモを取って終わりなら、会議に出席していたアリバイぐらいにしかなりません。読み返さない限りメモの存在意義はなく、メモを取ったときからがその仕事が始まるのです。そして書き出した情報を活用してこそメモに価値が生まれます。
これからやるべき仕事に関するものをメモする
会議に出席した場合は、議事録のように会議の内容をメモすることも必要ですが、メモすべき重要情報はこれからやるべき仕事に関係する情報です。自分が議事録作成の担当者でない場合は、結果報告や他人の仕事の情報などをメモする必要はありません。後で議事録が配布されますので、それを読めば済むからです。
書き取るべきは自分がやる仕事の今後にかかわる情報です。読み返して仕事のプラスになる注意点や進め方のアイデアなどを簡潔にメモして活用します。また、会議で報告された情報で疑問に思ったこともメモします。これを後で調べてみて、疑問が解消されれば新たな情報を得たことになります。
出典:『自衛隊に学ぶメモ術』(平野隆之監修・松尾隆著/マイナビ新書)
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