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2015年4月 2日 (木)

「狭差法」という戦術的発想法  ビジネスマンのためのメモ術(4)

日本海海戦でロシアのバルチック艦隊を撃破した連合艦隊が、確実に砲弾を適艦に命中させる戦法として用いたものに「狭差法」というのがあったと記憶しますが、今回は、この戦法が情報整理を助けてくれるというお話です。さすが自衛隊で磨き上げられた「メモ術」は奥深いものがありますね。

着実に命中率を上げるには
企画のアイデアが浮かばないからと一つひとつメモ帳の情報を読み返す。何度読み返しても企画にヒットするヒラメキが起こらない。頭の中は企画のことでいっぱいになっている。こんな行き詰まりはだれもが経験しているはずです。このような状況を打破するために自衛隊の「狭差法」を見習ってみましょう。

まず目標に照準を合わせて撃ってみる
これが風などの環境の影響や、大砲の個体差の違いで目標より遠くに着弾。すると2発目は目標の十分手前に照準を合わせて撃ちます。この着弾が目標の手前右であったなら照準の修正が行われたことがわかります。その後は目標を挟み込むように上下左右に照準を小さく修正し、着弾が目標に近づくようにすると命中率が上がります。

多くの情報を読み返すことは「狭差法」に通じる
メモ帳を読み返してみてもヒラメキがない場合は、企画に関連した情報に絞り込まず、頭の中から企画のことをいったん削除して多くの情報を読み返しましょう。そして一番遠くに位置する情報と手前にある情報を交通整理することで、必要な情報が精査されます。そして、この情報をもう一度メモすることでヒラメキにつなげましょう。

会社の目標設定にも狭差法が使える
初めから目標を当たり前のことと受け止めて決めてしまわずに、目標に付随することや目標自体の是非も考えてみる。遠回りのようですが、かえって視野を広くする方が、目標の本質を見つけやすいことがあります。一つのことに絞り込んでしまうと主観が左右されて、客観的に見られないので間違った方向に行くことがあるのです。

目標を達成できない人の多くは、目標の受け止め方が間違っている
目標の数字にとらわれてしまい、ひたすら数字のことだけを考えてしまう。目標達成には、目標が置かれている環境を知り、やり方や行動を大きく変えることが必要なのに、小手先のやりくりだけでなんとかしようとしてしまう。これでは目標達成などできません。大枠で目標を捉えてやり方を絞り込む。これが狭差法の利用術です。

出典:『自衛隊に学ぶメモ術』(平野隆之監修・松尾隆著/マイナビ新書)

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