「日記」を書くことによって得られるものとは こころの声を「聴く力」(5)
2013年7月24日に、日本人の忘れものシリーズの4回目として「和田アキ子さんが語る『怒る』と『叱る』の違い(*a)」を書きました。その中に若い頃の和田アキ子さんを故・山岡久乃さんが叱ったシーンが出てきますが、今回取り上げた山根さんの本の中にも、この山岡久乃さんが登場し、「日記」のことを語られています。
山岡さんは女優の山本安英(*b)さんから「日記をつけなさい」と言われた(※1)
今日、栗饅頭を食べたとか、どんなつまらないこと、くだらないことでもいいから書いておきなさい、と。若いときの日記を読み返すと、若いときの自分がわかる。若いときの自分がわかったときに、若い役ができます。若いから若い役ができるわけではありません。客観的に若さが掴めたとき、若い役ができるようになります、と。
*b:山本安英(やまもと やすえ):築地小劇場の創立に参加。劇作家・木下順二作『夕鶴』の主人公のつうを演じる。谷崎潤一郎に絶賛され、彼女の代表作となる。
「自分を励ませるのは、過去の自分だけ」(※2)
あるテレビ番組で、俳優の方がこうおっしゃったと『資生堂で学んだ まごころの仕事術』(関根近子著)に書いてありました。日記を読み返してみると「自分は壁にぶつかっても負けずに乗り越えられた」等々との解釈が書き添えられていましたが、ひょっとするとこの俳優さんにも、山本安英さんと同じ思いがあったのかもしれませんね。
恥ずかしいくらい自分を褒めないとビジネスの成功者にはなれない!?(※3)
女優・俳優に日記が大切な存在ということはわかりましたが、それでは、ビジネス界ではどのような位置づけになるでしょう。限られた情報の中から抜粋すると…。
成功者たちの日記には「よくやった!」「素晴らしい!」「やればできるじゃないか!」「私は才能がある!」などが頻繁に登場し、彼らは自分を褒めることの達人だとのこと。
多方面で活躍中の松永真理氏(*c)の就活を覚醒させた「日記」とは(※4)
その日あったことや感じたことを、日記に綴り、新聞で見つけた記事や、ホンの中で気に入ったフレーズを書き写す。そうすると、自分が何に興味を持ち、反応するのかが少しずつわかってきたそうです。そして、企業訪問の目的が「選ばれる」ことから、自分が訪問企業を「見る」「選ぶ」という観点に変わったそうです。
*c:リクルートからNTTドコモに転じ、iモードの企画開発に携わる。
※1:『こころの声を「聴く力」』(山根基世著/潮出版社)
※2:『資生堂で学んだ まごころの仕事術』(関根近子著/朝日新聞出版)
※3:『あなたをダメにする 時間管理術の落とし穴』(澤田多津也著/インデックス社)※4:『iモード以前』(松永真理著/岩波書店)
*a: http://leaf-wrapping-lw.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-6db5.html
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