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2015年8月 9日 (日)

コップに半分水が入っている状況をどう考えるか  ハーバードに学ぶ(4)

このテーマについても、本ブログでは何回か書いてきましたが、参考文献にはリーダーと管理職の比較として書かれていますので、取り上げることにしました。なお、コップの理論ともいわれるこの考え方を最初に提起したバーナード・ショウと、文明と文化シリーズにも登場いただいたドラッカー氏の見解も併せ紹介します。

リーダーは「あと半分入る」、マネージャーは「半分入っている」と考える
ガラスのコップに水が半分入っています。リーダーは「あと半分入る。満杯にするにはどうしたらいいだろうか」と、思考を巡らせます。
これに対して、マネージャー(管理職)は「半分も水が入っているからもう十分」と考えます。半分の水を減らさないように管理していけばいいと思うのです。

ハーバードで「あと半分入る」と考える訓練の内容
世界が直面している貧富の格差を埋めるにはどうしたらいい?
新興国の人々を豊かにするにはどんなビジネスをすればいい?
この会社を成長させるには、そんな戦略がある?
成熟産業の中で成長するにはどうしたらいい?

「あと半分入る」と考えると、様々なアイデアが湧いてくる
そのアイデアを周りの人に伝えれば、あふれるほどの水をコップに注げるかもしれません。「世界が直面している様々な問題に目を向ければ、『あと半分入る』と考えることは自然なことですよね。水を入れるためにはどうしたらいいか。そこにイノベーションとリーダーシップが必要となってくるのです」(リンダ・ヒル教授)

ドラッカー氏も「イノベーション」を語る際、コップを例にした
「コップに半分入っている」も、「コップは半分空である」も、同じ現象を表現している。しかし、その意味するところは、天地ほども違う。「まだ半分入っている」から「もう半分空になった」に認識が変わるとき、そこにこそ大きなイノベーションの機会が生まれる。(『ブレークスルー思考』より)

コップの理論の生みの親は、アイルランドの有名な劇作家だった!?(※1)
バーナード・ショウは、楽観主義と悲観主義の討論に参加したとき、さて、二人の前に、ウイスキーが半分入ったボトルを置くとしましょう。楽観主義者は「なんて嬉しいんだろう! まだ半分も入っている」と喜びの声をあげますが、悲観論者のほうは「残念だなあ! もう半分しか残っていないよ」とつぶやくでしょうと語りました。

参考文献:『ハーバードはなぜ仕事術を教えないのか』(佐藤智恵著/日経BP社)
※1:『世界は感情で動く』(マッテオ・モッテルリーニ著/紀伊国屋書店)

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