« 失敗を「紙に書いて分析」すれば立ち直れる  ハーバードに学ぶ(2) | トップページ | コップに半分水が入っている状況をどう考えるか  ハーバードに学ぶ(4) »

2015年8月 6日 (木)

失敗を許容する文化から『トイ・ストーリー』が誕生  ハーバードに学ぶ(3)

スティーブ・ジョブズについては本ブログでも何回か取り上げてきましたが、参考文献(※)にも何箇所か(愛用のイッセイ・ミヤケのタートルネックはまったく一緒ですが…)登場します。今回は、その中から、イノベーションに関する話題を取り上げ、併せて、ジョブズ氏がアップルでの復活劇のきっかけとなったエピソードを。

数々の失敗を乗り越えて生まれたピクサー社の『トイ・ストーリー』
ジョブズ氏は、映画製作会社ピクサーアニメーションスタジオも経営していました。世界初のフルCG映画『トイ・ストーリー』を制作した会社です。ピクサーは『モンスター・インク』や『ファイティング・ニモ』などの作品を記録的大ヒットさせました。それを可能にしたのは社員の創造性を大切にするカルチャーでした。

映画『トイ・ストーリー』は数々の失敗の結果、生まれた作品でした。同社では、何か失敗した時は、徹底した反省会をやり、次の作品につなげていくという、失敗を許容する環境が整っていました。それはジョブズ氏が、自分よりも社員が自発的にイノベーションを起こせるような“環境づくり”に注力していたからなのです。

ハーバード大学経営大学院のリンダ・ヒル教授は、「成長し続ける組織のリーダーというのは、イノベーションを歓迎し、失敗を許容する企業文化を創造しようとします。彼らは自分のビジョンを完成させたりすることに時間を使わずに、社員がイノベーションを起こせる“環境づくり”に注力しています」と言っています。

ジョブズ氏のアップル復帰への布石となった、ある出会い(※1)
ジョブズ氏がアップルを追い出され、失意にあったあるとき、彼は昼食会でたまたま隣り合ったノーベル賞受賞者ポール・バーグと遺伝子組み換え技術について話をしました。「生物学では、実験が大変で数週間もかかる場合がある」とバーグが語り、「コンピューターでシミュレーションをされたらどうでしょう」とジョブズが返す。

「そういうシミュレーションができるコンピューターは高すぎて大学では買えない」とのバーグ教授の説明を聞いたその瞬間、ジョブズ氏は、大きな可能性に気づき、急に目の色が変わったといいます。このことを契機にしてジョブズ氏は、このような大学向けのワークステーションの会社であるネクスト社を創業したのです。

ネクスト社自身は、ビジネス面では大成功したとはいえませんでしたが、10年近くたった後、その優れたソフトウェアが高く評価され、ネクスト社がアップルに買収されることになりました。これをきっかけに、アップルの経営にジョブズ氏が復帰し、ジョブズ氏とアップル社の、伝説となった快進撃が始まったのです。

参考文献:『ハーバードはなぜ仕事術を教えないのか』(佐藤智恵著/日経BP社)
※1:『データの見えざる手』(矢野和夫著/草思社)

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「リーダーシップ研修」の話題から。

にほんブログ村 その他生活ブログ ちょっといい話へ
にほんブログ村
コーチング ブログランキングへ

|

« 失敗を「紙に書いて分析」すれば立ち直れる  ハーバードに学ぶ(2) | トップページ | コップに半分水が入っている状況をどう考えるか  ハーバードに学ぶ(4) »

コーチング・リーダー研修」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 失敗を許容する文化から『トイ・ストーリー』が誕生  ハーバードに学ぶ(3):

« 失敗を「紙に書いて分析」すれば立ち直れる  ハーバードに学ぶ(2) | トップページ | コップに半分水が入っている状況をどう考えるか  ハーバードに学ぶ(4) »