変化対応力(地頭)あるラーニング・アルマルを採用 Googleに学ぶ(9-1)
ラーニング・アニマルについて参考文献巻末の「用語集」には次のようにあります。「大きな変化に対処する知性と、それを楽しむ性格を併せ持った人々。とにかく学ぶことが好きで、くだらない質問をしたり、誤った答えを出すことなど恐れない」。このようなタイプの人が最もグーグラーとして望ましいとGoogleは考えているのです。
大切なのは「何を知っているか」ではなく、「これから何を学ぶか」
もちろん優秀な人はいろいろなことを知っていて、凡庸な人より高い成果をあげます。ただ、大切なのは優秀な人が「何を知っているか」ではなく、「これから何を学ぶか」なのです。専門家は「情報技術は指数関数的に成長している。だが私たちの未来に対する直観は、指数関数的ではなく直線的だ」と指摘しています。
指数関数的な発想のもととなるのは“地頭”
知力こそ、変化対応能力の最も有効な指標です。ただ、知力だけでも足りません。とびきり優秀な人でも、変化のジェットコースターを目の当たりにすると、もっと安全なメリーゴーランドを選ぼうとするケースはやまほどあります。心臓が飛び出しそうな体験、つまり過酷な現実に直面するのを避けようとするのです。
ラーニング・アニマルは変化に立ち向かい、それを楽しむ力を持っている
ヘンリー・フォードは「人は学習を辞めたとき老いる。20歳の老人もいれば、80歳の若者もいる。学び続ける者は若さを失わない。人生で何よりすばらしいのは、自分の心の若さを保つことだ」と言いました。グーグルが採用したいのは、ジェットコースターを選ぶタイプ、つまり学習を続ける人々(ラーニング・アニマル)なのです。
ラーニング・アニマルは、しなやかなマインドセットの持ち主ともいえる
心理学者C・ドゥエックは、これを「しなやかなマインドセット」と表現します。能力は生まれつき決まっていると考える人は、状況がどれほど変化しようと、ひたすらその能力を誇示しようとします。でも、しなやかマインドセットの持ち主は、努力すれば自分の能力を変えたり、新たな能力を開花させることができると考えます。
変われる、適応できる、変化を心地よく感じると、より高い成果が
ドゥエックは実験によって、マインドセットを変えることで、まったく新しい思考や行動が引き起こされることを明らかにしました。自分の能力は変わらないと考えていると、その自己イメージを維持するために「到達目標」を設定します。一方、しなやかマインドセットの持ち主は「学習目標」を設定するのです。(続きは次号)
参考文献:『How Google Works』(エリック・シュミット&ジョナサン・ローゼンバーグ&アラン・イーグル共著/日本経済新聞出版社)
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