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2015年10月

2015年10月29日 (木)

倫理観にも影響を与える身体変化とは?  非言語情報と五感(7)

このシリーズ最後の今回は、前回同様これまで取り上げることができなかった章(10章中5章)の中から、ビジネスマンの倫理観に触れた研究を抽出してみました。嘘をついたあと、なぜ人は口をゆすぎたくなるのか。そして、シャワーを浴びた直後は、なぜカンニングに走りやすくなるのか。心の汚れと体の汚れの繋がりとは…。

浄めの研究から 「物理的な嫌悪感は道徳的嫌悪感にも影響を与える」
◎道徳違反や道徳上のジレンマを描いたストーリーを読ませると…
→悪臭を嗅がされたり、まずい飲みものを飲まされたり、不快な映像を見せられたりした人は、道徳上の問題に厳しい判断をくだした。
→しかし、こうした物理的な嫌悪感を抱いたあとに手を洗った場合は、このような傾向が見られなかった。
【結論】洗浄をおこなうと、実際に心も浄化され、罪悪感などが薄れる。物理的な嫌悪感を抱いているときは、道徳的な嫌悪感を抱きやすくなる。

光の研究から 「黒色や暗い部屋は人の暗い衝動を引き出しやすい」
◎NFL(アメフト)とNHL(ホッケー)のチームごとのペナルティー数を調べると…
→ユニフォームが黒のチームは、ほかの色のチームよりその数が多かった。
→ユニフォームが白のチームは、ほかの色のチームよりその数が少なかった。
【結論】黒は暴力性の強さを連想させ、それが実際の行動にも影響を及ぼす。

◎自分の過去の行動を思い出させたあと、部屋の明るさを評価させると…
→非倫理的な行動を思い出した人は、倫理的な行動を思い出した人よりも部屋が明るいと判断した。
【結論】私たちの明るさの感覚は、心の影響を受けており、好ましいものを見たり、好ましい気分のときは実際よりも明るく、悪いものを見たり、悪い気分のときは実際よりも暗く感じる。

重さの研究から 「心に重荷を感じると、体も重く感じる」
◎秘密を思い出させたあと、少し離れた容器にお手玉を投げ入れさせると…
→重大な秘密を思い出した人は、距離を長く感じ、遠くへ投げ過ぎてしまった。
◎浮気をしている人に、日常的な課題の労力を見積もらせると…
→浮気に強い罪悪感を抱いている人は、体を動かす必要がある課題により多くの労力が必要だと感じた。
【結論】心に重荷を感じると、体も重く感じる

参考文献:『赤を身につけるとなぜもてるのか?』(タルマ・ローベル著/文藝春秋)

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2015年10月25日 (日)

PC画面は上下で広告の訴求力が異なる  非言語情報と五感(6)

今回は、これまで取り上げることができなかった章(10章中5章)の中から、ビジネスに欠かせないパソコンに関する研究を抽出してみました。「光」と「空間」の研究に共通して画面の上と下で印象がどう違うかがでてきます。大変興味深い内容で、HP制作やWebマーケティングに携わっている人には参考になるのでは…。

光の研究から 「好ましい表現は明るい文字で画面上に」
◎ストループ効果を応用して、画面に表示された単語の色を答えさせると……
→好ましい意味の単語が「明るい色」で、悪い意味の単語が「暗い色」で記されているときに、被験者は迅速に、かつ正確に識別できた。
【結論】白と明るさは好ましさと、黒と暗さは悪さと結びついている。

空間の研究から 「男性は画面上、女性は画面下で異性の高感度が高まる」
◎パソコン上に表示した単語が「強い意味」か「弱い意味」かを答えさせると…
→「強い」単語は画面上に、「弱い」単語は画面の下に表示されたときのほうが、迅速に答えることができた。
◎異性の写真をパソコン上で見せ、その人物の魅力を評価させると…
→女性は画面の上の方に表示された「男性」を、男性は画面の下の方に表示された「女性」を魅力的だと感じた。
【結論】高さは強さと好ましさ、低さは弱さと悪さと強い結びつきがある。

浄めの研究から 「除菌シートで手を拭くだけで心が浄化される!?」
◎過去の非倫理的な行為をパソコンで入力させたあと、ボランティアを募ると…
・入力後、除菌シートで手を拭かなかった人:74%が協力を申し出た。
・入力後、除菌シートで手を拭いた人:41%しか協力しようとしなかった。
【結論】心理的な汚れを感じると、物理的に洗浄をおこないたくなる。また、特定の体の部位による行動で心の汚れを感じたときは、その部位を綺麗にしたくなる。
そうした洗浄をおこなうと、実際に心も浄化され、罪悪感が薄れる。

温度の研究から 「仲間外れにされても温かい飲み物が慰めてくれる」
◎パソコン上のゲームで、仲間外れを経験させると…
→実際に指の温度が下がった。
→しかし、温かい飲み物を持たせると感情は改善した。
【結論】孤独は本当に「冷たい」が、温かいものをもてば気持ちはやわらぐ。

参考文献:『赤を身につけるとなぜもてるのか?』(タルマ・ローベル著/文藝春秋)

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2015年10月22日 (木)

甘いものが好きな人は感じが良く受け止められる  非言語情報と五感(5)

甘いもの好きには「良い人」が多い――。こう判断されることが多いのはなぜ? さらに、人は甘い香りからも影響を受け、特定の行動(たとえばお財布のヒモが緩みがちとなる)が喚起されます。(あまり感心しませんが)ナンパの成功率を上げる匂いがあれば、部屋を片付けたくなる匂いや脚が速くなる匂いもあるそうです。

研究1:好きな食べ物についての説明を添えた、人物の写真を見せると・・・
・甘いもの好きな人は、ほかの味の食べ物が好きな人より感じがいいと評価された。

研究2:ピザレストランで、店内にラベンダーの香りを発散させる・・・
→なんの香りも発散させなかったときと比べて、客が店に長時間滞在し、多くの金を使った。

研究3:ペパーミントの香りがする部屋で、さまざまな課題をやらせると・・・
・認知的活動(注意力と記憶力を要する課題、事務的な作業)や運動のパフォーマンス(走る速さ、握力の強さ、腕立て伏せの回数)が上がった。

研究4:待合室にゼラニウムのエッセンシャルオイルの香りを発散させると・・・
→なんの香りも発散させなかったときと比べて、人々が互いに関わり合おうとする傾向が見られた。

研究5:一つの部屋に滞在させたあと、なんの香りもしない部屋に移動させると・・・
→移動前に清潔な香りのする部屋にいた人は、なんの香りもしない部屋にいた人よりも、テーブルの上のビスケットの屑を掃除するケースが多かった。

【結論】
・甘いものが好きな人は感じが良いとみなされる。
・実際に甘いものを食べると、他人に親切な行動をとりやすくなる。
・店に訪れた客の滞在時間を長くし、財布のヒモを緩ませる香りがある。
・認知的行動や運動のパフォーマンスを高める香りもある。
・浄化に関係する香りを嗅いだ人は、浄化行為をおこないやすくなる。

【応用編】
・デートや商談のときは、相手に好印象をもたせるため、甘いものを食べよう
・店作りや、事務作業、勉強には匂いの力を活用しよう。
・子ども部屋を綺麗にさせたいときは、浄化にかかわる香りを嗅がせよう。

参考文献:『赤を身につけるとなぜもてるのか?』(タルマ・ローベル著/文藝春秋)

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2015年10月18日 (日)

交渉は論理と感情の使い分けが大事  非言語情報と五感(4)

相手との距離によって、あなたの行動や感情は大きな影響を受けています。人はパーソナルスペース(具体的な距離は下記※1を参照ください)を侵されるとどうなるでしょうか。メールや電話だけでビジネスを済ませてよいのかは、大いに議論のあるところです。なお、交渉では座る位置(同※2)にも注意しましょう。

研究1:誰かに至近距離に立たれた人の脳をfMRIで調べると・・・
→扁桃体と呼ばれる部位が活性化していた。

研究2:教室に集めた人に、4種類のTシャツの中から好きなものを選ばせると・・・
・席の移動がなかった人:座席の間隔が狭い教室の人は、広い教室の人と比べて、周りの人たちに否定的な感情を抱き、他との違いが明白なTシャツを選ぶ人が多かった。
・途中で前方の好きな席に移動させられた人:座席間隔が狭い教室の人も、周りの人たちに好ましい感情を抱いていた。そして、座席間隔が広い教室の人のほうが、ほかとの違いが明白なTシャツを選ぶ人が多かった。
研究3:研究2の類似例のため割愛。

研究4:デカルト平面*上の2つの点にしるしを記入させ、文章を読ませると・・・
→比較的近くの点に印をつけた人は、遠く離れた点に印をつけた人よりも、文章の登場人物に感情移入した。
*:平面上に直角のX軸Y軸を描いたもの。1637年に発表された『方法序説』で平面上の座標の概念を確立したルネ・デカルトの名を採ってこう呼ばれる。

【結論】
・パーソナルスペースを侵されると、扁桃体が活性化し、不快感を抱く。
・そして、みずからの個性を主張し、ほかの人との違いを際立たせたくなる。
・空間的な距離の近さを経験すると、目の前の物事との心理的な距離も近くなる。
【応用編】
・多様でユニークな意見がほしいときは、狭い場所に詰めて座りながら会議しよう。
・相手との心理的な距離を近づけるためには、電話やメールですませず、対面でのコミュニケーションをおこなおう。
・相手の論理に訴えかけたい交渉では、普段より相手との距離を取って座ろう。
・反対に、相手から感情を引き出したいときは、体を寄せて座ろう。

参考文献:『赤を身につけるとなぜもてるのか?』(タルマ・ローベル著/文藝春秋)
※1:http://leaf-wrapping-lw.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/63-46d6.html
※2:http://leaf-wrapping-lw.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/64-e91c.html

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2015年10月15日 (木)

商談に勝つ椅子、負ける椅子がある!?  非言語情報と五感(3)

交渉に対して、強硬な姿勢で臨む人もいれば、柔軟な姿勢で臨む人もいます。調べてみると、その違いを生んでいたのは私たちの「触覚」でした。その影響は子育ての環境にも関係します。柔らかく手触りのよいものを与えた場合と、硬いものを与えた場合とでは、大人になったときの、人に接する態度に違いが出るというのです。

研究1:スーパーで試食を勧める販売員が客の腕に軽く触れると・・・
→客が試食を受け取り、商品を購入する割合が上がった。
研究2:レストランのウェイトレスが客の肩や手に1秒触れると・・・
→受け取るチップの額が多くなった。

研究3:マジックの道具を持たせたあと、ある人物(A)の評価をさせると・・・
→硬い木のブロックを持った人は、やわらかい毛布を持った人よりも、Aを頑固で厳しい性格の持ち主だと評価した。

研究4:椅子に座らせ、自動車を購入するための価格交渉を想像させると・・・
→最初の提案が拒絶されると、再提案において、やわらかいソファに座った人は硬い木の椅子に座った人よりも、大幅に価格を引き上げる傾向があった。

研究5:触感にまつわる比喩を聞かせ、その人の脳の活動をf MRIで観察すると・・・
→実際に物体に触れて触感を感じ取ったときと同じ脳の領域が活性化された。

【結論】
・私たちは人と接触すると、その人への信頼感が強まり、協力的な行動を取る。
・物理的に硬さを感じると、他人を頑固で厳しい人だと評価する。
・交渉の姿勢も触感に応じて強硬になったり、柔軟になったりする。
・触感にまつわる比喩を聞いたときには、実際の触感と同じ脳の領域が活性化する。

【応用編】
・子どもも大人も、文字通り人と触れ合おう。
・柔軟な姿勢で交渉に臨むには、柔らか椅子に座り、硬いものを持たないように気をつけよう。
・子どもにはやわらかく、手触りのよいオモチャを買ってあげよう。

参考文献:『赤を身につけるとなぜもてるのか?』(タルマ・ローベル著/文藝春秋)

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2015年10月11日 (日)

赤ペンの使用を禁じた学校があるのはなぜ  非言語情報と五感(2)

さまざまな色の中でも赤は別格のようなのです。試験の解答用紙のごく一部に赤色が印字されているだけで、あらゆるテストの成績は下がりました。また、赤いユニフォームを着るだけで、あらゆる試合の勝率は上がったのです。なぜ赤色には、こんなにも私たちをつき動かす力があるのでしょうか?

研究1:学生に数学や言語のテストを受けさせると・・・
→解答用紙の右上に記されている受験番号が赤色で印刷されていたり、表紙が赤色だったりした人は、際立って成績が悪かった。

研究2:2004年のアテネオリンピックにおける格闘技の試合結果を調べると・・・
→4競技すべてで赤のウェアや防具を着た選手が、青の選手より勝率が良かった。

研究3:1947年以降のイングランドのサッカーチームの成績を調べると・・・
→赤いユニフォームのチームの成績が、ほかの色のチームを上回っていた。

研究4:テコンドーのベテラン審判に、対戦の動画を見せると・・・
→赤の防具を着けた選手は、青の防具を着けた選手より多くの点数を与えられた。
→デジタル画像処理で防具の色を入れ替えると、同じ試合にもかかわらず、青から赤に変わった選手は与えられる点数が増えた。

研究5:スクリーンに「握る」という文字が表示されている間、握力計を握らせると・・・
→「握る」の文字の背景が赤色だった人は、青や緑だった人よりも強く握力計を握ることができた。

【結論】
・赤色を見ると、頭を使う課題のパフォーマンスは悪化する。
・しかし、単純な身体的課題のパフォーマンスは高まる。
・スポーツやゲームなどでは、赤を着たチームには自信が生まれる。
・また、対戦相手や審判からも有利な反応を引き出すことができる。
【応用編】
・テキストや学校の教材、また人への指示などに赤色を使うのはやめよう。
・スポーツやゲームでは赤いウェアやユニフォームを着用しよう。

参考文献:『赤を身につけるとなぜもてるのか?』(タルマ・ローベル著/文藝春秋)

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2015年10月 8日 (木)

赤を身につけるとなぜもてるのか?  非言語情報と五感(1)

本ブログでは「赤」をテーマに2014.1.05から7回シリーズや2012.07.26「赤い色の不思議」)※を書いてきました。その閲覧数が多いことから赤色の魅力を強く認識していたのですが、それを先日実体験しました。打ち合わせの後に都立中央図書館(広尾)に立ち寄ると、新刊コーナーの真っ赤な本が目に飛び込んできたのです。

本のタイトルはそのものズバリ! 『赤を身につけるとなぜもてるのか?』でした。さっそく手に取ると、内容はかなり艶っぽいお話が多く、当ブログには馴染まないのでパスしようかと思いましたが、それぞれの章のまとめが見事にキマッテいたので、その一部を紹介(前述の理由で一部カットのケースも)させていただきます。

研究1:男性にある女性(A)の写真を見せると・・・
→背景やシャツの色が赤色の写真を見せられた人は、他の色の写真を見せられた人よりも、Aを魅力的でセクシーだと判断した。
研究2:内容的に当ブログにふさわしくないと思われるので割愛。

研究3:レストランのウェイトレスが客からもらうチップの金額を調べると・・・
→男性客は、赤いTシャツを着たウェイトレスに、他の色のウェイトレスよりも多額のチップを渡した。
→女性客には、そうした傾向はみられなかった。

研究4:女性にある男性(A)の写真を見せると・・・
→背景が赤色の写真を見せられた人は、他の色の写真を見せられた人よりも、Aを魅力的でセクシーと感じた。
→背景でなく、シャツの色で実験してみても、赤には同様の効果があった。
→女性は、赤いシャツを着た男性のほうが地位が高く、将来成功する可能性も高いと判断した。

【結論】
・男性は「赤い」女性を見ると、その人をセクシーだと感じる。
・赤の効果は、平均レベルのルックスの女性において最も顕著に見られる。
・赤に引きつけられる男性の反応は、実際の行動にもあらわれる。
・女性もまた、「赤い」男性を魅力的でセクシーだと感じる。

参考文献:『赤を身につけるとなぜもてるのか?』(タルマ・ローベル著/文藝春秋)
2014.10.5 「1960年の米国大統領選挙で言語情報を非言語情報が凌駕した!?」
http://leaf-wrapping-lw.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/1960-d5f1.html   
2012.7.26「赤い色の不思議 どうして異性の赤い服装に惹かれるのか【服装③】」
http://leaf-wrapping-lw.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-1c92.html
2011.5.14色彩③「頭にパッと浮かぶ〝赤〟」
http://leaf-wrapping-lw.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/58-49fb.html

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2015年10月 5日 (月)

従来型採用(ヒエラルキー型)の抱える問題点  Googleに学ぶ(補足資料)

「人材は会社の最も重要な資産」というのは言い尽くされた言葉ですが、そう口にするだけでは資産と呼べるだけのスマート・クリエイティブのチームはつくれません。メンバーを採用する仕組みを見直す必要があります。さいわい、仕組みの見直しは誰にでもできます。本シリーズの最後は、Googleの委員会型採用についてです。

経営者は「自分より優秀な人材を採用すべきだ」とよく言うが・・・
現実は、なかなかそうはいきません。「コイツは優秀だから採用しよう」という合理的な判断は、「コイツが入社したらオレが無能に見えて昇進できなくなり、子供には負け犬と思われ、妻は愛想を尽かしてカフェのイケメン店員と駆け落ちし、オレはすべてを失うんじゃないか」という面接官の感情的な思惑の前に敗北するからです。

だからGoogleはヒエラルキー型でなく、委員会によるピア型採用を選んだ
グーグルの創業者たちは初めから、最も優秀な人材を採用しつづけるには、産業界ではなく学術界のモデルを見習う必要があることを理解していました。大学は通常、教授に採用した人間を解雇しないので、専門委員会を立ち上げ、教員の採用や昇進の検討に膨大な時間を費やします。

ポストがないのに優秀なら採用する(Googleではよくあるケース)
グーグルが採用はヒエラルキー型ではなく、委員会によるピア型が望ましいと考えたのはこのためで、候補者の経歴が空きリストに合致するか否かにかかわらず、とにかく優秀な人材を採用することに集中します。エリック(CEO)は、ある女性候補者にふさわしい仕事がないにもかかわらず、採用のオファーを出しました。

しかし、優秀な人材なのでヘッドハンティングも後を絶たない
ほどなく彼女は法人営業チーム(彼女自身がつくったポスト)の立ち上げを担当することになりました(彼女はその後フェイスブックのCOOに)。このようにピア型の採用プロセスで重要なのは、組織より人なのです。ポストを埋めることより、スマート・クリエイティブを採ること、マネジャーの思惑より会社全体の利益が大切なのです。

採用の方法は、時代に合わせ、企業に合わせいつでも変えられる
ここまで述べてきた変革のなかには、既存企業がすぐに実行するのは難しいものもありますが、採用の方法はいつでも変えられます。問題は、きちんと採用するには多大な労力と時間がかかることを認識して取り組むことです。ですが、これほど価値のある投資はないとの著者からの指摘には説得力があります。

参考文献:『How Google Works』(エリック・シュミット&ジョナサン・ローゼンバーグ&アラン・イーグル共著/日本経済新聞出版社)

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2015年10月 4日 (日)

絞りを広げることで伸びしろのある人材を獲得する  Googleに学ぶ(10)

中国の諺に、「深く掘るためには広く掘り始めなければならない」があります。現在のように掘削機のない時代はすべて手堀です。50センチの穴を掘るのなら1メートル四方を掘り進めばよいでしょうが、さらに1メートルまで掘り進めるとなると、そうはいきません。Googleの採用に関する取り組み姿勢にこの中国の諺が思い浮かびます。

理想の候補者は4つの輪「発掘」「面接」「採用」「報酬」で見つけ出す
情熱と知性、誠実さと独自の視点を持った理想の候補者は間違いなくどこかにいます。問題はどう見つけだし、獲得するかです。この重要な鎖は、4つの輪でできています。発掘、面接、採用、報酬です。Googleのような企業でないと報酬は思うに任せませんが、他の3項目はそれぞれの企業が努力すればGoogleに近づくことは可能です。

まず最初は、絞りを広げて「発掘」から
これはどのような候補者を探しているか、明確に定義するところからはじまります。グーグルの採用パートナーであるマーサ・ジョセフソンはこの作業を「絞りを広げる」と表現します。絞りを変えることで、カメラの画像センサーに入る光量が変わります。しかし、採用担当者の多くは絞りを狭くする傾向があります。

最高の人材はキャリアの軌道が上向いていることが多い
ほとんどの企業は、上述のように絞りを狭くして候補者を探そうとすします。しかし、優秀な採用担当者は絞りを広げて、当たり前の候補者以外からも適任者を探そうとします。絞りを広げる方法の一つは、候補者の「軌道」を見ることです。グーグルの元人事担当は最高の人材はキャリアの軌道が上向いていることが多い、と指摘します。

その軌道を延長すると、大幅な成長が見込める
優秀で経験豊富でも頭打ちになる人はたくさんいます。こうした候補者に期待できる成果ははっきりしてます(これはプラス)が、予想外の伸びしろがありません(これはマイナス)。年齢と軌道に相関がないことも指摘されています。だだ、経営者や特殊なキャリアパスの人には、軌道という指針は当てはまらないこともあるようです。

絞りを広げることは失敗というリスクをともなう
優秀だが経験の乏しい人は、それほど優秀ではないが経験のある人よりも、採用コストが高くなります。上司となるマネジャーはそうしたコストを避けたがるかもしれませんが、大義のためにつまらない懸念は捨てるべきだとの判断です。すばらしく優秀なゼネラリストを採用するほうが、会社にとってははるかに価値があるからです。

参考文献:『How Google Works』(エリック・シュミット&ジョナサン・ローゼンバーグ&アラン・イーグル共著/日本経済新聞出版社)

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2015年10月 2日 (金)

変化対応力(地頭)あるラーニング・アルマルを採用  Googleに学ぶ(9-2)

(今回は前号の続きを掲載します)

学ぶこと自体が目標になると、くだらない質問をしたり、答えを間違えたりしたら自分がバカに見えるのではないかと悩んだりせず、リスクをとるようになります。ラーニング・アニマルが目先の失敗にこだわらないのは、長い目でみればその方が多くを学び、さらなる高みに上れることを知っているからです。

特定のポストのために人を採用する時には、過去に同じような仕事で実績をあげた人を選びがちですが、これではラーニング・アニマルを採ることはできません。どんな採用情報も、応募資格の筆頭に来るのは「当該分野の経験があること」です。製品Xのデザイン責任者なら、Xの開発経験5~10年以上、Xの関連学位保持者…。

知力より専門能力を重視するのは、明らかな間違いです。特にハイテク業界ではそう言い切れます。市場は急速に変化しており、今あなたが採用しようとしているポストに求められる役割もすぐ変わるはずです。昨日までの先端的プロダクトが明日には陳腐化するような時代に、スペシャリスト採用は裏目に出る可能性が高いのです。

スペシャリストが問題を解決する時、その手法には自分の強みとされる専門分野ならではの偏りが生じがちです。それでは次々に生まれる新たな専門分野のソリューションに太刀打ちできないこともあります。優秀なゼネラリストには偏りがなく、多様なソリューションを見比べて最も有効なものを選択することができるのです。

ラーニング・アニマルを見つけるのは容易ではありません。スキルのある面接官のお得意の手法は、応募者に過去の失敗を振り返ってもらうことです。2000年代初頭には、よくこんな質問をしました。「1996年に、君が見逃したインターネットの重要なトレンドは何かな? 君の推測が当たった部分、はずれた部分はどこだろう?」。

これは見かけ以上に難しい質問です。応募者は自分が予測したことを明確にし、現実に起きたことを分析し、両者の比較からわかったことを述べなければならず、最終的には自分の失敗を認めなければならなくなるでしょう。「私の最大の欠点は、完璧主義すぎるところです」といった月並みな発言は通らなくなるのです。

この質問は他の分野にも応用できます。直近の重大な現象を引き合いに出せばいいのです。大切なのは、予知能力ではなく、どのように思考を組み立て、失敗から何を学んだかを見定めることです。この質問にきちんとした回答が返ることはめったにありませんが、それができる人はラーニング・アニマルの可能性が高いといえます。

参考文献:『How Google Works』(エリック・シュミット&ジョナサン・ローゼンバーグ&アラン・イーグル共著/日本経済新聞出版社)

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2015年10月 1日 (木)

変化対応力(地頭)あるラーニング・アルマルを採用  Googleに学ぶ(9-1)

ラーニング・アニマルについて参考文献巻末の「用語集」には次のようにあります。「大きな変化に対処する知性と、それを楽しむ性格を併せ持った人々。とにかく学ぶことが好きで、くだらない質問をしたり、誤った答えを出すことなど恐れない」。このようなタイプの人が最もグーグラーとして望ましいとGoogleは考えているのです。

大切なのは「何を知っているか」ではなく、「これから何を学ぶか」
もちろん優秀な人はいろいろなことを知っていて、凡庸な人より高い成果をあげます。ただ、大切なのは優秀な人が「何を知っているか」ではなく、「これから何を学ぶか」なのです。専門家は「情報技術は指数関数的に成長している。だが私たちの未来に対する直観は、指数関数的ではなく直線的だ」と指摘しています。

指数関数的な発想のもととなるのは“地頭”
知力こそ、変化対応能力の最も有効な指標です。ただ、知力だけでも足りません。とびきり優秀な人でも、変化のジェットコースターを目の当たりにすると、もっと安全なメリーゴーランドを選ぼうとするケースはやまほどあります。心臓が飛び出しそうな体験、つまり過酷な現実に直面するのを避けようとするのです。

ラーニング・アニマルは変化に立ち向かい、それを楽しむ力を持っている
ヘンリー・フォードは「人は学習を辞めたとき老いる。20歳の老人もいれば、80歳の若者もいる。学び続ける者は若さを失わない。人生で何よりすばらしいのは、自分の心の若さを保つことだ」と言いました。グーグルが採用したいのは、ジェットコースターを選ぶタイプ、つまり学習を続ける人々(ラーニング・アニマル)なのです。

ラーニング・アニマルは、しなやかなマインドセットの持ち主ともいえる
心理学者C・ドゥエックは、これを「しなやかなマインドセット」と表現します。能力は生まれつき決まっていると考える人は、状況がどれほど変化しようと、ひたすらその能力を誇示しようとします。でも、しなやかマインドセットの持ち主は、努力すれば自分の能力を変えたり、新たな能力を開花させることができると考えます。

変われる、適応できる、変化を心地よく感じると、より高い成果が
ドゥエックは実験によって、マインドセットを変えることで、まったく新しい思考や行動が引き起こされることを明らかにしました。自分の能力は変わらないと考えていると、その自己イメージを維持するために「到達目標」を設定します。一方、しなやかマインドセットの持ち主は「学習目標」を設定するのです。(続きは次号)

参考文献:『How Google Works』(エリック・シュミット&ジョナサン・ローゼンバーグ&アラン・イーグル共著/日本経済新聞出版社)

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