PC画面は上下で広告の訴求力が異なる 非言語情報と五感(6)
今回は、これまで取り上げることができなかった章(10章中5章)の中から、ビジネスに欠かせないパソコンに関する研究を抽出してみました。「光」と「空間」の研究に共通して画面の上と下で印象がどう違うかがでてきます。大変興味深い内容で、HP制作やWebマーケティングに携わっている人には参考になるのでは…。
光の研究から 「好ましい表現は明るい文字で画面上に」
◎ストループ効果を応用して、画面に表示された単語の色を答えさせると……
→好ましい意味の単語が「明るい色」で、悪い意味の単語が「暗い色」で記されているときに、被験者は迅速に、かつ正確に識別できた。
【結論】白と明るさは好ましさと、黒と暗さは悪さと結びついている。
空間の研究から 「男性は画面上、女性は画面下で異性の高感度が高まる」
◎パソコン上に表示した単語が「強い意味」か「弱い意味」かを答えさせると…
→「強い」単語は画面上に、「弱い」単語は画面の下に表示されたときのほうが、迅速に答えることができた。
◎異性の写真をパソコン上で見せ、その人物の魅力を評価させると…
→女性は画面の上の方に表示された「男性」を、男性は画面の下の方に表示された「女性」を魅力的だと感じた。
【結論】高さは強さと好ましさ、低さは弱さと悪さと強い結びつきがある。
浄めの研究から 「除菌シートで手を拭くだけで心が浄化される!?」
◎過去の非倫理的な行為をパソコンで入力させたあと、ボランティアを募ると…
・入力後、除菌シートで手を拭かなかった人:74%が協力を申し出た。
・入力後、除菌シートで手を拭いた人:41%しか協力しようとしなかった。
【結論】心理的な汚れを感じると、物理的に洗浄をおこないたくなる。また、特定の体の部位による行動で心の汚れを感じたときは、その部位を綺麗にしたくなる。
そうした洗浄をおこなうと、実際に心も浄化され、罪悪感が薄れる。
温度の研究から 「仲間外れにされても温かい飲み物が慰めてくれる」
◎パソコン上のゲームで、仲間外れを経験させると…
→実際に指の温度が下がった。
→しかし、温かい飲み物を持たせると感情は改善した。
【結論】孤独は本当に「冷たい」が、温かいものをもてば気持ちはやわらぐ。
参考文献:『赤を身につけるとなぜもてるのか?』(タルマ・ローベル著/文藝春秋)
ホームページ https://www.leafwrapping.com/
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