« 「行動経済学でよりよい判断を誘導する法」から〈あなたの思考法をテストする〉  | トップページ | 『組織の経験』は本当にチームのパフォーマンスを高めるのか »

2016年1月17日 (日)

「直感システム思考」と「慎重システム思考」と「動機づけのあるバイアス」 

『Diamond Harvard Business Review』に学ぶ (January 2016)抜粋(2)
前号2つの思考法――直観的なシステムと慎重なシステム――を知る「認知的熟慮度テスト」はいかがでしたか? Q1はノーベル経済学賞の受賞講演でダニエル・カーネマン教授が大胆にもその場の聴衆に向けて質問し有名になりましたので、ご存知の方も多かったかと。さて、今回は2つの思考法と惑わされやすい直感についてです。

意思決定の際にどんなシステマチックエラーが起こりうるのか
行動決定の研究者や心理学者は、何十年も前から、人間の情報処理や意思決定には2つのモードがあると述べてきました。第1の「直感システム思考」は、自動的、直感的、感情的なもの。この思考は、問題が起こった時に直感的な答えを出す「心理的近道」を利用します。第2の「慎重システム思考」は、論理的、計画的で、時間がかかります。

この2つの思考法にはそれぞれメリットとデメリットがある
「直感システム思考」が情報を取り込んだ場合、直感や経験則をもとに、楽々と正しい結論を導くことも少なくありません。ですが、当然、こうした近道を通ると方向を見失う恐れもあります。そこで、分析的な「慎重システム思考」を動員して、直感が間違っていないか、感情に任せて判断が曇ってないかを分析し、即断の誤りを修正します。

しかし、実際には「慎重思考」を経ずに誤った判断に至るケースが多々ある
ここでは、参考文献の別の論文「直感に惑わされるな」~動機付けのあるバイアスを克服する方法~ に出てくるお話を例にとります。
「オーケストラのオーディションでは、奏者が衝立の陰で演奏します。これは性差バイアスを防ぐための措置です。この方式が標準的な慣行になってから、1970年は5%だった女性メンバーの割合が、現在では約40%にまで急増しています。

●筆者の記憶に間違いがなければ、奏者が衝立の陰で演奏するようになったのは、ある劇場のオーディションからでした。この劇場で奏者に欠員が生じオーディションを行ったところ、劇場側が推した奏者は審査委員の誰からも評価されませんでした。理由は女性だったからで、女性がこなせる楽器ではないとの判断からでした。

そこで彼女の力量を高く評価していた劇場側が一策を講じました。舞台に衝立を置き、その陰で再び候補者全員に演奏をしてもらったのです。すると全員が、女性の奏者をNO.1としました。そして、対象が女性であると知った審査委員はトリックだと異議を申し立て、再度演奏をさせたそうですが、結果が覆ることはありませんでした。

参考文献:前出の通り。

ホームページ https://www.leafwrapping.com/

■研修、講演などのご依頼、ご相談は【プロフィール】(画面左顔写真下)の〈メール送信〉からお願いいたします。今回は「リーダーシップ・コーチング研修」の話題から。


にほんブログ村


コーチング ブログランキングへ

|

« 「行動経済学でよりよい判断を誘導する法」から〈あなたの思考法をテストする〉  | トップページ | 『組織の経験』は本当にチームのパフォーマンスを高めるのか »

コーチング・リーダー研修」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「直感システム思考」と「慎重システム思考」と「動機づけのあるバイアス」 :

« 「行動経済学でよりよい判断を誘導する法」から〈あなたの思考法をテストする〉  | トップページ | 『組織の経験』は本当にチームのパフォーマンスを高めるのか »