「記憶の出来る記録術」は半分の余白から 東大式合格ノート術(1)
新入社員研修で「ノートの取り方」のご依頼を受けました。「メモ」ですとどちらの研修でも必ず触れますが、ノートは初めてなので、何冊か勉強のため手に取りました。そしてわが身の認識不足を痛感させられたのです。そこで今回から、中でも忘れられない何冊かを紹介させていただきます。まずは『東大式合格ノート術』から。
ノートはまず「書かない」のが鉄則。文字よりも余白が多い白ノートを作る
ノートを書くときの最初の原則。それはノートを「書かない」ことです。「書かない」とは、どういうことなのでしょうか、それは「余白をとる」ということだそうです。
余白をとるメリットは2つあって、まず第1は効率アップ。余白をとることで簡単に見直せるようになり、見直しやすいノートは勉強の効率を上げてくれます。
「書かない」ノートが「記憶の出来る記録術」の第一歩
第2のメリットには、説明書きや補足のしやすさ。余白がなければ、先生が後から付け加えた説明や注意書きが書けません。そして余白をとるときには、必ずノートの半分以上を余白に費やすようにしてください。余白だらけの「書かない」ノートを作ることが、一目で内容が頭に入ってくる「記憶の出来る記録術」の第一歩です。
余白の重要性を科目別に見てみると
ノートは1回書いただけではなく、あとから見直し、繰り返し使ってこそのノートです。その中で余白に書きこみたい内容も必ず浮かんできます。例えば、
数学の場合
数学ノートの特徴は、1問あたりに必要なスペースが大きいこと。解いた後に答え合わせをし、自分が間違ったポイントを見直して、注意点や解説を書き込みます。そんなときは余白をとって、解説や注意を書くスペースと問題を解くスペースを明確に分けます。
社会の場合
年号、年表、歴史上の事件の経緯、地図など、書くことは盛りだくさん。ポイントは、ノートを「何と」一緒に見直すか。参考書と一緒にノートを見直すと、授業では触れられなかった重要ポイントも参考書に書いてあると気づきます。ノートと一緒に使う教材を変えると、そのたびに新しく付け加えたいポイントが浮かび上がるのです。
理科の場合
理科の特徴は「ハイブリッド」。歴史のような知識系と、数学のような演習系が両方含まれます。物理でも生物でも化学でも、公式や語句などの説明と、それを使って解く問題とに分けられます。そのため数学のように注意点や解説を書き込む余白、歴史のように追加ポイントを書き加える余白を確保します。
参考資料:『東大式合格ノート術』(東大ベストセラー出版会PICASO著/辰巳出版)
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