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2016年7月14日 (木)

人生を深刻に考える⇔ユーモアと心の余裕を持つ  認知再構成(3)

困難な状況のとき、問題の中のユーモラスな部分やいいところに目を向けるなどして、物事を別の角度から見た方が自分にとって有益になる場合があります。
もちろん、物事を厳粛に受け止めることが適切な場合もありますが、たいていの場合私たちは深刻になりすぎて、おもしろさや遊びの部分を見逃してしまします。

「笑い」を積極的に生活に取り入れ、難病を克服する
ジャーナリストのノーマン・カズンズは40代後半で重度の関節炎と診断されました。昼間起きている間は痛み止め、夜寝るときは睡眠薬が必要になりました。さらには、余命がそう長くないと医師から告げられたのです。カズンズは以前、ストレスやネガティブな気持ちは、免疫系に悪い影響を及ぼすという記事*のことを思い出しました。

*(山本注)カズンズ氏は自著『笑いと治癒力』(日本語版は1996年岩波書店より)で著名な2人の言葉を紹介しています。カントは「大声の笑いは、われわれの感じる満足の内容をなす健康感を生み出す」と。そしてフロイトは「陽気な楽しさは精神の緊張に対抗するための非常に有用な方法であり、ユーモアは有効な療法になり得る」と。

これらの説は正しいと考えた彼は、病気と闘うことを決意します
彼は自分で考えた治療を始めました。その主な治療法は「笑う」ことです。コメディを見たり看護師に面白い話を読んでもらったりして、お腹がよじれるほど笑ったあとは、数時間痛みが消えることに彼は気づきました。「笑う」治療法はとても効力を発揮し、やがて痛み止めも睡眠薬もいらなくなり、仕事に復帰することができました。

カズンズ氏は1915年生まれですから、闘病生活は1960年代と想定されます。カズンズ氏のこの発見から半世紀を経て、今日では、笑いが痛みを和らげ、免疫系を強くするという研究結果が多く見られます。世界中の多くの人の熱心な活動のおかげで、ユーモアが治療の重要な要素だと受け入れられるようになったのです。

「ユーモアのセンスがない人は、スプリングのない荷馬車のようだ。道の小石を踏むたびにガタガタと揺れる」
これは、参考文献の著者が、ある牧師の言葉として紹介しているものです。別に病気でなくてもかまいません。生活にユーモアを取り入れることで大きな幸福感がもたらされ、人間関係が円満になり、健康状態もよくなります。
ぜひ「楽しい要素」を取り入れてください。お気に入りのテレビ番組を見たり、インターネットでジョークをチェックしたり、あなたを笑わせてくれる友人に会ったりしてみてください。

参考文献:『Q・次の2つから生きたい人生を選びなさい~ハーバードの人生を変える授業Ⅱ~』(タル・ベン・シャハ―著/大和書房)

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